さて新型コロナ感染拡大を鑑みましてしばらくは過去の旅行記事をアップして参ります(という名目で遅アップ分の記事化を敢行しています)
今回は2019年末に恒例のラーメン遠征旅行に行った時の話(8回目)
(前回の続き)長崎市街地の小高い丘の中腹にある宿に泊まって数日ぶりに平らな布団で爆睡した翌朝は朝食バイキングで爆食スタート。チェックアウトギリギリ10時まで部屋でうだうだした後は半ば諦めの境地で懐かしの車に戻ります。
すんげえ急こう配の坂道でこんな光景が。樹木ファースト?木を大切にする長崎の街づくりが伝わってきました。ちょっと運転しづらいけど。
長崎市内をぶらぶらと車を流してみますと路面電車が走っていていい景色なんですが同じ路面電車でも鹿児島と何か雰囲気が違いますね。長崎の方が少し電線がごちゃごちゃしてる気がします。
ネットで調べたところ鹿児島では車両に電力を供給する架線がセンターポール化(複線の線路の中央に電線を支えるポールを立てる)されているのに対し、長崎の架線は旧来の道路の両側からクモの巣のように支え線をはり巡らして電線を支えている箇所が多くなるほど長崎の方が少しレトロな感じを受けますね。奥が深い。
そうだ出島に行ってみよう。思い立って中学校の教科書レベルの知識で出島エリアに行ってみましたが、なんかこの辺が出島だらしい。割とピンと来ない感じです。
それよりもこんな細い道路にまで路面電車の軌道が走っている事にびっくり。これ電車来ても避けられないしどうすればいいんだろう?来るとしたら後ろから?慣れてないせいかちょっと怖いです(笑)
さて旅も7日目。仙台を出てからいつの間にか走行距離3,000kmに達してましたが自分ドライブ依存症なので運転が楽しくていくらでも運転可能。まだまだ走ろう。長崎市を発ち東進して島原市方面に向かいます。
この辺の農地は石垣で段差を作っていて土も随分と色の濃い赤土になっているのが印象的です。赤土は火山灰のせいでしょうか、およそ東北では見たことのない景色が広がります。
雲仙市からは県道210号線を進んで山の方に上がってみます。結構な酷道でしたが対向車が少なくて助かった。
この写真が普賢岳の山頂方面で今いるあたりは雲仙岳の山腹で山頂まで距離500mくらい。結構近い。
少し離れてここから見える左の山が平成2年に雲仙普賢岳の噴火によって形成された有名な平成新山だらしい。TVで見た恐ろしい火砕流被害の記憶が思い出されますが今は噴煙も無く静的な姿を現してます。
さてここからは南下して雲仙温泉エリアに移動。ここらは温泉リゾート化されており年末という事で沢山のお客さんが往来され賑わってました。雲仙地獄では温泉の湯気が黙々と立ち込めていて地球の息吹を感じます。
ただ個人的には食欲の息吹を長崎カステラで満たしたい。道中のおやつにカステラの端切れお徳用をいくつか購入。(←これめちゃくちゃ美味しかったです。もっと買っておけばよかった。)
さて雲仙温泉からは国道57号線を島原市方面に下っていき島原・天草一揆の舞台である原城跡をさらりと駆け足で観光。その後「雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)」に行ってみます。
こちらは43名の犠牲者を出した平成2年の雲仙普賢岳の噴火・火砕流の被害の貴重な資料などを展示していて長崎に来たら絶対見ておきたかった施設でした。
莫大な燃焼エネルギーを持ったまま山から時速100kmで流れくだる火砕流の脅威たるや人間なんてあっという間に灰になってしまう事でしょう。これは怖い。
悲しい資料を拝見した後は施設の展望ラウンジに移動。こちらからは左側に平成新山と右には1792年に噴火で大崩壊をおこした眉山を望められます。先ほど普賢岳方面から見た平成新山とちょうど反対側なんですが見た目がだいぶ違っていてかなり荒々しい印象を受けますね。
そして山々を背にして反対側には凪の有明海が広がっており対照的でなんとも穏やかな時間の流れを感じます。今が平和な時代でよかった。「雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)」来て良かった。
さてこの後は長崎冬の一大イベントに行ってみます。(次回へ続く)
ラーメンはこの日の夜に長崎市内でいただいたこちらから
長崎の夜(はむらさき♪)に繁華街に繰り出してみました。と言っても車なのでお酒は無し。今回は繁華街の「思案橋通り」にあります人気店「思案橋ラーメン」に行ってみます。
「思案橋」ってその昔花街へ行くか行くまいか迷ったことに由来するらしい。一度聞いたら忘れない良い名前でありんすね。
ちなみに「思案橋ラーメン」は地元の人気タレント福山雅治氏がお気に入りのお店だそうでこの日も店内多くの常連さんたちで賑わっておりました。
早速のスープですがベースは豚骨と鶏ガラの合わせかな。白濁で取られており油量は少なめ。見た目よりもあっさりしていてシャバシャバとした飲み口のスープ印象。
九州の豚骨スープというよりもいわゆる「長崎ちゃんぽん」に近いスープなのはやはり土地柄でしょうね。やや塩気の効いたスープ表層にゴマ油が少し振ってあって香ばしく食欲をそそってくれます。
少し動物系のクセが残っていてネギだけではマスクしきれていない感じがありましたがそれを紅ショウガがうまく調和してくれてますね。トータルでよく考えられているバランスな気がします。
スープベースはラーメンと共通でネギ、白ごまが入らず代わりに沢山の野菜とカマボコ?そして豚肉とシーフード素材がそれこそ”ちゃんぽん”されて乗っかります。
動物系のクセがやはり少し出ているのですがその分ラーメンよりも元ダレが配合強めになっていてやや甘めの味付けでコントロールされています。
それよりもイカ、牡蠣などシーフードの旨味とクセの強さがあって結構インパクト強め。食べ手を選ぶような味わいに思います。やはりリンガーハットの万人向けの味とは違いますね。
麺はラーメンよりも少し太目なストレート中細麵が合わせられます。
さて「思案橋ラーメン」ですがこういう本場の味を現地で頂けることこそ旅の醍醐味でした。そして入店時行列が出来てて少し並んだのですがその時前に並んでいた大いにお酒を召されたご年配のご紳士二人から「お兄ちゃん観光客だな」「ここのちゃんぽんはあんまり美味しくないぞー」って言われたのは面白かったな。じゃなんで並んでんすか?(笑)ってお答えしましたが食べてみて少し理由が分かった気がしてうまく言えないけどなんかクセになってまた食べたくなる味ってこういうのかもしれない。ごごちそうさまでした。