喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

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台風クラブ(1985) ★★★★★

2018-05-24 21:22:51 | 青春

 

台風クラブ [DVD]
クリエーター情報なし
ジェネオン エンタテインメント

itunesで購入したものを鑑賞。

最後の乱痴気騒ぎのシーン観たさだけに購入し、通しでは長らく観ないでいたままであったが、とうとう先日通しで観ることにした。TSUTAYAだとVHSしかなかったから。

監督:相米慎二

脚本:加藤祐司

出演者:三上祐一、工藤夕貴

音楽:三枝成彰

配給:東宝

高校受験を控える思春期真っ盛りの田舎の中学生たちの心の葛藤を描いた作品である。台風による暴風雨により学校に取り残されてしまった登場人物たちは、大人のいない校舎の空間で感情を爆発させ、自らの葛藤を昇華させていくのである。

『セーラー服と機関銃』と同じ監督だと知って納得である。ヤクザに慕われる女子高校生というのもあり得ないが、台風で校舎に施錠して閉じ込められてしまい校舎から出られなくなった中学生という設定もあり得ない。しかしそんな無理な設定が霞むほどインパクトのあるシーンの連続である。こんにちは、おはよう、いってきますしか発せない不器用すぎる男。誇張しすぎだと思うが、素直にものを伝えられず女の子にちょっかいできない奴はどこにでもいたよねい。

本作にはメインの中学生の親たちは登場せず、大人の登場人物は担任教師くらいである。熱血漢だがダメ男である。憎めないいいキャラ。工藤夕貴演じる高見理恵はいかにもいそうな発情期の援助交際していそうなキャラだ。しかしその彼氏の三上恭一みたいな奴は果たしているのだろうか。最後に自殺未遂をするが、オチがまさかの『犬神家の一族』で笑った。

 

 


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