NETFLIXにて鑑賞。
監督:長谷川和彦
脚本:長谷川和彦、レナード・シュナイダー
原作:レナード・シュナイダー
製作:山本又一朗
プロデューサー:伊地智啓
出演:沢田研二、菅原文太、池上季実子
音楽:井上堯之
上映時間:147分
2本しか監督作がないことで知られる長谷川和彦の名作。
扱ってる題材は原爆とシリアスだが、波長はコメディである。
タクシー・ドライバーを参考に作られているとのことで納得。
あちらはベトナムで傷を負っているのが理解できるが本作の主人公は時代に退屈しており、特別何かあるわけではないのが恐ろしいところ。
本作の10年後から世に現れるオウムの若者っぽい。原爆をサリンと置き換えればいい。要求が具体的にあるわけではないが何か国家権力に対してしでかしてやりたいという。
退職するかどうか悩んでいる自分にとって刺さる作品であった。
最近何も楽しいことがない。コロナ禍もあってこれから先果たして生きてて楽しいのか…そんなことを考えると淡々と狂気じみた行動をとるジュリーに憧れすら抱いてしまう。
もし何でも要求できたら楽しいだろうなとは思うが、俺も特に要求することはないだろう。退職したからといって今より楽な仕事を探すだけでやりたいことがあるか?とまで言われればこれだ!と言うほどのことはない。
映画の感想からは外れるが、久々にこの前友人と会った。彼は将来楽するために必死に頑張っていた。
しかし山下警部、防弾チョッキ着てるんか?不死身すぎるやろ。
脚本のレナード・シュナイダーはポール・シュナイダーの兄とは。
兄弟やはり作風が似ている。好きだわ。
圧倒的な力を持ったもやりたいことがないんじゃあ仕方ない。東大全共闘VS三島由紀夫を最近見たんですが、その時も似たような思いを抱きました。やりたいことはないけど不満はある、そして不満を形にする力が今あるとすれば……?
警部、頑丈すぎますよね。原爆ドカンってなってからも生きてそうなくらい。