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喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

家族ゲーム(1983) ★★★★★

2016-04-09 20:47:18 | コメディ
家族ゲーム [DVD]
クリエーター情報なし
パイオニアLDC

BSプレミアムで録画したものを鑑賞。

松田優作主演作を観るのはブラック・レイン以来です。
そして森田芳光作品は初。

家族が横一列に並んで食事いているという構図が有名すぎる作品。
松田優作は家庭教師の役で、どうしようもないほどやる気のない次男・茂之の成績を
上げるためにやってきた変わり者の家庭教師だ。

家族自体は成績のことしか考えてない父親が支配している、お受験型典型的家族。
まあ家族全員、特に両親に関しては大いに問題あり。
この映画の登場人物のほとんどは変人だけど。

後半になるにつれて徐々に茂之が勉強したがらない理由が分かってきて、そこにはクラスメイトである土屋との
確執があった。いじめられるからそいつと同じ高校には行きたくない、というわけだ・・・
と見せかけて実はもっと深い理由があった。

私としては家庭教師を何度もつけられていた経験があり、
どうしようもない生徒茂之と怖くて若い家庭教師松田優作という構図にすぐに釘づけになった。
彼は頭がよくて成績はすぐに上がったけどね
私は茂之以上にどうしようもない奴です
しかし松田優作が最初にキスするシーンからもう最高すぎる。
松田優作演じる吉本は茂之を受からせるために大いに可愛がります。
本当に家庭教師と生徒との距離感てこんな感じだよな~と・・

受かった後に「どうも」としか言わない茂之にも大いに共感できる。
家庭教師に生徒が礼を言うのは照れ臭いというより恥ずかしい。
ひたすら自分が恥ずかしいのだ。

親の代理のような立場の家庭教師。
ひたすら不思議な職業である。
こんな関係にぶち当たった家庭教師は誰もが大暴れしたくなるはずだ。

そして茂之は成長しなかった。
まるで今の私

あぁ、史上最高の映画確定だろう