さー、昨日に引き続き、
肝高の阿麻和利卒業公演の最終レビューその2です!
あー、やっぱり長かった…
(でもそれだけ忘れずに残しておきたい舞台だったのー)
では、肝高の阿麻和利馬鹿和々の超マニアックレビュー、
ついていけれる人は、どうぞ…(笑)
≪人間味溢れる尚泰久≫
初日公演のレビューで書いた、
果たして尚泰久王は「悪」なのか!?
という話。
演者さんがどんな尚泰久像を描いて、どう演じるのかも今後見ものだな~と思ってたら、
この最終公演の尚泰久王(卒業生)は、ちょっと人間味溢れる一面を見せてくれましたよ★
百十踏揚の、阿麻和利への嫁下に対して、悩みながらも仕方ないと諦める尚泰久。
最後の「…わかった。…踏揚を、これへ呼べ。」
の台詞が、呟くような、苦悩に満ちた言い方でした。
これまではどちらかというと、
「踏揚を、これへ呼べ!」と力強い言い方だったりしたんですが
(もちろんコレもいいとは思う)
語尾を「…」にしたことで、コレまでとは違った尚泰久像を見ることができました♪
(ワタシのイメージから言えば、尚泰久はこれに近い。ワタシにとって尚泰久=心の苦労人です(笑))
そういえば、前は(2年前くらい?)場面が暗転して尚泰久がハケる際に
百十踏揚を言い聞かせるようなやり取りをするしぐさがあったりしたんですよねー。
いつの間にかなくなっちゃったねぇ。
お見送りの演舞でのハツラツ尚泰久王♪王冠がない王様も新鮮(笑)
≪百十踏揚と女官たち≫
尚泰久に変わって登場するのが百十踏揚と女官たちの舞。
この登場シーンの雰囲気、好きです。
政略結婚として勝連に嫁ぐことになったことに悲しみを隠せぬ舞。
「ああ、踏揚様、おいたわしや…」というように踏揚に同情する女官たち。
舞いが終わって女官たちがハケる際、
そのうちの一人が尚も踏揚にすがる(引き止める?)しぐさがあり、
それでも意思をもって女官たちを引き下がらせる百十踏揚。
(でも、やっぱり心のどこかでは揺れているという心情表現が素晴らしい)
このシーン、小説『百十踏揚』の「百十踏揚と思戸」みたいね~といつも思います♪
いつもなら、↑こんな感じなのですが、
この公演ではちょっと違ってました。
女官が三人残って、一人が百十踏揚に花を手向ける…という違った仕草に。
そして、その花を胸に、百十踏揚の台詞・琉歌へと続きました。
むむ…っ!?
百十踏揚に花をたむける女官。
その真意は…!?
なんて、考えるとまた楽しい。
≪幕演出≫
首里の場面から勝連の場面へ移行するところ、
2日目昼公演のレビューでもちらっと書きましたが、
更に改善されてましたよー。
これまでは、首里城の舞台背景が
がちゃん、うぃーん……
って上がっていって百十踏揚が奥へ…というのが見えていたんですが
中幕(というの?)を使って、このような裏を全く見せないようになってました。
で、肝高の子+ハッタラーの繋ぎ(愛の劇場とか(笑))があるんだけど
それに入る前にも、新しいBGM、追加されてましたー。
この一連の流れ、違和感もなく、スムーズでよかったと思います。
すごいのは、こんな変更点が一公演ごとにどんどん行われていくってこと。
同じ「卒業公演」でも、裏も表も、これだけ変わるかっ!?
って驚きの連続でした。
≪新BGM演出!?≫
↑でも書いたように、BGMが追加された箇所がもう一つありました。
それは、阿麻和利が鬼大城から渡された首里からの手紙を読む場面。
音としては、勝連で望月按司追放のための計画しているときのものと同じなんだけど(シンセ+スネア)
「これは!!信じられん!!」の台詞と動じにドンドンと太鼓の音、で締める。
これまで無音だったことを考えると「なるほど、こう来たか~」っていう感じ。
BGMがアレンジされてたりとかはコレまであったけど、
新しく音を入れるっていうのはなかなかなかったので(私の記憶では…初めて?)新鮮でした★
≪最期のシーンで見える、阿麻和利と百十踏揚の絆≫
毎回毎回息を飲む名シーン。
このシーンは特に、誰を見ててもいい。
それぞれにそれぞれの感情があって、見る人をひきつけてくれます。
ワタシもこれまで散々このシーンについては書いてきましたが
(賢雄、ハッタラー、大主、アンガマー、屋慶名たち…etc)
今回は王道の、阿麻和利+百十踏揚について!
マブイを取られて昇天する阿麻和利。
霊力を持つ百十踏揚は目の前の肉体ではなく、離れ行くマブイに反応して……
というのは既にある演出(泣ける…)。
今回は、離れ行く阿麻和利が背後から百十踏揚を愛おしそうに見つめてそっと肩に手をかけました。
何かが触れた気がして己を肩を触り何かに気付きかける百十踏揚。
そしてハッとして後ろを振り返る。
うう…っ!!
阿麻和利と百十踏揚の絆のようなものが
前よりもスゴイ感じられてグッときました…!!
ちなみに、阿麻和利が死ぬ間際に泣き叫ぶ百十踏揚に向かい合う時の様子もいいですよ。
今回はいつになく(?)抱き合ってた感があったように見えたのは…
…気のせいですか?(笑)
自分の席からの視点のせい?(笑)
2人とも、サイコーでした!!
大主様が後悔に念に打ちひしがれる賢雄の肩に手をかけて、
賢雄がハッとするというのも、
本当にちょっとしたことだけど深いと思う。
ちなみにー、この回では11月の短縮公演で見た屋慶名たちの仕草がありましたよ(コレ好きだな)
≪クライマックスの肝高の詩≫
卒業公演の、最終公演の、最後のシーンでもあるクライマックスの「肝高の詩」は
やっぱり迫力が違う。
ただでさえ圧倒されて感動で全身がしびれるシーンなのに、
言葉では言い表せないくらいほどになります。
(雷に打たれたような…?が一番近い表現になるかなぁ)
扇子隊が増えて更に華やかになってました!
今回は百十踏揚も扇子を持っての演舞に。
(でもアンコールで2回目の時は手踊りでした♪)
何度見ても、素晴らしい「肝高の詩」です!!
≪ダイナミック琉球★スペシャル≫
特別な舞台の最後には、必ず披露してくれる「ダイナミック琉球」!
今回は、なんと卒業生を送るために構成を変えたスペシャルバージョン!
テーマは(?)サバニ!!
先輩たちが卒業してそれぞれの道に漕ぎ出していく様をサバニに見立てて…との解説。
いつもなら舞台全体にまんべんなく広がったメンバー達の演舞になりますが
中央にぎゅっと固まって(客席通路にもいましたが)、
サバニの先端のような隊形で始まり、
中心の先端部分には阿麻和利君。
照明もしっかり演出されていて。
うう…っ!これまた憎い構成を出してきたなぁ!(涙)
平田さんもバンドに加わって熱唱!!
盛り上がりも一層でスゴイ良かったです!!
(欲を言えば、原曲のフル楽器アレンジでも見たかった!難しいかな…?)
平田舞台ではおなじみの演舞「ダイナミック琉球」ですが、
舞台によって色んな構成が見られて楽しい
≪演出部門さん…(笑)≫
メンバー紹介をする演出部門さん。
阿麻和利君に呼ばれて、舞台袖からマイク片手に登場…。
…あれっ?出てこないよ?
すると反対方向からよたよたと足腰あぶなっかしく前に歩み出る……
……玉城じいちゃん!?
(会場爆笑)
なにぃっ!?君がマイクを握るのかっ!?
君は役者チームじゃん!(笑)
との内心ツッコミつつ、成り行きを見届けると…
ああ!もしかしてあのコか!?と妙に納得しました。
そして今回もやってくれましたね(笑)台詞失念(笑)
で、ハッタラーのナイスフォロー。
ありがとう、最後の最後まで笑わせてくれて(笑)
≪平田さんも新天地へ…!≫
ところで、各公演の冒頭での挨拶でも平田さんがおっしゃっていましたが、
このたび沖縄県の「文化観光スポーツ部長」に就任することになった平田さん。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-02-02_14186/
(2/11の新聞に正式決定の記事もあり)
行政の人間として更に活躍していくことになったわけですが。
これから2年ほどは、コレまでのように「現場」に関われないことも多くなるかもしれない、とのこと。
なのでこの肝高の阿麻和利卒業公演は平田さん自身にとっても特別な舞台だ、と。
悲しいけれど、卒業して新天地に向かっていく子ども達と同じように、
平田さんも新しき世界を切り開いていくためのステップということで、応援したいと思います!
もちろん、肝高の阿麻和利の舞台がなくなるわけではありません!
今よりも一層、平田舞台ファンとして応援し続けていきたいと思います!!
というわけで、
ながーいマニアックレビュー、
最後までお付き合いいただきありがとうございました☆
歴史ブログ 琉球・沖縄史
結局あわせて15項目?(←あんままとまってないし…苦笑)
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何と 今回は見逃してしまったので、ブログが楽しみでした!
あまわりも 段々と笑いを取るところが増えてきた? そこはまた、若者らしく(現代っ子らしく)面白いですね。尚巴志のあの2人組みたいに…笑
扇子隊も増えたとなると、尚巴志のきらびやかさも導入?
あ~ 見たかった!私はあまわりの曲は ぜ~んぶ大好き☆ サイコーです。
こう言っていただけると励みになります(^ω^
どんどん変わっていく故に飽きない舞台ですが、
その時その時が常にベストな気がします。
その時その時でキャストや演出も違ったりするけどその日そのキャストの舞台でベストの舞台。
だからそれぞれに違う見所があるって感じです。
これってよく考えるとつくづくすごいな~と思うのです。
次は6月公演ですね!肝高の阿麻和利はあと約4ヶ月間お預けですが、その間はまた別の平田舞台で楽しみましょう!
堪能させてもらいました(!)
一言一言コメントつけたいところですが…
しかし細かなところまで、本当によく
覚えてますねー☆ すごい
写真も、昼・夜とまるで
専属カメラマンなみにこどもたちの表情をとらえていて
見応えありました ☆(*゜ロ゜)
観てないけど、なんだか少し観れたような
気持ちになって楽しめました。
ありがとうございましたーヽ(゜▽゜*)ノ♪
舞台を見たくても見れなかった人に、
少しでも舞台の様子をお伝えできれば…と思っているので
そう言っていただければ励みになりますー。
(でも、超マニアックなのでマニア用レポですけどねー(^ε^;))
写真はいつも、隠れ撮り(隠れてないけど)の撮りっぱなし状態…。
やっぱり、緊張して?「はいチーズ☆」な写真は撮れないワタシです。
いつか、ちゃんと許可とって、本番もしくはゲネプロの舞台写真が撮ってみたいです。