下手の横好き日記

色々な趣味や興味に関する雑記を書いていきます。
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鮎川哲也『黒いトランク』

2007-05-01 23:22:31 | 
やっと読み終えました♪ 時間がかかったな~。
というのは、久しぶりに一生懸命考えながら読んだからです。
アリバイトリックものは正直あんまり好きじゃないのですが、
鮎川作品の中では読まないわけにはいけない作品のようですから・・・

東京汐留駅に九州から列車便で送られた黒いトランク。
引き取り手が無いそれを開いてみると、中には男の死体が。
すぐさま送り主である近松を手配するが、既に彼は行方不明に。
やがて自殺したと見られる近松の遺体が発見され、事件は解決と思われた。
しかし近松の犯行と自殺を信じられぬ妻の由美子は、鬼貫警部に相談する。
果たして鬼貫は事件の謎を解き、頭脳戦を制することができるのか!?

これまた昔(昭和24年)の設定ですから、現在とは事情も違いますが、
やはりタイムスリップした気分で読みましょう。
今なら東京―福岡も飛行機で一飛びですが、昔は列車しかないのですよね。
犯行も捜査も、じっくりとゆっくりと時間が過ぎていくのが新鮮な感じです。

時刻表を使ったアリバイトリック。久々にチャレンジしてみました。
時刻表が点在しているので、ページをめくるのももどかしく。
真剣にやったからか、交通手段が限定されていて今のものと比べるとシンプルだからか、
列車のトリックは解けました♪
さらに黒いトランクの謎ですけど、これもバッチリ♪
ミステリ読んでて、思ったとおりの展開になっていくと嬉しいですね(^^)

それもこれも、非常に論理的な解決なので味わえる楽しみです。
伏線もちゃんと提示されて、この一文が大事なんだよねというのを発見できる喜び♪
なるほど有栖川氏がファンだったというのも頷けますね。

鬼貫警部の名前は知っていたのですが、想像していたキャラクターと違っていました。
もっと職人肌の真面目一徹な警部さんかと思っていたのですが、
とても知能派かつ機知にも富んでいて、おまけに紳士。
彼の隠れたロマンスを窺い知ることのできるこの作品を読んで、
また機会があれば、他の鬼貫登場作品も読んでみたいと思いました♪

さあ、次は何を読もうかな・・・


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2 コメント

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よ、よみたいっ! (あかね)
2007-05-02 20:44:42
いいですなぁ。。。
ストーリィだけ読んでも、すごく面白そうだもんっ。
しかも、ちゃんと推理しながら読んで
ばっちし当てるなんて
やりますなぁ~(笑)

でも、黒いトランクって鬼貫警部なんだー
知らなかったな~♪しかもロマンスですか!?
ロマンスっていうイメージ無かったナァ。。。
気になります!!!
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鬼貫警部 (viviandpiano)
2007-05-02 23:25:39
名前からして、ロマンスっぽくないですよね(笑)
彼は独身主義者なんです。
火村といい、御手洗といい、結婚しない探偵さん多いですよね。
ホームズも結婚しないし、金田一耕助も。ポワロも。

結婚生活は、探偵さんに似合わないのでしょうか?(笑)

鬼貫警部はロマンチストだからこそ結婚しないんですよ(^^)
『黒いトランク』には彼の過去の恋が書かれています。
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