フィクションのチカラ(中央大学教授・宇佐美毅のブログ)
テレビドラマ・映画・演劇など、フィクション世界への感想や、その他日々考えたことなどを掲載しています。
 



   

 多くの大学同様、私が勤める中央大学でも、集合型の授業ではなく、いわゆるオンライン授業がおこなわれています。オンライン授業とは、ライブ型・リアルタイム型だけの方法とは限らず、課題学習型なども組み合わせながらおこなっています。

 さて、私の担当する授業は、学部1、2年生向けの講義から、3、4年生のゼミ演習や大学院演習など、さまざまです。その中の学部1、2年生向け講義科目は、ライブ型・リアルタイム型で実施しています。例年以上に履修者が多く、現在234名が登録していますし、毎回その大半が出席してくれています。私の講義科目は毎年朝9時からの1限に入っているので、「朝9時までに通学するのはつらいけど、家で授業を受けられるなら1限でもいいか」と思ってくれる学生が、今年は多いのかもしれません。

 その講義では、毎回なんらかのアンケートをとっているのですが、最近「専業主婦/専業主夫」希望に関するアンケートをとりました。テレビドラマに関する授業をしていることの関係で実施したアンケートですが、その背景や詳細はここでは省きます。ただ、専業主婦願望については「(株)ユーキャン(株)アイシェア 共同意識調査(2010年)」という有名なアンケートがあるので、それにならいつつ、大学向けにアンケートをとってみました。
 そこではたいへん興味深い結果が見られました。女子学生についていえば、なんらかの形で将来は専業主婦になりたいという人が、半数を越えていたことです(約54%。「経済的に余裕があれば」「子どもができたら」などを含めて)。ちなみに、同じアンケートを男子学生にもしたところ、約17%が専業主夫になりたい(同じく「経済的に余裕があれば」「子どもができたら」を含めて)と回答しました。
 女子学生の専業主婦希望はもう少し少ない、と私は予想していました。それは、先に示した共同意識調査が「働いている独身女性」向けであり、しかも10年も前の調査だからです。私のアンケート対象はこれから社会に出て行こうとする女子学生であり、しかも共同意識調査から10年も経っているので、専業主婦希望はそのときよりも減っているのではないかと予想したのです。しかし、問いのしかたが違うとはいえ、共同意識調査とほぼ同様の数字が出たことは意外でした。こうした興味深い数字の意味を、今後も考えて続けていきたいと思っています。

   

※このブログはできるだけ週1回(なるべく土日)の更新を心がけています。



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