フィクションのチカラ(中央大学教授・宇佐美毅のブログ)
テレビドラマ・映画・演劇など、フィクション世界への感想や、その他日々考えたことなどを掲載しています。
 



 サッカーワールドカップ・カタール大会において、日本がグループリーグを突破しました。グループリーグ突破は4度目ですが、ワールドカップ優勝経験国に勝利したのも、世界ランク1ケタのチームに勝利したもの初めてです。その意味で、今回のスペイン戦勝利には格別の価値がありました。
 それを記念して(?)私がどんなふうにサッカーと出会ってファンになったのかを語りたいと思います。

 私と同じ年代の方たちにとって、1968年メキシコオリンピックのサッカーの印象は、とても大きなものがあるのではないでしょうか。金メダルの体操、銀メダルのマラソン君原に比べても、サッカーという伝統のない種目での銅メダルは多くの日本人に強烈な印象を残しました。それから、私は突然サッカー小僧となり、日本に近代サッカーの基礎を教え込んだドイツ人コーチである、デットマール・クラマーの本などを読みふけるようになりました。ちなみに、当時私が好きだったのは、五輪得点王の釜本邦茂ではなく、ウイングの杉山隆一でした。彼の高速ドリブルと鋭いセンタリングは今でも目に焼き付いています。近年かなり熱烈なサッカーファンになったのは、この頃のサッカーへの気持ちが残っていたからでしょう。
 その後も日本サッカーには関心を持ち続けてきましたが、メキシコオリンピックから30年間近く国際大会(オリンピック・ワールドカップ)には出場することすらできませんでした。それが、1993年にJリーグが開幕、1996年アトランタオリンピックでブラジルを破る「マイアミの奇跡」を起こし、1998年ワールドカップフランス大会に初出場したことで、日本サッカーが確実に国際レベルに(少しずつですが)近づいていったことを感じました。
 そして、日韓ワールドカップで初めてグループリーグを突破したことで、子どもの頃にメキシコオリンピックで感じた熱いの気持ちが再燃してくるのを感じました。そして、あの雨の宮城スタジアムでトルコに敗れた後、私は一種の放心状態のような感覚を味わいました。そして、「夢をありがとう。でも、できればもう少し夢を見続けていたかった。」という思いから、もう一度スタジアムに行ってサッカーを応援してみようという気持ちになりました。
 ちなみに2005年は、フル代表の試合4試合やナビスコ杯決勝戦などを応援に行きました。2006年はアジアカップのインド戦やキリン杯スコットランド戦などに出かけ、さらにドイツワールドカップには実際にスタジアムに行き、日本対ブラジル戦を観戦しました。その後もワールドカップ南アフリカ大会にも現地に行くなど、サッカーファン、日本サッカーのサポーターであり続けてきました。2013年から勤務先で行政職についていた関係で、スタジアムに行くことはできなくなりましたが、それでもサッカーには関心を持ち続けてきました。
 先週も書いたように、サッカーだけを特別扱いするつもりはありません。競技としてはラグビーやボクシングが特に好きですし、オリンピックには毎回熱中しています。スポーツが人びとを引きつける魅力、スポーツの持つチカラというものに注目して、これからもスポーツを見続けていきたいと思っています。

※このブログはできるだけ週1回(なるべく土日)の更新を心がけています。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )