このほとんどブログを更新していない一ヶ月のあいだ、なにをしていたかというと、仕事で東阪名はもとよりそのほかあちらこちらの地域を飛び回っていた。
や、もっとも、毎日出向いていたというわけではないから、「ブログを更新していない」っていうのは言い訳以外のなにものでもないただ単につけただけの枕詞であり、ましてや「飛び回っていた」なんてのはほぼ虚言に等しいわけだけど、こういう誤った思い込みを、なにくわぬ顔で書けるのもブログの魅力です。もしくは書き言葉の魅力か。というかどーでもいいか。
いずれも、以前におつきあいをいただいたクライアント担当者に呼ばれて、ということなんだけれど、こういったリージョナルな仕事を進めていくことは、じつはたいへんに面白いということがわかってきた。
地域拠点に呼ばれるということはおおむね拠点長ないしはそれに近いポジションとして異動した人から呼ばれるということで、そういった人はたいてい「できるマネージャー」であったり「すごいリーダー」(※)であることが多く、正しく課題化がすすんでいるため目的合理的な議論ができる。かつ、ほぼ組織を掌握できているということや、対策を施すサイズが限定的であるということもあって、戦略が一気に貫通しやすく同時に実行可能性も高い。
そんなことだから、議論をしたりヒアリングを行う際の対話がとても楽しくなる。この人ともっと話を続けていたいという状況で仕事ができることは、言い換えれば、仕事を超え人として敬愛できるパートナーと仕事ができるということは、ときには苦役とも思える仕事人生においてこのうえない幸甚である。
とりわけ、北丹で再会したのは、組織の活性化を天職としているようなマネージャーで、別組織・別業種でありながらも「この人のもとで仕事をしたい」と思える稀有な人物である。当然のことながら、数年前初めてお会いしたときと、そのスピリッツはいっさい変わっていない。
今回、彼は「顧客に向けてのマーケティング施策」と「社内のモチベーション&スキル向上を前提としたマネジメント施策」を緻密に絡み合わせ一気に事業革新をおこなう術策を打ちたて、結果としてまさに初期に描いていていたそのままにシナリオを着地させるという神業のような戦略をやってのけてしまった。このケースを構造・体系化し、水平展開すべく資料化するのが今回のミッションであり、いままさに膨大にあるすべてのファクトを分解している。どれも要諦となりえるエピソードであるため骨の折れる作業ではあるのだが、筋が通っているだけにわくわく度合いはかなり高い。だからといって、このきわめて属人的なやり方が、水平展開可能なマニュアルとしてに仕上げられるかどうかは別問題なんだけれど。
さて、リージョナルなアカウントの仕事は、本題以外の部分にもたくさんの魅力が隠されている。こんなことでもない限り一生行くことはないだろうと思われるような地方に足を運ぶことは、それだけでもじゅうぶん楽しいわけで、ましてや、仕事そっちのけで夜を徹して飲み語るといった催事なんてのがついてくると、欣快の至りだ。じつのところ、数年前までは公私を問わず、なんか知らんところに行ったりすることや宴席のようなものが苦手だったんだけど、ここ数年来、コミュニケーションの虎の巻を皆伝されて以来、そんな場を心底楽しめるようになってきた。
宴席というか飲み会を愉しむためには、利害のない状況、利害を超越しているように見える関係が演出できていることが大きな前提になるわけだが、先の北丹のケースもこの例にもれない。夜が早い地方都市の広大なアーケードを徘徊しながらクライアントとともに開いている店を探し、しかしようやく見つけることのできた料理屋はたとえしがなくとも海が近いだけあって異様なほどに魚が旨く、だから酩酊も加速し話もつきない。もう一軒、あと一軒と店を重ねるうち、真夜中にもかかわらず着信した、社員からの「契約成立」の報告を「そうかよかったなあ。ほんとうによかった」とやさしく称え、「あいつはほんとうにだめなやつだったんだよ」と感涙で語る彼に、正しい仕事人の魂をみた。
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(※)『日経文庫-経営組織』。ここで、金井壽宏は、2つのタイプに貴賎はないとしつつも、「できるマネージャー」はどうもサポート的な位置づけにおかれていることは否めない。持論である「究極のマネージャー」はやはり「すごいリーダー」に同化してしまうのだろうか。分類された属性を見る限りはじつは「破壊と創造」以外は、両素養をあわせもっている組織の長は多いような気がするが。
MBWAについて調べたかったので、この古い本を取り出してみたが、ほとんど記憶にない付箋やアンダーラインでよれよれになっていた。その部分を読んでみるとやっぱりいいこと書いてある。
や、もっとも、毎日出向いていたというわけではないから、「ブログを更新していない」っていうのは言い訳以外のなにものでもないただ単につけただけの枕詞であり、ましてや「飛び回っていた」なんてのはほぼ虚言に等しいわけだけど、こういう誤った思い込みを、なにくわぬ顔で書けるのもブログの魅力です。もしくは書き言葉の魅力か。というかどーでもいいか。
いずれも、以前におつきあいをいただいたクライアント担当者に呼ばれて、ということなんだけれど、こういったリージョナルな仕事を進めていくことは、じつはたいへんに面白いということがわかってきた。
地域拠点に呼ばれるということはおおむね拠点長ないしはそれに近いポジションとして異動した人から呼ばれるということで、そういった人はたいてい「できるマネージャー」であったり「すごいリーダー」(※)であることが多く、正しく課題化がすすんでいるため目的合理的な議論ができる。かつ、ほぼ組織を掌握できているということや、対策を施すサイズが限定的であるということもあって、戦略が一気に貫通しやすく同時に実行可能性も高い。
そんなことだから、議論をしたりヒアリングを行う際の対話がとても楽しくなる。この人ともっと話を続けていたいという状況で仕事ができることは、言い換えれば、仕事を超え人として敬愛できるパートナーと仕事ができるということは、ときには苦役とも思える仕事人生においてこのうえない幸甚である。
とりわけ、北丹で再会したのは、組織の活性化を天職としているようなマネージャーで、別組織・別業種でありながらも「この人のもとで仕事をしたい」と思える稀有な人物である。当然のことながら、数年前初めてお会いしたときと、そのスピリッツはいっさい変わっていない。
今回、彼は「顧客に向けてのマーケティング施策」と「社内のモチベーション&スキル向上を前提としたマネジメント施策」を緻密に絡み合わせ一気に事業革新をおこなう術策を打ちたて、結果としてまさに初期に描いていていたそのままにシナリオを着地させるという神業のような戦略をやってのけてしまった。このケースを構造・体系化し、水平展開すべく資料化するのが今回のミッションであり、いままさに膨大にあるすべてのファクトを分解している。どれも要諦となりえるエピソードであるため骨の折れる作業ではあるのだが、筋が通っているだけにわくわく度合いはかなり高い。だからといって、このきわめて属人的なやり方が、水平展開可能なマニュアルとしてに仕上げられるかどうかは別問題なんだけれど。
さて、リージョナルなアカウントの仕事は、本題以外の部分にもたくさんの魅力が隠されている。こんなことでもない限り一生行くことはないだろうと思われるような地方に足を運ぶことは、それだけでもじゅうぶん楽しいわけで、ましてや、仕事そっちのけで夜を徹して飲み語るといった催事なんてのがついてくると、欣快の至りだ。じつのところ、数年前までは公私を問わず、なんか知らんところに行ったりすることや宴席のようなものが苦手だったんだけど、ここ数年来、コミュニケーションの虎の巻を皆伝されて以来、そんな場を心底楽しめるようになってきた。
宴席というか飲み会を愉しむためには、利害のない状況、利害を超越しているように見える関係が演出できていることが大きな前提になるわけだが、先の北丹のケースもこの例にもれない。夜が早い地方都市の広大なアーケードを徘徊しながらクライアントとともに開いている店を探し、しかしようやく見つけることのできた料理屋はたとえしがなくとも海が近いだけあって異様なほどに魚が旨く、だから酩酊も加速し話もつきない。もう一軒、あと一軒と店を重ねるうち、真夜中にもかかわらず着信した、社員からの「契約成立」の報告を「そうかよかったなあ。ほんとうによかった」とやさしく称え、「あいつはほんとうにだめなやつだったんだよ」と感涙で語る彼に、正しい仕事人の魂をみた。
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(※)『日経文庫-経営組織』。ここで、金井壽宏は、2つのタイプに貴賎はないとしつつも、「できるマネージャー」はどうもサポート的な位置づけにおかれていることは否めない。持論である「究極のマネージャー」はやはり「すごいリーダー」に同化してしまうのだろうか。分類された属性を見る限りはじつは「破壊と創造」以外は、両素養をあわせもっている組織の長は多いような気がするが。
MBWAについて調べたかったので、この古い本を取り出してみたが、ほとんど記憶にない付箋やアンダーラインでよれよれになっていた。その部分を読んでみるとやっぱりいいこと書いてある。
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