考えるための道具箱

Thinking tool box

今日買った雑誌。明日以降、買うかもしれない雑誌。

2004-12-07 21:20:07 | ◎読
子どもの頃、正月といえば、雑誌を一度に何冊も買ってもらえるのがうれしかった。いまとは違って、お店は三が日はおろか1週間ほど休みをとってしまうようなまったりした時代で、とうぜん正月もやることなくヒマなわけだから、雑誌でも買いだめておけ、という親のささやかな配慮だったのだろう。マガジンとサンデーと最強時代のチャンピオンを一気に束ねて、それだけではなく小学4年生も一緒に悠然とレジへ運ぶ…といった感じだった。だいたい、何年くらい前かわかりますよね。

もちろんそういう物理的な条件以上に、暮れに発売されるいわゆる「新年1月号(ないしは2月号)」「新年4,5合併号」といわれるものは、各出版社も気合が入っており、どれも買うに値するコンテンツが満載であったのも購買意欲を鼓舞した大きな理由だ。

今日、青山ブックセンターでは、そんななつかしい気持ちを思い出したわけです。
迷う雑誌や本が多かったということですね。

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■今日買った雑誌
(1)『文学界 1月号』(文藝春秋)
(2)『別冊SHIGT 日本一怖い!ブック・オブ・ザ・イヤー』(ロッキング・オン)
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■明日以降に買うかもしれない雑誌/本
(3)『群像 1月号』(講談社)
(4)『relax 2005.1』(マガジンハウス)
(5)『STUDIO VOICE 1月号』(INFAS Publications)
(6)『AERA 臨時増刊 ゆっくりAERA』
(7)『ロードマップのノウハウ・ドゥハウ』
 (野口 吉昭 編 HRインスティテュート、 PHP研究所)
 
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(1)私は柿玉蔵さんのように毎月すべての文芸誌に目を通しているわけではなく1冊を選ぶようにしているのだが、今月は先月の『群像』の阿部和重と違い、ずいぶん迷った。さすがに正月号だけあって、(『すばる』を除く)全社、力が入ってて、コンテンツだけではなくブックデザインに負けてしまいそうなものもあったのだが、結局いつもどおりのデザインの『文学界』を選びました。まあ、新連載特集みたいなところがあって、ほんとうは文芸誌で連載をやられると毎月買うかどうかわからない私はこまるのだが、高橋源一郎、内田樹、関川夏央、小谷野敦とくればしょうがないですよね。『ソラリス』『溺れる市民』の書評も載ってるし、その島田のゴンブロービッチ座談会や片岡義男、中原昌也、小野正嗣の短編があれば、まあ合格点でしょう。高橋源一郎は、この12月の文学系雑誌での露出度がかなり高いのだが、そんなヒマがあったら、早くあれ完成させてほしいよね。

(2)年末恒例のブックガイド。これまでは、メタローグの『リテレール別冊 ことし読む本いち押しガイド』しか買っていなかったのだが、今年はまだ店頭にならんでいないし、WEBサイトで『recoreco』が昨年来発売されていないのをみると、出るかどうか少しあやしいですね。で、衝動的に買ったのがこれ。ブックガイドとしては初登場でしょうか。以下に衝動ポイントを並べておきます。
◎北野武、島田雅彦のインタビュー
◎文学、評論:高橋源一郎(おい!)×斎藤美奈子(前者のおもなおすすめ:『パンク侍、斬られて候』『野川』『対称性人類学』、後者のおもなおすすめ:『アフターダーク』『金毘羅』『好き好き大好き超愛してる』
◎その他エンターテイメント、政治・ビジネス・サイエンス、コミックを識者の対談で。
『ソラリス』『シガテラ』『人間の本性を考える』『PLUTO』ほか堀江の本なども)
◎750円
恒例『SIGHT』の年末特集を別冊にしたようだ。まあこれはこれで、ということで。

(3)その厚みとパッケージ負けしそうになりました。大江健三郎の『さようなら、私の本よ!』というこれまた「作者の死」を頭から否定しそうな連作の第一部や、自分のなかで評価の定まらぬ星野智幸の314枚にはじつはさほど動かされず、加藤典洋らの『グランド・フィナーレ』合評、山田詠美と高橋源一郎(おい!おい!)の対談か。パッと見る限り『グランド・フィナーレ』の読みは私同様の読みだったので得心しました。
同様に『新潮 1月号』も黄金のパッケージに負けそうになりましたが、いまアジアの文学まで触手を伸ばすとえらいことになりそうなので押しとどめました。矢作俊彦の連載と、蓮實重彦のデリダ評には後ろ髪を引かれたけれど。正月前に売れ残っていたら、買うかもしれない。

(4)引いてしまうような金八先生のどアップ写真が表紙の『relax』は、「TV RELAX?」と題したテレビ特集。「3年B組金八先生」特集は、まあ横においておいて、「RELAX TV PROGRAM 夢の番組表  こんなチャンネルがあったらいいのに!」(EX.仮病で休んだときに見るTVチャネル、とか)や少しマニアな番組(誰がカバやねんロックンロールショー、とか)の紹介は、屈託なく楽しいときをすごせる読み物という点で買いか。

(5)本特集ですね。「最後のブックガイド…」といったような特集タイトルだったと思います。最近の『BRUTUS』の本特集よりはましですかね。もう少し高齢者にやさしいレイアウトなら即買いでした。

(6)『STUDIO VOICE』はこれくらいのやさしいレイアウトデザインにしてくれればいいのですけどね。『AERA』が、『kunel』しました、って感じですね。有山達也さんの仕事を紹介しているわりにはADは彼ではなかったり、なんかへんてこな雑誌です。今日、立ち読みして意図がわからかなかったのですが、明日もう一度立ち読みして意図がわかれば買うかもしれません。いや買わないか。

(7)最後は、本ですね。「ロードマップ」というテーマがこんなに厚い本になるなんて、さずが野口吉昭。わたし自身が、最近、商品開発のロードマップにたずさわったりしていることや、ずっと書き進めていた研修テキストのテーマが「GOALをイメージすることの大切さ」といったようなことだったので、瞬間最大関心領域ではあります。「ロードマップ」というひとことから喚起される、かれらの想像力を垣間見たいところです。(なお、研修テキストは改稿してBLOGにエントリーしていく予定)。


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