そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

12月1日(月)はや師走にぞ入りにける

2014年12月01日 | 公開

  朝いち演習は、出席簿で出欠をとることにした。影印を読みながらどんどん当てて行くのである。クローズ・リーデイングをガチガチにやって、徹底的に鍛えることにした。本日から鬼のような授業とあいなる。

  11:00にウズベキスタンのH先生が研究室へお越しになる。お願いがあるとのことで、何ならむ?と身構えたが、ご両親が訪日される際のビザ申請の保証人?みたいなのになって欲しいとのご依頼であった。もちろんふたつ返事で快諾申し上げる。そんなことはメールでご連絡いただければ引き受けましたのに、ご丁重なことでござった。

  昼食は「たかはし」へ。もちろんお箸は持参である。中国文学のI教授と相席になった。古典学は貴族の学問だ!というご高説を承りながら、ぶりさし定食をいただく。書店に立ち寄って、『華麗なるナポレオン軍の軍服』という図鑑みたいな本を購入。実はこの原著は、高校生の時に上京した際、青山学院大学近くにあった洋書屋で買ったフランス語の本上下二冊であった。当時、フランス語は分からなかったから、四苦八苦して読んだ記憶がある。『解体新書』翻訳の苦労話みたいだった。いや、なつかしや。

  午後は3コマ立て続けで、4時限の学部講義は本当に本当の専門というか、修士論文で扱った内容を喋った。5時限の修士演習は欠席者が多かった。

  学生研究会は予備日にしてもらって、お茶のお稽古に行く。30分ほど遅参したが、そのままKさんのお稽古の客席に座らされた。Nさんの唐物を扱う点前を拝見してから、最後に私が薄茶の平点前を延々とさせられる。炉になって今期?初めてだったので、すっかり忘却しておったよ。茶巾の扱いに注意を受ける。それから、茶筅を入れる前に構える癖があるらしい。お師匠に、何流か?と言われたが、全く意識していなかった。

  終了後は皆さんでお稽古場の上のイタリアンへ。ずいぶん安いお店である。4月の席のお床は私が担当するらしいが、春のよい軸を持っていないので弱った。どうしたものか。中院通茂の詠草じゃあ軽すぎるだろう。弱ったなあ。Iさんに二条切は相場いくら位するんですか?としきりに尋ねられたが、凡慮の及ぶところに非ずである。