高校の会議は15:50からということなので、JRの線路の反対側にある蕎麦屋へ遠出してみる。このあたりは室町時代に管領が軍事拠点、陣を置いた場所に近く、宗祇が来訪し千句連歌を張行したというから、ゆかしいといふもさらなり。
目当てのお蕎麦屋さんは実に豪壮な造りにして、ご主人一人で切り盛りされているらしい。三色を注文。魯山人の器らしいものが棚にしまわれていたりして、いつも行く近所の蕎麦屋にも増して凝りに凝ったお店である。初めての訪問でもあり、ちいと落ち着けなかったがね。
タクシーを呼ぼうと携帯を取り出せば、電池が切れていた。仕方がないのでJRの駅まで2㎞ほど歩く。高校の生徒寮に立ち寄って、搬入設置された絵画を確認。寮母さんとお話をしたが、寮生たちがとても喜んでいるとのこと。やっとこさ文化的な薫りがついてきたといふべし。すべて事務長どのの手柄である。
高校の会議は、例によって教員という人種は結局自分に関係した個別的な話に終始するものなのだなあと、冷やかな目で眺めておったのだが、これは大学とてまったく同じである。それを大所高所からとりまとめるのが、箇所長たる者の力量なのであろう。どうも私には向いていないと、はっきり自覚できたわい。教頭先生には「読み」があるらしいから、ここは万般お任せいたそうと存ずる。
…最終的には、理念としてどういう具合に生徒を仕立て上げるか、また、ボトムアップをどうはかるかが、本当は一番考えるべきポイントだと、アホ校長は思いますがなあ。上から目線に振り回されても、碌なことにならんように思ったりもする…。