これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
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夢の城

2012年11月17日 22時55分31秒 | 演劇
ポツドールという劇団の「夢の城」という舞台を観に行きました。
題名だけをきくとディズニーランドのシンデレラ城を
連想してもおかしくありませんが
それとは180度違ったお話です。
お話といってもセリフのない無言劇です。

会場は池袋の東京芸術劇場 シアターウエストで
リニューアルしてからは最近よく行きます。
整理番号順の入場で
50番位だったので真ん中の方は結構埋まっていたので
無理せずに端っこの方にしました。
とにかく衝撃的なステージで
もしAKBのメンバーがこの舞台を見ていた、と分かっただけで
ヤフーニュースに載りそうなそんなレベルです。

ワンルームマンション(おそらく12畳程度)を
窓ガラスから覗いているようなステージで
万年床にゴミも散らかり放題、
壁にはグラビアだのなぜか江頭2:50のポスターなどが貼っており
ゴミだめのような部屋です。
そこに男子5名、女子3名が生活している1日を
ただ眺めるだけです。

セリフがないので物語らしい物語は一切ありません。
この男女が織りなす暴力・SEX・排泄・食事・睡眠の様子を鑑賞しますが
これがまた大変なことになっています。
まずみんな井出らっきょ、かと突っ込みたくなるほど
裸になりたがります、
それも男に限らず女子もです。

SEXシーンも疑似ですが(そりゃ当たり前)
挿入していないだけでパッと見はしているようにしか見えません。
もちろん前バリもしてなくて
ヘアも性器も丸見えです。
よく分からないのですが
ストリップでもないのに公共の場でこんなに見せてもいいのか戸惑いました。
自分が出演者の親だったら
直視していられそうもありません。
あとここまでお互い見せ合って
楽屋ではどんな感じなのか気になりました。

さすがにこれを見ても全然興奮はしないのですが
なにしろどんな顔してこれを見ればいいのか
個人的には笑いたかったのですが
中盤になるまで笑い声もなかったのでそれもできず
かといって真面目な顔して見るものでもないし
変な意味で自分を試されている気がしました。

そんなわけではじめの内はこんな奴らみたいには絶対なりたくないなぁ
って嫌悪感がものすごくあって
何を表現したいのか理解できませんでしたが
後半に差し掛かるに従って徐々に印象が変わってきました。
あくまで個人的な見解ですが
結局、人間なんてここで描かれている人たちと
五十歩百歩だろうということです。

ひどい生活ぶりだなぁと笑っていましたが
翻って自分の生活をあのように映し出されたら
まぁそんなに変わったものでもないだろうなぁと、
いくら綺麗に着飾ったところで
食って寝てテレビ見てゲームして
その繰り返しをしているだけの時も多く
それを幸せに感じている自分も存在しているのに気づかされます。

最後に客電が点灯すると
それまであんな恥ずかしいことしちゃってって
笑っていた自分たちがステージ上の窓ガラスに映って
そんなもんを喜んで見ていたお前たちが一番恥ずかしいよ、
と言われているような気がしました。
カーテンコールはありませんでしたが
あったら逆にどんな風に迎えればいいのか照れくさいので
これでいいと思います。

外国でも上演したらしいですけど
向こうの人はどう思うのかなぁ、
やっぱり日本人は変わっているって思われるんだろうなぁ。

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