これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

奥田英朗「ララピポ」を読んで

2006年03月30日 19時57分47秒 | 読書
 もう一週間前には読了していたのですが
のびのびになって今日になってしまいました。
6話からなる群像劇です。
1話ごとに主人公の一人称で物語がすすんでいきます。

 率直にいってあまり面白くなかったです。
文章の軽妙さは「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」と
大して変わらないのですが内容が風俗を扱っているせいか
あまり後味がよくありません。

 特に第3話の「LIGHT MY FIRE」は読んでいて
ちょっと気持ちが悪くなりました。
作者はしてやったり感があるかもしれませんが
あんまり深みが感じられない作品でした。
これ以上書くこともないので、たまには短く終わります。


劇団四季「オペラ座の怪人」を観にいく。

2006年03月29日 16時04分05秒 | 演劇
 昨日、劇団四季の「オペラ座の怪人」を観にいきました。
久々の舞台観賞です。
毎度のこと、一番安い席で、最後列でした。
でも後ろに人がいない安心感と
コートを背もたれに掛けれたりといいことづくめでした。
 一つ難点は通路側のライトが上演中も消えなくて
目に入ったことでした。

 自分の1列前の席は値段が倍になって6300円(自分の席は3150円)
なので可哀想な気がしました。
その席に知り合いらしい人達が8人も揃って座っていました。
上は60過ぎから下は30半ばの人まで男2人と女6人の不思議なグループでした。

 最初は四季のファンの集まりかと思いましたが
会話をきいているとそんなに詳しくなさそうだし
会社の同僚かなとも考えましたが
それにしては歳が離れすぎているよな、と開演までの暇な時間、
色々想像していました。

 舞台自体はそんなに面白くなかったです。
同じ四季なら「キャッツ」のほうが良かったです。
「オペラ座の怪人」自体、映画も観たことなくて初めての物語でしたが
主人公のクリスティーヌの尻軽ぶりが頭にきました。

 オペラ座の怪人に歌を習って、スターにしてもらったくせに
幼なじみのラウル子爵が現れたら、そっちに行って
それゃ怪人も怒りますよね。
あっちにふらふら、こっちにふらふらして二人をもてあそんで
よっぽどクリスティーヌのほうが「怪人」だなぁと思いました。

 でも役者のみなさん、よくあんな声で歌えますよね、
カルロッタの高音なんて鼓膜にビンビン響いてましたよ。
本物のオペラの人がどこまですごいのか分かりませんが
これより上だとすると相当なものですね。
 それと劇団四季の役者さんって普段どんな生活をしているのかなぁ、
とても気になりました。

浜崎あゆみとネイチャー寺門

2006年03月27日 19時44分03秒 | 芸能・テレビ
 昨日、浜崎あゆみのカウントダウンライブを観ました。
さすがavexの女王だけあって派手やかなライブでした。

 こういうライブには賛否両論あるかと思いますが自分は好意的です。
アコースティックなライブもたまにはいいでしょうが
年に数回しか行けないものなので
派手な特効は素直にうれしいです。

 それにシングル曲満載なのもいいんではないでしょうか。
浜崎あゆみが全部アルバムの曲というのでは
ファンもがっかりすることでしょう。
 
 すぐにベスト盤を出したり(倖田來未なんかもう2枚目出すっていうし)
する売り方は好きではありませんが
ライブを中心に活動させるところはavexのいいところだと思います。
お金も注ぎこんでお客さんに還元しているのもいいですね。

 それと今週の「やりすぎコージー」でネイチャー寺門が
飛び入りで登場していました。
この番組に出ている限り、寺門にハズレはないなぁ~、
人間どこでブレイクするか分かりません。

 グルメを気取っている人は好きではありませんが
寺門だけは認めますよ、これが本物のグルメですね。
与えられるのは待っているのではなく
自分から向かって行っている感じがいいです。
食通ぶっている中尾彬や叶姉妹はこの姿勢を見習ってもらいたいです。

 いやぁ~、もしかしたら寺門は本物なのかもしれないなぁ~、
何が本物なのかはよく分からないけれど・・・。

愛すべき「サザエさん」へ・・・

2006年03月26日 19時41分52秒 | 芸能・テレビ
 ここ1ヶ月、日曜の夕方には「サザエさん」を見ています。
昔は当然のように見ていましたが、ここ数年はほとんど見てなくて
たまには見ようかなとチャンネルを合わせたら最後
毎週見ないといられずになりました。

 月並みかもしれませんが遠い日になくしてしまった何かを
思い出させてくれます。
こんなにブランクがあるのにもかかわらず
全く変わらずに突き放さずに迎え入れてくれました。
 現在のテレビ業界じゃすぐにリニューアルしてしまい
せっかくいいと思っていても良さが消えてしまう番組が多いのをしり目に
いい意味でのマンネリ感が
明日から仕事だという憂鬱さを吹き飛ばしてくれます。

 同じ日曜夕方の長寿番組、笑点もたまに見るといいものですけど
こん平さんや円楽さんがいなかったりと
「サザエさん」ほどの安定性がみられず
毎週見るのはきつい所です。

 たぶん自分が小学生の頃に見ていた頃に比べてみたら
画像の質とかも良くなっているのかもしれませんが
そういうことを感じさせない所がすごい所です。
 声優もカツオやワカメ、ノリスケなど何人か交代していますけど
ドラえもんと違っていっぺんに変えたりしなかったので
それほど違和感を感じないのもよかったのではないでしょうか。

 それと未だに30分の中に3話の話をつめこんでいるのはあっぱれです。
普通これだけ続ければ15分の話を2話にしたくなりそうなものなのに
頑なまでのこの姿勢にはただ恐れ入ります。

 絶えず変化を求められる時代だからこそ、
不変なものを欲する心がどこかにあって
「サザエさん」はそれに上手く呼応しているような気がします。
もしかしたらそういうものの最後の砦なのかもしれないと思うと
あの世の長谷川町子先生には感謝してもしたりません。

サッカーと野球の楽しみ方の違い

2006年03月22日 19時29分39秒 | スポーツ
 最近はサッカー中継があるときは大体それを見ています。
JリーグだけでもNHKとBS-Iが放送するので
多い時にはそれで4試合、
それにWOWOWでスペインリーグも含めると相当の数になります。

 それでもサッカーの本当の楽しみ方を理解しているとは思えません。
テレビだけに集中していないことも原因かもしれませんが
どうもどこがスゴイのかイマイチ分かっていません。
 これだけ見ている自分でも分からないのに
ましてや日本代表の試合しか見ない人が
本当に面白いと思っているのかが疑問なところです。

 野球って見た目で分かりやすいと思うんですね。
ピッチャーのスピードボールやホームラン、
ファインプレーなど誰がみても、凄さが一目瞭然です。
 でもサッカーはフリーキックからゴールとかは分かりやすいですけど
もっと何か複雑な、一見したところでは分からないところが
評価されたりします。

 野球とサッカーってマンガと小説のような関係性だと思っています。
マンガはある程度、誰でもとっつきやすくて理解しやすいけれど
小説はある程度、読む訓練を積まないとつまらないし
読みきれないと思うんですね。

 だからサッカー日本代表の試合ですごい視聴率なのを見ると
「世界の中心で愛を叫ぶ」や「バカの壁」のように一見さんが
人気だからと寄ってきて、
大して意味も分からず読んでいるのではないかと
いぶかしく思ってしまうのです。
 そうは言っても自分も、本当のサッカー通や読書家の人からすれば
こういう人達と同類なのかもしれないんですけどね・・・。

WBC日本代表、世界一!!

2006年03月21日 19時11分29秒 | スポーツ
 先週の今頃はまさかこんな展開になるとは
夢にも思いませんでした。
棚からぼた餅だろうが何だろうが
決められたルール内で勝ち取った勝利ですから
誰が何と言おうと世界一です。

 「短期戦では打てない」って言って、松中選手ごめんなさい。
「イチローの打順は1番だろう」と
勝手なことを言って王監督、ごめんなさい。
 アメリカに有利な判定をしておきながら
結果的にアメリカ選手のやる気を殺いで、
メキシコの闘争心に火をつけてくれたデービットソン審判、
ありがとう。

 これは結果論ですけど松井は出なかったのは正解だったのかなぁ。
そう思うのはイチローのこのチームの立場によるところです。
もし松井が出ていたらこれだけイチローだけが
注目を集めることはなかったと思うんです。
よくも悪くもイチロー中心の今回のチームであったわけで
松井というもう一つの柱が出来ることで、
まとまりみたいなものが分散してしまって
チームとして機能しなかったのではないのかと・・・

 それは城島・井口にも言えることで
もし両選手とも出場していたら今回のような柔軟性のあるオーダーは
組めなかったんじゃないかと今更ながら思います。
 アメリカのようなオールスターチームが勝ち残れるとは
かぎらないのは今回の結果をみても明らかです。

 それに優勝した以上に嬉しかったのは選手たちが
本当に楽しそうに一生懸命プレーしてる姿がみれたことです。
実際この大会で活躍したって、この偉業に比べて直接年棒に
プラスになることはないと思われます。
逆に怪我をしてシーズンを犠牲にすることも考えられます。
にもかかわらず野球小僧のように一心不乱に勝利のために
戦う姿は素直にかっこよかったです。

 お金をいっぱい稼げることより、
こういうことの方が子供たちは野球に対して
夢を抱けるのではないでしょうか。
今大会のようなひたむきなプレーを見ていれば
容易くファンが離れることはないですよね。

 今週末にはパリーグが開幕するわけですが
これをいい契機に頑張ってもらいたいです。
それにしても王監督はこんなに過密日程で大丈夫なのか心配になります。


外で遊べよ、子供たち。

2006年03月20日 20時26分53秒 | 思うこと
 家の周りには東京にもかかわらず
広場が結構あります。
自分が子供の頃はよく野球をして遊んでいました。

 その当時よりも、不思議と広々とした広場が増えているのですが
そこで遊んでいる子供はほとんどいません。
大学生サッカーサークルらしき人や少年野球チームなんかは
たまに使っていたりしますが
いわゆる学校帰りに集まって野球なりサッカーなりをしている
小中学生はほとんどいません。

 これって何か悲しいものがあります。
今は塾通いの子が多いと、とかく言われているけども
そういうイメージが先行しているんだろうと鵜呑みにはしていなかったのですが
こういう現状をみると本当なのかもしれないと思ってしまいます。
 それと関係の希薄さみたいなものもあるのかなと・・・
携帯やパソコンの登場で、容易く連絡とれるようになった半面
会って遊んだりすることは減っているのかなと
教育テレビのようなことも思ってしまいます。

 子供の頃に「いまどきの子供たちは・・・」みたいな話をきくと
余計なお世話だよ、って思っていましたけど
いざ自分が大人になってみるとそう言いたく気持ちがわかります。
 茶髪の小学生なんかみると説教したくなりますもん、
親もなに考えているだろうなと疑問に思います。

 将来的な日本の問題点は、経済的に成長しないことよりも
こういうことの方が不安に感じます。
今の子供たちって生きていて楽しいのかなぁって・・・
ものすごく主観的な見方ですがそう感じてなりません。

なんて素敵にスピリチュアル!

2006年03月19日 17時45分34秒 | 芸能・テレビ
 「オーラの泉」に出演中の江原さん、
織田無道並みの怪しさ抜群の人ですが
自分はこの番組を見たことがないので
それについての批評はできません。
 しかしこの番組に出ている美輪明宏と国分には
ちょっと言いたいことがあります。

 数年前に放送されていた「明石家マンション物語」に美輪明宏が出ていて
彼(彼女?)が訓示のようなものを述べるコーナーがありました。
そこで結構いいことを言っていたので好感をもっていました。
 あるとき「大きい家を持っている人ほど不幸になる」っていう話をしていました。
それが最近CMで「マザーズオークション」とか言う
不動産のCMに出ているじゃないですか。

 「家の大きさに比例して不幸さが増していく」って言ってた人が
不動産のCMって・・・すごく裏切られた気持ちになりました。
「ハウルの動く城」出演あたりから調子にのって
何か腑抜けてしまっている感があります。

 腑抜けているといえば国分もそうです。
何が悲しくてあんな太鼓持ちみたいな仕事をしているのでしょうか。
どうも薬丸路線を狙っているとしか思えない
活動が目につきます。
 今まではaikoと上手くいってほしいと思っていましたが
こんな感じじゃ一刻も早く別れてもらいたいです。
彼女と違ってポリシーを全く感じません。

 ジャニーズも「ズバリ!言うわよ」のタッキーといい国分といい
何でこんな番組のオファーを断らないか理解に苦しみます。
別にこんな仕事を受けなくても安泰だろうに・・・
厳しいんだかあまいんだかよく分かりません。

 それにしても芸能人もこんな人たちと共演しなければいけない
っていうのはつらいでしょうね。
腹の中じゃ大嫌いな人にも、数字持っている人には
ヘイコラするしかないんですもんね。
社会の縮図が垣間見られます。

リーバイスストアinイクスピアリ

2006年03月18日 19時38分33秒 | 思うこと
 今日は休みにもかかわらず朝8時に起きて
イクスピアリに行ってきました。
リーバイスストアがOPENし、一万円以上お買い上げで
トートバックがもらえるということで
以前より財布が欲しかったのでちょうどよかったと
意気込んで舞浜に向かいました。

 駅に降りると、ミッキーの形の窓の電車や
ディズニーランドに向かう人たちの雰囲気で
夢の国、早くも全開です。
 イクスピアリにはだいぶ前に一回来たきりでとりあえず
全体をぐるりと回ってみましたが印象はさほど変わっていませんでした。

 それでもワクワクしながら目的地のリーバイスストアに向かうと
時間が早かったせいかあまりお客さんがおらず
お店に入ったがいいがほとんど中を見れずに出てきてしまいました。
 こじんまりしているお店にいると
店員さんに話しかけられるんじゃないかとヒヤヒヤしてしまい
ゆったりと品物を見れません。

 でも「これじゃいかん、来た意味ないじゃん」と己に叱咤激励して
お客さんが3~4人入っていくのに便乗して再度入店しました。
二回目はどこに何が置いているのか把握できていたので
自然な形で財布が置いてあるコーナーに行けました。

 で、財布を手にとって見ていたところ「お探しのもの、ありますか?」と
とうとう声を掛けられました。
「財布、買おうと思って・・・、今どれにしようか悩んでいるんですよ」と
買うことを前提にしたような返しをして
「ごゆっくりお探しください。」と一人目をやりすごしました。

 一息ついたのもつかの間、他の店員さんが「この財布いいですよね」と
フレンドリーな口調。
さらに店員、「自分もこれ欲しいと思ってたんですよ」と
今買わないと俺が買っちゃうぞと無言のプレッシャー。
「確かにいいですよね」とどっちが客か店員か分からない気の使いよう・・・。

 どうも本社の偉いさんがOPEN初日ということで来店していて
店員さんもそちらに意識してアピールしている模様。
それにプラスして自分の格好が全身リーバイスずくめだったこともあり
外灯に寄ってくる虫のようにその後も入れ替わり立ち代わり
「拡げてご覧下さい」「試着どうぞ」とやってきました。
 買うものが決まってなかったら絶対帰ってました。
サッカー選手がマンツーマンマークに付かれて
イライラする気持ちがよく分かりました。

 結局、財布と長Tを買ってめでたくトートバックもらいました。
写真のサイケデリックなものがそれです。
右の缶バッチはレジの横でダーツがあってそれをやったらもらいました。
帰りは全店員さんの「ありがとうございました!」
を背に店を出ました。

 たぶん今までの自分だったらあんなに店員さんに話しかけられたら
びびって帰っていたと思います。
そこを耐えて、時間をかけて商品を選んで買えたということは
大きな自信になりました。
って何か対人恐怖症の人の奮闘記みたいだなぁ・・・。

Mステに仲間由紀恵凱旋!

2006年03月17日 20時47分24秒 | 芸能・テレビ
 今日「西遊記」の凛凛が死ぬシーンであやうく泣きそうになりました。
歳をとると涙腺もゆるくなるものなんでしょうか。
(その後、本当は死んでいないで、ピンピンしているのをみて
あっけに取られたわけですが・・・)

 歳をとって変わると言えば、食の好みも最近かなり変わってきてます。
ものごごろついた時から野菜全般嫌いで
周りの人を唖然とさせることが多いのですが
お好み焼きを自分で作るようになり
キャベツともやしの美味さに目覚めました。
今じゃ夕飯の主力に成り上がっています。

 それと休みの日の昼食はうどんばかり食べています。
安いのとカレー味や具を変えたりすると
バリエーションが何種類もあって飽きない点がいい所です。

 それと話はまったく変わりますが
今、観ているMステは、さながら仲間由紀恵まつりの様相を呈しています。
確かCD出していた時もあって(図書館で見かけた記憶がある)
売れなかった時を思えば、彼女自身、何か成し遂げた感はあるでしょう。
振り付けとか曲中のセリフとか生き生きして見えました。
 同じ事務所の島谷ひとみがサポート役というか便乗で出ていますが
内心、忸怩たる思いがあると思います。
 
 また、松たか子も5年ぶりに出演していますが
どうしても仲間由紀恵中心になるので、
あまりフゥーチャリングされていないので可哀想です。
個人的にはかなり特別感がある人だと思うので
事務所もこの週は避ければよかったのに、と思いました。
二人とも代表的な黒髪なので、より一層頑張ってもらいたいです。

 東京ドームでライブ中のカトゥーンに中継が繋がっていましたが
その中に森進一がジャニーズの息子と映っていました。
森昌子が別れたくなった理由がうっすらと分かった気がします。

酒井順子「負け犬の遠吠え」を読んで

2006年03月16日 20時15分53秒 | 読書
 珍しく2日連続でアクセス人気のないブックレビューです。
創刊されてから2年半、やっと読める日を迎えました。

 はじめの内はちょっと論理的で説明調の堅い文章かなって
感じましたが、中盤以降は酒井さんらしい
軽妙な語り口になっていたので楽しく読みました。

 世間的な「勝ち組」「負け組」を茶化す気分で
この題名を付けたような気もしますが
この「負け犬」という言葉が独り歩きして
それにひかれて読んだ人にはこの本が面白いと感じるかどうかは疑問です。
 空前のベストセラーになったわけですが
そもそもかなりターゲットが狭い部類の内容だと思うんですね。
男性はおろか、結婚している女性でさえも
酒井さんファン以外の人を容易に受け付けるものではないと思うんです。

 それで、そういう人たちがこの本を読んで
「何だ、売れているわりには面白く無いじゃん」
って思われるのじゃないかと心配になります。
 酒井さんの他の著書はもっと普遍的なテーマで
キラーパスのような鋭さが面白いので
これが実力だと思ってもらいたくないです。

 推論ですが酒井さん自身もこんなに話題になるのは予想外で
手放しでは喜んでいないんじゃないのかなぁ。
いい意味でB級な良さがあったのにこれだけメジャーになると
書きにくいんじゃないのかなぁと要らぬ心配をしてしまいます。

桐野夏生「アンボス☆ムンドス」を読んで

2006年03月15日 19時47分55秒 | 読書
 7つのお話の載った短編集です。
どの話もギトギトしています。
「ページ数も少なくて読みやすそうだわ」と
軽い気持ちで本書をとるのは止めたほうがいいと思います。
桐野ファンになると、このギトギト感が堪らないのですが・・・。

 自分的には「植林」という話の宮本真希が一番可哀想に感じました。
デブでブスで勉強もできないフリーターで性格もひん曲がっています。
彼女が主人公の長編小説でなくて良かったです。

 「愛ランド」も面白かったですけど、やっぱり
表題作の「アンボス☆ムンドス」が一番好きな作品です。
この話みたいに、人をおとしめるのって案外容易いものだなって感じます。
直接的に傷つけるのではなく、間接的にその人の急所をつくというか
よく考えたなぁと思います。

 この話に出てくるほどひどい娘はいなかったけど
自分が小学生だった時も
女子はくっきりとグループ分けされていましたね。
 自分がAのグループの子と親しげにしていると
Bのグループの子から案外露骨に「なに、こいつ」みたいな
態度をとられたこともありました。
特にあの時代は女子のほうが精神的にも肉体的にも大人ですからね、
色んな思惑が渦巻いていたのでしょう。

 それと話の舞台になった学校の地域は、いわゆる地元の人と
自動車工場の幹部が集う「社宅」の人の溝みたいなものも描かいていますが、
自分の地域にもこれと同じような光景が見られます。
 うちのほうでは「団地」「持ち家(一軒家・マンション)」「公務員住宅」
という大まかに3つに分かれていて
中学の成績上位10位までのうち、
「公務員住宅」の子が半数を占めます。

 残りが「持ち家」の子で、「団地」組は自分の知る限りは
何人もいなかったと思います。
 たしか学区で一番偏差値の高い都立高校へも
「団地」の子は一人もいないのをみて
これが現実なんだなぁと妙に納得したこともありました。

 昨日の夕刊に「所得差が教育格差につながりかねない」
っていう記事が載っていましたけど、
そんなの当たり前だろうと、
こんなことをわざわざ費用を掛けて調べていることに腹が立ちました。

 かといって「公務員住宅」の子たちのことは嫌いじゃなかったです。
いじめっ子や授業中うるさい子もいなかったし
「団地」組より真面目な子たちばかりで、これが育ちの違いかと思っていました。
 そこで自分はどこに所属していたかというと
おんぼろアパートに住んでいたので、どこにも分類されない
無所属派でした、悲しいけれど・・・。

言わずにいれないWBC問題

2006年03月14日 10時17分26秒 | スポーツ
 起こるべきして起きたというか
昨日の日本-アメリカ戦のタッチアップの判定にはホトホトびっくりです。
 第一VTR見たって離塁がレフトの捕球より全く早くないし
万が一、早くても塁審がセーフって言っているのに
それより見難い主審が「あれはアウトだ」って判定を覆す
あの横暴さは許せません。

 そもそも国際大会なのに当事者であるアメリカの審判が
主審を務めている時点でおかしな問題で
今回はWBCが開催されるっていう嬉しさで
今までそういうことは気にしてませんでしたが
様々なほころびが見えてきました。

 一番きついのはもちろん選手たちで
気持ちを切り替えて頑張ってほしいって言ったって
そうそう切り替えられないですよ、こんなこと。
これなら大差で負けた方がショックを引きずらないで済んだでしょうに。

 また今回の件で浮き彫りになった点は
こんなことでもないとニュースのトップ記事にはならないということですね。
たぶんこの試合、アメリカに勝ってもこれほどの話題になったかというと
あやしいものです。

 今朝のニュースで「アメリカでは、日本・中南米ほどにはこの大会は
盛り上がっていない」と言っていましたが
そういうほど日本で盛り上がっているとは到底思えません。
 自分みたいな野球観戦が好きな人はともかく
それ以外の大半の人の反応と言えば
あぁイチロー出てるのか、位なものでしょう。
この前のアジアシリーズも空席が目立っていたし
視聴率だって20%も超えないっていうのは
全日本の試合としては淋しいものがあります。

 それと結局この大会はアメリカ抜きでは考えられないということ。
もし2次リーグでアメリカが敗退するようなことがあったら
今後二度とこの大会が行われることはないのだろうと思います。
アメリカ抜きでやろうにも、メジャーリーグが協力してくれなくては
ドミニカ・プエルトリコなどの国も二線級の選手しか出ない
レベルの低い大会になってしまいます。

 アメリカにそっぽを向かれるのは困るから
今回のタッチアップの誤審も日本として正式に抗議しない方針なのだろうし
WBCの存続を考えるならばアメリカに優勝してもらうしか手は無い
のが現状だろうと思います。
 アメリカは自分のことしか考えていませんから
WBCが自分達の為にならないのなら無くなっても構わないわけです。
オリンピックも何もかも、純粋なスポーツの喜びみたいなものは
無くなってしまったようです。
 

「小早川伸木の恋」は紺野まひるでもっている。

2006年03月11日 19時40分19秒 | 芸能・テレビ
 「小早川伸木の恋」もいよいよ大詰めですが
更にせつない展開になりそうな感じです。
この前読んだ「ナラタージュ」もそうですが
どうも自分は、想い合っているのに二度と会えない、みたいな
シチュエーションが好みで
そういうものには感情移入しやすい体質のようです。

 未だに、なぜあんな感情の起伏の激しい妙子と伸木が結婚したか
詳しい説明がないのが不思議ですが
原作にはそこらへんのことが書かれているのでしょうか。
早くブックオフで値下げしてもらって読みたいです。

 今週は市毛良枝演じる看護士長の娘役で渋谷琴乃の出ていました。
自分が高校生の時にはテレビに出ていたから
もう10年以上の芸歴ですよね。
 演技も上手くて、ルックスも整っていたので
もっと人気が出てもいい人だなぁって昔から思っていました。
たぶん運よくポイントになる作品に出ていたら
こんな端役をつとめることはなかっただろうと思うと
残念でなりません。

 それにしても作田カナは相変わらずいいですね。
というより演じている紺野まひるさんがいいです。
彼女がパーソナリティを務めているラジオ番組のサイトの
メッセージボードをみると結構面白い人だなと
よりファンになりました。
これからも頑張ってもらいたいです。

島本理生「ナラタージュ」を読んで

2006年03月10日 20時28分04秒 | 読書
 今まで恋愛小説は読んだことありませんでした。
雑誌でこの本が紹介されていたので読んでみました。
以下はネタバレの部分があるので気をつけてください。

 200ページ位まではあんまり面白くなくて
やっぱり恋愛小説は合わないのかな、
なんて思いつつページを捲っていましたが
それからラストまでは一気に読破しました。
 読んだ後は気持ちが重くなってしまい
寝つきもよくなかったし、今日一日体がだるかったです。
それ位、物語に呑み込まれてしまいました。
小説を読んでこういう感覚になるのは初めてです。

 小野君という主人公の恋人が、あることをきっかけに
きつい態度をとるようになってしまい
あぁ、そんなこと言ったらダメだよ、ってつっこみを入れてましたが
翻って自分が付き合っている時に彼女に対して
この小野君と同じような言わなくていいことを言っていたなぁと
思い出されてきて、それがすごく気持ちを重くさせました。

 終盤に主人公の後輩がレイプされて、
その心境を手紙に記すシーンがあるのですがこれがまたきつい。
小説でレイプを持ち出すのは反則だなと基本的には思っていますが
それはひとまず置いといて、それゃこういう気持ちになるよなぁって
本当に思いました。
 カウンセリングとかして生きていかなくてはならないと励まされても
根本的な部分では壊れたものは治らないって感じます。

 また主人公の通っていた高校の葉山先生というのが主人公と
気持ちが惹かれあっているのですが、これがまた煮え切らない人で
途中まではうざったいなぁって思ってましたが
恋愛って理屈じゃなくてこういうあやふやで不安定なものだよな、
と妙に納得してしまいました。
 
 人間にとって最も不幸なことの一つに、お互いに本当に愛し合う相手と
二度と逢えないっていうことがあると、個人的に思っています。
死別よりもお互い生きているのに逢えないっていうのは
本当につらいだろうなぁと・・・

 作者はこの本を書いたのは大学在学中と巻末に書いてあって
驚きました。
確かに主人公も大学生だし、等身大の心情をつづっているのかと
思いますが、よくその年でこんなせつない小説が書けるなって
感心してしまいました。
 これを機に恋愛小説も読んでいこうかなぁって思っています。

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