夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

福祉実践者の道

2010-02-24 06:39:50 | つれづれなるままに
 私たちがつぎ込んだ魂に、後から来るものが道をつけて行く。
16年間の道のりが、今また新たな局面に向かおうとしている。
 私は自分自身の体験の中から、あるいはこれまでに出会った人々の教えによって今があるといわなければならない。
 最初は障がい者福祉については何も知らず、この道に飛び込んだのは大学在学中だった。何の身構えもなく、突然目の前にこの現実を突きつけられたということになる。障害児施設とその環境の中で翻弄される当事者の子どもたち。現状の中では最善のことも、社会全体の中では悪であることすらある。
 日本の福祉政策がとりうる最上の水準といいながら、この当時の福祉実践のなんと低いことか・・・。職員の人権を無視する様々な暴力行為は、まさに彼らの人生の日々にどのような恐怖感「トラウマ」を植え続けたのであろうか。ある種の社会的棄民としてしか、私の目には映らなかった。
 それから・・・何の偶然なのか、私に心身の重複障がいを伴った子どもが授かった。もし神がいるとすれば、神様は私に批判するだけではなく実践せよといわれていたような気がした。
 以来私は心の中の神に誓っている。この子らの本当の福祉実践こそが、私の残された人生の命題であると・・・。そして家族ともども歩みを始めたのは16年前になるのだ。
 「本当の福祉」とは何か?それはどのような重いハンディキャップを持って生まれても、限りなくあたり前の人間としての福祉支援を尽くすことである。そしてそれは常に客観化され、点検評価改善の対象となるべき支援である。福祉の支援者は、どのように障がい程度の重い対象者であれ、必ずその対象者の「アイデンティティ」があることを忘れてはならない。
 それでは「アイデンティティ」とは何かといえば、「己と他者を明確に分かつ尺度であり、暗く長い人生の道標のようでもあり、物言わぬ導師のようでもある・・・。」
(インターネット上の佐藤氏の「アイデンティティとは何か」より抜粋コピーしました)
 
 「生き方あるいは価値観を他人に強制されたりせず、その人らしさを精一杯生きられるような支援こそが私の願いです。
 「地域で普通に生きる」この目標こそが、私どもの法人の願いであり理念です。
 
 大規模入所施設を求めず、生活エリアの中で地域の方々と共に暮らすことを目指します。
24時間365日を障がい程度や心理的な求めに対し、可能な限り過不足なく心身両面を支援し続けるきめ細かなサービスの実現。そして人生を豊かに楽しく生きていくことが、これからの我々の目標になります。
 重介護対象者のステップアップを目指す「生活介護・であいの家あうん」も、「就労継続支援B型・パン工房ゆいまある」も通所タイプで、次年度からは定員20人として生まれ変わります。昨年12月からは「相談支援事業」と、「居宅介護事業(ヘルパー派遣)」を開始し、4月からは法人の第1号「共同生活介護・ケアホームSEEDS]が定員6名でスタートします。この事業のほかそれらの生活をつなぐ事業として、「短期入所事業」「日中一時支援事業」「送迎サービス」などが付帯事業としてあります。これからの事業形態として可能性を含むのが、農業を中心とした有機栽培事業(パン工房の原材料確保)。「あうんⅡ」と呼ばれる福祉ショップでは、リサイクル活動や商品販売がこれからのもう一つの展開となって行こうとしています。障害のタイプ別にすみわけを目指して、今後は一層場の確保が重要課題となってきました。まだまだこれから、なすべき課題は山積されています。これまでの16年間の軌跡のように、その時々のタイミングで出会う人々を財産として、一歩一歩の積み上げこそが私たちのリズムといえるのでしょう。

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