夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

帰郷

2013-12-02 14:38:20 | つれづれなるままに
12月12日(月)


 11月28日から昨日まで家内と、故郷栃尾へ帰還しました。

 「ふるさとの山にむかいていうことなし。ふるさとの山はありがたきかな」は、歌人の石川啄木のうたです。

 私の愛するふるさとの山といえば、「守門岳」1527m(写真)です。岩木山のような単独峰ではないので、富士山のような美しい稜線は見えません。でも大岳、青雲岳、袴岳の3つの山がつながっている、魚沼、三条市、長岡市にまたがる美しい山です。ことに私の記憶では、初夏に登山すると青雲岳の高山植物の美しさは忘れられません。

 さて、今回は久しぶりの帰郷で、病床にある母の見舞いが中心の帰郷でした。母は4年前に脳梗塞で倒れ、今年は暑い夏に再発して1週間入院しました。前は右の脳梗塞でしたが、今回は左側とのこと。でも点滴で言葉のもつれも回復したといいますから、おそらく酷暑で熱中症気味だったのではないかとも思います。

 兄の話では食事が進まないようで、実際に家内が調理したものも残すものが多く、喫食量が少ないようでした。
 前の印象とはかなり違って、顔も痩せたなと思いました。年をとって今年米寿を迎えた母は、難聴のために中々会話する時も、うまく伝わらないことがあります。更に追い打ちを掛けるように、この脳梗塞が進行して表情から笑顔も消えてきているのが気になります。

 隔週で特別養護老人ホームに短期入所とディサービスを利用しているほか、ホームヘルパーが一日三度やってきて身体介護を行ってくれています。
 兄が先日の姪の結婚式から帰って、柴犬を買ってきたようです。

 母が寂しがらないようにということでしたが、実際は兄が寂しいからといったほうが理解できる気がしました。

 短い帰省はあっという間に終え、12月1日の早朝に母に別れを言って握手をすると、母は悲しそうな表情で私の手を離したがらずにいました。母にはあまりかまってやれない自分たち夫婦なので、申し訳ない思いで胸がいっぱいになりました。
 前に来た時には「また来るよ」というと、「あんたのまたは長いからねえ」と辛口を言ったのでしたが、今回は自分から「また来てね」といったきりでした。
 「春にまた」と心に思いながら、実家を後にしました。

 

 冬来たる竹林のそばの古蔵朽ち年の瀬の雪を耐えて越せるや