TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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新島学園短期大学の「公開講座」に行きました

2009-07-25 18:03:45 | 地域産業
 地元高崎市の新島学園短期大学で開催された「公開講座」に行きました。



 公開講座の内容は、ビジネスモデル「プロ野球独立リーグ(BCL)のビジネスモデル」と企業内キャリア支援「日本IBMにおけるキャリア支援の取り組み」でした。

 ビジネスモデルの講演は、スポーツはどのようなしくみでビジネスになるのかというテーマで、地元群馬ダイヤモンドペガサスの所属リーグであるBCリーグの経営者である「ジャパン・ベースボールマーケティング」社長村山哲二氏の話でした。



 村山氏は、電通新潟支社に所属しサッカーJ1リーグのアルビレクッス新潟のマーケティングを担当していた方です。アルビレックス新潟は4万人の観客の集まる正におがらチームで地域スポーツの成功例として取り上げられるチームです。

 その彼に、「ビジネスモデルとしての野球」の調査依頼が舞い込みました。「独立リーグは環境が整えば十分成功する。地域活性化につながる」とのリポートを提出すると、顧客は村山氏がやってくれと言ったそうです。

 そこで村山氏は、営業部長という地位と年収1,200万円という安定を投げ打ってBCリーグの立ち上げ、運営をスタートさせました。

 今、地元密着のプロスポーツが脚光をあびています。それは、スポーツというものが「地元地域を愛している」ことを端的に表現できるものだからと村山氏は話していました。確かに高校野球やオリンピック選手の例を思うと応援する根源には地域愛があるのだと思います。

 スポーツで声を張り上げて、地元の選手をチームを応援するのは、言ってみれば「自分は私の街を愛しているのです」という行為なのかもしれません。地域密着のプロチームはまさに地域振興になるということです。

 しかし、ビジネスとして成り立つためには、ただチームを作り試合をすればよいというものではありません。ビジネスとして成り立つための戦略の話を講演では聴けました。ビジネスモデルということが私も少しは理解できました。

 そのビジネスモデルとして「経営安定に向けての5つの要因」が上げられていました。以下の5項目です。
1 県民球団の設立
2 地元マスコミとの協業による露出効果
3 後援会組織の充実
4 マーケティング戦略に基づいた試合開催日の設定
5 県民に球団が必要だと思ってもらうこと

 この5項目については、ビジネスとして詳細にその方策を決めて実施しているのでしょうが、そのさわりとして4のマーケティング戦略に基づいた試合開催日の設定についての具体策を話していただきました。以下その内容です。
①周辺の人口はどの程度か、②球場の魅力、球場へのアクセスはよいか、③開催日時は適切か、④天気及び気温はどうか、⑤周辺イベントとの競合はあるか、⑥広報戦略は適切か、⑦後援会戦略は適切かという項目です。

 BLCリーグは日本プロ野球への選手を育成することが目的ではありません。スポーツによる地域活性化が目的であり、地域貢献が目的です。

 村山氏の講演は、体験に基づく現在進行形の「ビジネスモデル」の話で迫力がり、臨場感に満ちていました。そしてなによりも、BCリーグを成功させていこうというパッション(情熱)をすごく感じる話でした。

 

 

 

 

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