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雇用・能力開発機構の廃止中ぶらりんの状態

2011-01-26 20:21:43 | 雇用・就職

 今年4月1日付けで廃止が予定されていた独立行政法人「雇用・能力開発機構」が中ぶらりんの状態になっています。

 昨年10月の臨時国会に廃止法案が提出され、野党の自民党、公明党も賛成して衆議院を通過しましたが、参議院では時間切れで継続審議となりました。法案では2011年4月1日としていたのが中ぶらりんの状態になっています。

 法案では、機構が行っていた職業訓練事業は独法「高齢・障害者雇用支援機構」に移管になる予定でしした。独法名を「高齢・求職者雇用支援機構」に変更。各都道府県にある職業訓練施設「ポリテクセンター」は、条件付きで希望する都道府県に譲渡されるはずでした。

 廃止は、半年ほどの先送りが有力となっていますが、ポリテクセンターの譲渡手続きも進みません。職員数は、約3,600人ですが、退職者を補充しないことなどで、移管時には、3,100人に減らす予定でした。 この雇用問題も、中ぶらりんの状態となっています。将来のこともあり、職員は、早期法案の成立を望んでいます。

 さて、私は、平成11年から15年の間、専門校で職業訓練に携わっていました。今、職業訓練の重要性が言われていますが、企業内訓練でキャリアを積んでいく日本社会では、1年くらいの訓練では実社会に役立たないというのが私の経験からの実感です。

 失業者数が高止まりになっているので、職業訓練の重要性を声高に話す評論家が多いのですが、それではどんな職業訓練を実施するのがよいかという具体策まで言及する者は少ないです。少ない具体例として、ホームヘルパー取得などがよくあげられますが、例としてあげられるのはこの例くらいではないでしょうか。

 再就職者の方は職業訓練に多くの期待も持って訓練校に入校するのですが、まだまだ入校生の期待に応えられるような訓練内容になっていないと私は思います。新しい組織になっても、従来どおりの発想での訓練では、あまり効果がなく、そんな組織はないほうがよいとの声が上がると私は思っています。


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