TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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「できないをできるに変える(木村俊昭著)」を読む

2011-02-23 22:34:03 | 今週の一冊

 スーパー公務員・木村俊昭の著作「できないをできるに変える」を読みました。

 木村氏は、北海道出身の方で、1984年小樽市役所入庁し、産業振興課長、企画政策室主幹を歴任。その後2006年4月から内閣官房・内閣府企画官として、地域再生策の策定、推進、政府広報活動を行います。2009年4月から農林水産省大臣官房政策課企画官として、地域の担い手育成、地域ビジネス創出などを担当しています。2009年5月に、NHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演してその活動が取り上げられたことはまだ記憶に新しいです。私もこの番組を見ました。そして、北海道知事に立候補表明した方です。なかなかの野心家です。

 この本は、満たされなかった思いが成就するアプローチとして、1.経済的に安定を実現する、2.仲間と共感したいを実現する、3.正しく評価されたいを実現する、4.理想的に近づきたいを実現するという項目でその具体的方策が記述されています。

 さて、この本で私は参考になったのは以下のことです。

 ・まちおこしは戦略的に考えないとダメ                                                             ある市のまちおこしがうまく機能しませんでした。それは、施策のすべてが、部分的な最適化だったからです。企業や農家、温泉街などが抱えている問題を個々に解決しようとしたからです。大切なのは、全体的な最適化の発想からプロジェクトをデザインすることなのです。そのまちはどのくらいの人口が適正規模か、主たる産業は何か、それは他の産業とどのような関連付けをするのか等戦略的に考えなくてはならないということです。やみくもに企業を誘致したり、物産展やイベントを事実行しても、成果や継続、進化を見込みません。どんなに部分的な最適化を重ねても、それが、全体的な最適化になることはないのです。

 ・木村流「できるに変えていく」シゴト術                                                           ①企画を出し続ける・・・企画を書き続けることで、内容のブラッシュアップが図れる、そして、自分の組織への理解が高まる      ②データを集める・・・企画に説得力をもたせるには、データの収集が欠かせない、そして、データを集めることで、新たな問題点が発見できる。                                                                              ③プレゼン技法を学ぼう・・・「エレベータトーク(短時間でわかりやすく伝える)」が重要、そして、プレゼンペーパーを軽視しない。    ④弱点は実践を通して克服する・・・様々な失敗を経験して実力が付く。

 この本は図書館で借りたものです。軽く読める本です。参考になったのは、「全体的な最適化の発想ということです。この言葉を知ったということでこの本を読んだ価値がありました。                                                     

 この全体の最適化の発想を実現するためには、全体の指揮者である知事でなければ達成できないという思いからの北海道知事立候補だったのでしょうか。 

 


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