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厚生労働省がパートの正社員化の支援策を実施する

2008-02-22 20:16:44 | 経営全般
 厚生労働省は、パートや契約社員、期間工を正社員として採用した中小企業に対して、奨励金を出す新制度を4月からスタートさせます。この制度は、従業員300人以下の中小企業が対象です。パート労働者ら期間を決めて雇用される有期契約労働者を正社員に登用する制度を就業規則で定めた上で、同制度を使って正社員化を実現すれば、企業に35万円を支給するものです。

 国は平成20年度当初予算案で新制度に約4億9千万円を盛り込み、4,400人ほどの正社員化支援を見込んでいます。派遣労働者は派遣会社と雇用契約を結んでいるため対象にはなりません。

 非正規雇用労働者は年々増加しています。平成14年では1,450万人だったのが、平成19年には1,700万人以上に増加しています。割合にすると29%から33%に増加しています。これは企業が人件費を減らすために新規採用を抑制したのと、「雇用の調整弁」として非正規雇用を増やしたためです。

 さて、厚生労働省のパートの正社員化支援施策が効果があるでしょうか。正社員化した企業に奨励金を出すというのが厚生労働省には多いのですが、私は効果がない施策だと思います。35万円ほどの奨励金で企業が人件費を削減するいわゆる「人件費の変動費化」の経営戦略を変更するでしょうか。

 厚生労働省は、まったく企業というものがわかっていないと思います。もっともと企業の根幹にかかわる経営戦略を考慮に入れた、「パートの正社員化」支援施策を考えることが求めらると思います。

 ではどんなことが考えられるかと言われると、私は行政ができることはなにもないし、行政が税金を出して行うものではないと思うのですが。


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