すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

巻雲

2021-02-11 13:48:33 | 老いを生きる

空を見上げることが多くなった

暗い顔をして
俯いて過ごした若い時代
その若ささえ失っていった
長い時代
空が頭上にあることさえ
気付かなかった

年取ってからは
都会の切り取られた空ではなく
野山に出て広い空を見上げるのが好きだ

今日はなぜか みごとな飛行機雲が
空いっぱいに 次々に 縦横に
描かれてゆく
描いてゆく筆の先端も見える

航跡は次第に広がり
周囲の巻雲と溶け合って
漂っていく

空の高みで
大きな魂に融合する
ひとつひとつの魂
漂い流れてゆく
生命の夢

ぼくもいつか

あそこは寒く
風が強いのだろうが
それは構わない

足元に目を移すと
一輪の水仙の黄色

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