すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

空を飛ぶのは苦しい

2019-10-25 10:37:16 | 夢の記
 若い恋人と暮らし始めた(なんと!)。まだ始めたばかりで、合い鍵を作っていないので、彼女は鍵を持っていない。「一緒に行動するからいいよね」とお互いに諒解している。
 新しい工業技術の展示会のようなところに行く。ぼくは一通り見て「もういいや」と思ってしまうが、彼女は大いに関心を持ち、地下の展示ルームを見学するオプション・グループに参加する。ぼくは一階入り口付近で待っていることにする。大きな倉庫のような建物で、中は洞窟のようになっている。
 ところが、何時まで待っても、その人たちは戻ってこない。やがて日が暮れて夜も更けてきた。やっと、三々五々奥から出て来る人影がある。彼女を探すが、見当たらない。暗いので気が付かずに通り過ぎてしまったのだろうか。真夜中を過ぎた。どうしようか迷っていると、ケータイが鳴った。すごく聴き取りづらい。「会えなかったから先に帰ったと思って、家に着いたのだけれど、鍵がないから待っているね」ということらしい。
 「すぐに行くから、10分で行くから、待ってて」というが、聞こえないようだ。「もしもし? もしもし?」と繰り返す声だけがする。大慌てで家に向かおうとする。家は、ひと駅となりで、駅からも離れている。もう電車はないので線路沿いの道を走り始める。また電話がかかってくるが、切れ切れに言葉が聞こえるだけで、切れてしまった。 
 「そうだ、まっすぐに飛んでいこう」と思う。途中に山があるが、よく歩いて知っている山だ。
 さっそく飛び上がって山に向かうが、思ったよりもずっと深い。真っ暗なのに様子はわかる。稲荷の社みたいなものがある。城跡みたいな石垣もある。「あれ、こんなのあったっけ?」と不審に思う。方向を間違えているかもしれない。ところが、行く手を確かめようとそこからさらに上空に上がると、見渡す限り山また山の連なりだ。もう自分がどこにいるのかわからない。
 電話をかけて「迷っちゃったようだから、遅くなるかもしれない」と言おうとするのだが、ケータイが、緩んだレゴ・ブロックのように、数字キーのところからボロボロ崩れて壊れてしまう。絶望的な気分になる。彼女はさぞ心配しているだろうな。
 引き返すか? でもどちらが引き返す方角なのかもわからない。靄が出てきて視界を白く塞いでしまった。寒い。下の山々は、雪をかぶって白いようだ。力が尽きて、雪の中に落ちる。

 …どうしてこんな夢ばかりなのだろうか、と思う。ぼくはよほど、心の中に、というか無意識の奥の方に、不安や焦りや…のようなネガティヴな思いを抱え込んでいるのだろうか?
 この秋は台風やら雨やらが続いて気分が晴れないせいもあるかもしれない。
 それにしても、もう何年も、空を飛ぶ夢を見るというと、苦しい、たどり着けない、淋しさや不安に押しつぶされそうな夢ばかりだ。爽快感を味わいながらゆっくり飛行を楽しむ夢が見てみたいものだ。
 鳥は空を飛ぶときに、必死に飛んでいるのだろうか? 飛ぶことを楽しめることもあるのだろうか?
 
 今回の夢の唯一の救いは、「若い恋人と暮らし始めた」というところだ。思い当たる節は全然ないが、心の中の何らかの変化の意味は持っているはずだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする