東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

2人の少年の『死』

2013年02月08日 | インポート
20130203_130728_5 「この一年、私たちは2人の少年の『死』という事実に直面しました。『いじめ』『体罰』が要因とされる『自死』です。教研集会開催にあたり、教育実践を語るときこの問題から眼をそらすことはできません。今回の2つの報道に触れたとき、私は自らを振り返り、私自身が自らの教員生活のなかで、『いじめ』の本質を見極めることができたのか、苦しむ子どもたちを救うことができたのか、子どもたちに決して手を上げることはなかったのか・・・。そう問い直したとき、それを否定できない自分がいるのです。自らの指導力のなさのなせる業でした。学年や学校全体で、多くの教職員の眼で子どもたちを見守ることができない、自分たちの実践力の弱さ故のことでした。子どもたちが本音でぶつかり合う学校だからこそ、子どもたちの間でトラブルが起こります。仲間はずれやそこから発展して『いじめ』、最終的には暴行や恐喝というような行為に及ぶことも現実に起こってしまいました。問題は、なぜそこにいくまでに周囲の大人、学校や家庭が連携して対処できなかったのかということです。早い段階で子どもたち自身に問題を気づかせ、克服していく道筋をつくれなかったのか。他人の心の痛みを感じ取る、そんな子どもたちに育んでいく教育の営みが、未だ私たちのとりくみでは不十分だといわざるを得ないのではないかと思います。他人の痛みがわかる子に育てるということは、私たち自身が子どもの心の痛みを感じ取るだけの感性と心の豊かさ、寄り添い続ける気持ちと余裕を持っているかどうかが関わります。その思いと条件があれば、『体罰』や『言葉の暴力』の刃を子どもに向けるという行為が起こるはずもありません。『いじめ』を見逃さない教育のあり方と『体罰』を許さない教育のあり方は、ここでつながるのだと思います」。
日教組全国教研の加藤良輔委員長があいさつ抜粋。
全国教研の詳しい報告
   (キダチアロエ