ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

塩見岳 2010年7月 その4

2010-07-25 10:28:20 | 南アルプス
塩見山頂~下山



天狗岩から塩見岳の頂上までは浮き石の多い急斜面
慎重に登ると傾斜が緩くなって、西峰の山頂にたどり着きました。

西峰から見た東峰






そして最高点東峰はすぐそばです。






期待した通り、素晴らしい展望がまっていました。
間もなくFさんも登ってきました。
さらにakioさん、Sさんご夫妻も到着
頂上で写真を撮り合いながら
周囲の景色を味わいます。






富士山

手前に蝙蝠岳への稜線
気持よさそうな縦走路、あちらもいつか歩いてみたいものです。










農鳥岳の彼方に奥秩父の連山





飛翔する鳥のように大きく広がり、流れる雲






中央アルプス、恵那山






白根三山、甲斐駒の向こうには小さく蓼科まで見えています。









ガラガラと岩の重なる斜面を飾る花たちも
目を楽しませてくれます。














山頂で大休止のあと来た道を引き返します。






天狗岩を見下ろす
なかなかの高度感





左右の風景に目を留め・・・





時々振り返りながら・・・






目の前に広がる景色を見渡しながら
快適に下って行きます






ピカピカの好天ですがライチョウも姿を現しました。














だいぶ歩いたところで、もう一度塩見岳を振り返る
南アルプスの中央部では大きな存在感






樹林帯を抜けて





本谷山を越えたころ
今日も雲が上がってきました。











テント場に帰り、再びお花畑に行ってから水を汲み
缶ビールを開ける






Fさん、akioさん、Sさんご夫妻、
皆さんテント場にそろって再び談笑の夕暮れ時

かかっていたガスが切れて
赤く染まった塩見岳の姿が印象的でした。







楽しかった山行の最後を飾るにふさわしい美しい夕焼け空でした





次の朝は渋滞を避けるため早めに出発
お世話になった皆さんに、再開を誓い鳥倉林道へと下ってゆきました。


おまけの写真は、駐車場から少し下ったところにある夕立神パノラマ公園の案内板






はるかな昔に太平洋のプレートが南洋から旅してきてこの地で山脈を形作った
その痕跡が南アルプスのいたるところに見られるのだそうです





最後にもう一度、中央アルプス




今回は多くの出会いと、好天に恵まれました。

思いがけず再開することができたFさん、akioさん、
テント場で出会ったSさんご夫妻
おかげさまで楽しいひと時を過ごすことができました。
どうもありがとうございます。
またいつかどこかでご一緒できたらいいですね。
やまとそばさんにもお会いできてうれしかったです。
今週も南アルプスを楽しんでおられるようで。



というところで塩見岳のレポはおしまいです

塩見岳 2010年7月 その3

2010-07-22 22:05:49 | 南アルプス
2010年7月18日

三伏峠から塩見岳へ


目が覚めてベンチレーターから空を見ると、満天の星空
梅雨明け直後の青空が期待できそう

夜明け前からテント場も動き始めました。
お隣のSさんは既に準備完了、出発してゆかれました。
私も早々に朝食をとり、ヘッドランプを頼りに三伏山に登り始めます。
三伏山頂では既に三脚を立てて夜明けを待っている人がいます。

間もなくFさんも登ってきました。


塩見岳の稜線がオレンジに縁どられています。





雲海の向こうに北アルプスが浮かぶ




三伏山を振り返る





中央アルプスも静かにたたずんでいます。





雲が赤く染まってきました




爽やかな朝、本谷山への縦走路に入りました。
しばらく森の中を下り、登り返します。

所々森が途絶えて草原になる道

朝日に照らされて緑が生き生きとしてきました。










ここでちらりと富士山が見えました。
山頂に着いたらゆっくり見られることでしょう。







朝のまだ涼しい空気、快調に進み間もなく本谷山へ





展望も開け、写真を撮りながら一休みしていると・・・


















ここで再び奇跡が・・・



そんなに広くない山頂で休む人数名
そのうちのお一人と目があって

!!!!!

お互い目が丸くなりました。

今年5月の連休に登った燕岳出会った方

合戦小屋の前で出会ってから、燕山荘、そして下るまで
ほぼ同じペースで歩いていたakioさん

まさかこんな所でまた出会うとは

聞けばテント場も同じ、これからの日程も同じ。

Fさんといい、akioさんといい、一度の山行でこんな偶然が二度重なるとは
思いもかけないことでした。







塩見山頂で逢いましょうと一旦お別れして、本谷山を下ります。

ここからしばらくは樹林帯の下り、そして登り






ホシガラスが頭上で鳴いています。




淡々と樹林の中を歩き、権右衛門山をトラバースしていよいよ塩見岳への登りにかかります。







ひと頑張りすると展望が開け、森林限界、そして塩見小屋まであと一息





その時、何んとなんとまた・・・





ハイマツの道を登っていくと

前方より軽快に下ってくる登山者一人、

その凛々しきお姿は・・・





サー・やまとそば殿下!



「あれー、やまとそばさん? テカリに行ったんじゃなかったんすか~?」

「いやー、光岳はまた今度にして、塩見に変更したんですよ。
 もう山頂に行って来たけど、今日は最高だよー」


やまとそばさんは塩見小屋泊の一泊二日コース
名残を惜しみつつ写真を一枚。
またどっかでご一緒しましょう!


三度目のバッタリに興奮しつつ
まぶしい太陽のもと歩いてゆけば
塩見小屋はすぐでした。


小さいけれど山小屋らしい雰囲気の小屋









Fさんも登ってきました。
Sさんご夫婦にもここで追い付きました。



小屋の脇のベンチからは、いよいよ天狗岩と塩見の峰が立ちはだかるのが見えます。






北方には白根三山と甲斐駒ケ岳






天狗岩へと一歩一歩進む






右手には悪沢岳、荒川岳




喘ぐように登ると、天狗岩を越えて本峰との間のコルへ
雪渓の向こうに南アルプス北方の名峰が並ぶ






そして正面に塩見の岩峰がどっかりと迫っていました。





続く

塩見岳 2010年7月 その2

2010-07-21 22:27:03 | 南アルプス
2010年7月17日

三伏峠から烏帽子岳往復、そしてテント場でのお話です。


三伏峠にテントを張ったのは未だお昼前。
この日は烏帽子岳から小河内岳あたりまで行ってみようと思ってました。


テント場を下っていくと分岐






今日は右の道






想像力をかきたてられる、森の中の小さな草花の世界














森を出たところは、お花畑が広がっています。
鹿よけの柵が無粋ではありますが
お花を守るためにはいたしかたないのでしょう。
















それにしても密集したお花が見事










稜線に出るところで先ほどのSさんご夫妻が降りてきました。
ガスで展望がなかったのと虫が多いので烏帽子まで行って
引き返してこられたとのこと。

稜線の上はやっぱり真っ白でした。




それでも時折烏帽子が頭を出しています。
期待を持たされつつ登ってゆきます。














山頂に着きました。





塩見岳は・・・





なかなか全容は見えませんが、まっ正面に大きくそびえていました。


ガスが晴れるとくっきりと夏空なんですが、なかなか展望が開けません。




テント場に戻ることにしました。


途中、ライチョウや




アサギマダラに会いながら





霧の森を下ってゆく






お花畑の下にある水場で補給し





テント場に戻り、お待ちかねの一杯

外に腰掛けてのんでいると
お隣のSさんご夫妻も出てこられました。
同じく近くにテントを張っていた単独のFさんも加わり
山のお話に花が咲く


そして・・・先に気づいておられたのはFさんでした。


昨年の秋にFさんが歩いたという荒川岳から聖岳の縦走のお話を聞いた時
「同じ時に逆コースを歩いたんですよ!途中ですれ違ってるかもしれませんね」と答えた私に、

「やっぱり、もしかして・・・」とFさん


そこで錆ついた私の記憶にもピンと来たんです。



百洞の小屋の前で、たまたま同じベンチにいた人と
おつまみを交換しながらお酒を飲んでお話したことを

「あー!あの時の


山での出会いは一期一会と思っていますが、
こんな風に再開できるとは、山の世界も広いようで狭い。


Sさん夫妻も笑っておられました。








そのほか皆さんの登った山の話などうかがいながら過ごす楽しい山の夕暮れ。


そういえば、こんな話もありました。

Sさんご夫妻が八ヶ岳で出会った人の話。
その人からもらったものを持っていくと必ず晴れるというジンクスができて
大切にされているとのこと。

それは、山の花を撮っている写真家さんからもらった小さな手作りのわらじ・・・

???それって聞いたことあるんですけど・・・

そして見せてもらったのはこちら → yosiさんのと同じだ

私もその写真家さんに一度お会いしてみたくなりました。








そして、ばったりの旅はまだ続く・・・











塩見岳 2010年7月 その1

2010-07-20 22:46:50 | 南アルプス
2010年7月17日~19日


7月の3連休、かねてより狙っていた塩見岳山行を実行しました。

健脚の方は日帰りも可のコースですが、
「ゆっくりと山登り」の趣旨にのっとり
三伏峠にベースを張っての二泊三日、
ゆっくりのんびり山を楽しむプランです。



まずは三伏峠までの登り編



金曜日の晩、真っ暗な鳥倉の林道を登ると駐車場にはすでに何台かの車が止まってました。
この後も続々と車がやってきたようで
さすがに連休の百名山、早く東京を出てよかった!
駐車場にはトイレも手洗いの水も有ります。

翌朝、予報通り空はばっちり晴れていました。

谷間を挟んだ向こう側に林道が伸びています。あの尾根の先まで歩いてゆかねば・・・






林道の傍らに咲く花たちに時々眼をやりながら
淡々と歩いてゆきます。
































舗装道路が続いた後、尾根を回り込むと
砂利道に変わり間もなく登山口の広場が見えてきました。
バスならばここまで来るそうです。






登りにかかります。







最初はカラマツ林の斜面
未だなじまぬザックが腰にずしりと来る登りです。








白いオダマキや





ナデシコの清楚な姿
下草に交じる花たちに気を紛らわせながら





尾根に上がってさらに森の中を進む










このあたりからはトラバース気味の道が続きます





豊口山の尾根のコルを超えると時々木の間から中央アルプスが眺められるようになります。
あちらも雲海の上はきれいな空が広がっているようです。







丸太の道を慎重に超えつつ進む






苔の間から生えている小さな花が愛らしい





木道も所々荒れ気味のところがあります
滑らぬように登ってゆきます。






2/3まで来たようです。






途中現れた水場
冷たい水が豊富に流れています。
汗をかいた顔を洗い、のどを潤す
山ではこれが何よりのごちそう








ようやく塩川口との分岐






ここからジグザグに高度を上げてゆくと
森が途切れて周囲を見渡せるところがあります。




いよいよ塩見岳とご対面!







仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳もがっちりと見えています。






明日のコース本谷山から塩見岳への稜線が見えます。





間もなく三伏峠に着きました。






小屋で受付を済ませます。









テント場は未だ空いています。
場所は選び放題。





小屋に近い上の段の平らな所にテントを張りました。







お隣の黄色いテントの方と挨拶、
向こうの方から「オヤ?今朝お会いしました?」

駐車場で隣に車を止めていたご夫婦でした。
山梨県から来られたとのこと。

お隣どうしよろしくお願いします!という感じで三伏峠の三日間が始まりました。



続く

塩見岳 速報

2010-07-19 18:19:17 | 南アルプス

こんなことってあるんですね・・・というような、
不思議で楽しい出会いがたくさんあった山行でした。
テント泊でこんなにお話しできたのも珍しい



登ったのはこちら





私にとっては、日本の主たる三千メートル峰で最後に登り残していた山でした。



好天に恵まれ、素晴らしい展望でした。











ガスに囲まれた時もあったけれど





南アルプスならではのお花の密集も見られましたし






鳥やら蝶やら、動物たちも出迎えてくれました。







詳細はまた!

白根三山縦走 1982年

2009-10-26 23:40:30 | 南アルプス



台風というと思いだす山行があります・・・



1982年7月末~ 

古い記録ですが、
大学のサークルの後輩、U君とT君の3人のパーティーで
南アルプスの白根三山を縦走しました。

この年、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
台風の被害により南アルプスの各地で林道の崩壊など
大きな被害が発生しました。

私たちはその台風の直前に縦走を終えていたのですが
帰宅後のニュースで被害状況を知り驚いた覚えがあります。
下山した早川町でも河川の氾濫で集落が孤立し、
救助活動を行っている様子がテレビの画面で流れていました。

以下、T君からもらった写真と、自分で撮った写真です。
(一部色あせてます)



このころはまだスーパー林道に一般車が入れました。
地元の後輩S君の車で広河原まで送ってもらい、
北岳へ登り始めました。


この年は梅雨明けも遅れて
雨の中の登りがつづく・・・
途中岩小屋で一服していますが、さえない表情。





山道で大きなヤマビルを見たのもこのときでした。


北岳山頂、やっぱり雨の中。
当時は山頂でサークルの旗を掲げて記念撮影するのが習わしでした。





こちらは間ノ岳







北岳を振り返る。





農鳥小屋
ガスのかかる稜線








小屋の近くの幕営地
わずかに天気が回復したところで、濡れたものを乾かしています。







水場で洗い物をするの図。





遠くに塩見岳





西農鳥のあたりから
背後は間ノ岳、その後ろ北岳、遠方は八ヶ岳


U君




こちらは私、
まだ体型もスリムでした




三人で・・・




奈良田に下山した時の写真です。




この直後に台風が直撃しました。
今なら台風が近いというだけで山行は中止していると思いますが
このころは何とかなるさと出かけていたようです。


古い思いでの写真で失礼しました。

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その9

2009-10-04 17:49:51 | 南アルプス
ガスの中、悪沢岳から東に下っていく。
途中の小さなピークが丸山。









先を歩いていたパーティーが立ち止まっています。
視線の先に・・・





雷鳥の家族、5羽ほどが連なって歩いています。
もう子供も大きくなって親とあまり区別がつきません。





千枚岳に向かう道の岩陰に咲く白い花。
シロバナタカネビランジでしょうか。





タカネナデシコもピンクの花を揺らしています。




タイツリオウギでしょうか。エンドウ豆のような実がなっていました。





痩せた岩場の尾根を乗り越えていきます。








千枚岳にたどりつきました。
名のある山頂としては、この山行最後のピークです。





千枚小屋へ下って行く道、ナナカマドの鮮やかな赤




枯れたマルバダケブキに覆われた斜面を進んでいくと千枚小屋へ。
相変わらずの曇り空。
このまま椹島へ下ってしまうことにしました。





千枚岳から椹島に伸びる長大な尾根、深い樹林に囲まれた道を
淡々と下って行きます。








最後の鉄塔のピークの付近は、岩場の道です。
絶え間ない隆起により浸食の激しい南アルプス、
せっかく切り開いた道もすぐに崩壊してしまうようです。
登山道を整備される関係者のご苦労がしのばれます。

落石に注意しながら慎重に下っていくと、ようやく沢沿いの道に降り立ちました。




間もなく林道というところで出会った滝。
山行の最後を爽やかに飾ってくれました。




しばしの林道歩きで椹島のロッジにたどりつきます。
きれいに整備された建物とキャンプ場。
こちらの建物は白籏史朗さんの写真館。








芝生の快適なキャンプ場で山行最後の夜を迎えます。
テント泊でもロッジのお風呂に入れるということで、久しぶりにさっぱり。


次第に暗くなっていく谷間、
湯上りにキャンプ場わきのテーブルで飲むビールのうまさ!
ここに泊っている皆さん、
登山を終えて皆さんほっとした表情でくつろいでいらっしゃいます。
自分も心地よい充実感を味わいながらこの山旅を振り返っておりました。

南アルプスの奥深き山々、またいつか花の季節にでも訪れてみたいものです。


長いレポに最後までお付き合いいただきありがとうございました。


聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その8

2009-10-03 18:30:09 | 南アルプス
9月22日 荒川小屋から荒川前岳、中岳、悪沢岳、千枚岳、そして椹島へ


この山旅も終盤。

前日の午後から天気は下り坂でしたが
夜にはきれいに星が見えていました。

カシオペア座の背後にアンドロメダ星雲M31の中心部も写っています。




クリックで拡大



しかし朝テントを出てみると空には重たい雲。
それでも富士山は相変わらず見えています。





東側が開けたこのテント場、今日はご来光を期待していたのです。
富士の左手の雲、オレンジ色が明るく、濃くなってきました。

近くで幕営している皆さん、
一斉に出発の準備の手を休め、東の空を凝視しています。




そして
「きたきた!」

雲海の上に・・・









朝日を浴びて荒川岳にかかる雲が、赤く染まる









テントを畳み、荒川岳へ出発です。
雲は流れ、高く青い空に羊雲
何とか山頂に登るまで、持ちこたえてくれないかと淡い期待をもちながら
小屋の裏の斜面を登り始めました。









荒川岳の南に広がる大斜面をトラバースしながら登っていく。
振り返ると赤石岳に笠がかかっています。
残念ながら山頂の展望には間に合いそうもありません。




この斜面に広がる草原はアルプス第一級のお花畑と聞いています。
今は花もほとんど枯れていますが、最盛期にはさぞかし見事なことでしょう。








稜線が近づいてきます。
悪沢岳の山頂にも雲がかかっていました。




前岳と中岳の間の鞍部に出ました。
そのとたん強風が襲ってきます。
何はともあれ、ザックを置いて前岳山頂へ
ここまで展望に恵まれた山行でしたが
残念ながらここへきてこの天気、
ガスの中何も見えません。




そして中岳へ
こちらも同じ、とりあえず記念写真でも・・・





白い靄の中、岩稜の道を下り、そして登り・・・







最高点、東岳(悪沢岳)に到着




続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その7

2009-10-02 22:15:41 | 南アルプス
赤石岳山頂
この日も晴天の下多くの登山者で賑わっていました。
ここでもまた百名山をこの山頂で達成したご夫婦が
記念写真を撮っていました。
今まで特に百名山は意識していなかったのですが、
日本各地でたくさんの山に登ることは楽しいことです。
自分も多くの山との出会いの先に、
いつのまにか百名山も登れていれば良いなと思います。


赤石岳山頂から悪沢岳





荒川岳の頭越しに見える黒く丸い頭が塩見岳
その右の小さく白い三角頭は甲斐駒ヶ岳
一番高く見えるのが間ノ岳、その右下に農鳥岳






荒川岳西面の大崩壊地の先に仙丈ヶ岳








百間洞から同じルートをたどってきた方たちは、
皆さん中岳避難小屋まで行く様子。
自分は今日はのんびり荒川小屋前で幕営するつもりです。
時間をたっぷりとって景色を楽しんでおりました。




小赤石に向かって降り始める。






赤石山頂を振り返る。
こちらからはガッチリとした姿。





斜面は赤く染まっています。










東の谷間は黄色





なんとも気分良く稜線を歩いていると間もなく小赤石岳





荒川岳を正面に、大聖寺平へと大きく下って行きます。
荒川小屋も見えてきました。





眼下に広がる稜線上の広場はダマシ平







瓦礫とハイマツが広がる。
天気の良い日にはのんびりとお昼ごはんを食べるのにちょうど良いところ。
でも霧に囲まれたら方向を失いそうですね。






次第に大きくくっきりとしてきた荒川岳






こちらは振り返って赤石方面




南西の方向、中盛丸山や大沢岳に雲の波が押し寄せてきました。
天候が変わりつつある前触れを感じます。




小赤石方面




ダマシ平から一段下がって大聖寺平




ここも大らかで素敵な空間です。






ここで稜線を離れ、荒川小屋へのトラバースに入ります








とうとう赤石岳に雲がかかってきました。






荒川岳にも・・・




再び森林限界をはさんで紅葉し始めた森の中へ






大きく尾根を回り込むと荒川小屋が見えてきました。








間もなく小屋の前の幕営地へ
まだテントの数も少なく、場所は選び放題です。

時間も早くゆとりがあります。
ここでのんびり午後を過ごすのも良いでしょう。








お花を見ながら小屋の周囲をぶらぶらと












テント場は正面には富士山が見える絶好のポジション



テントの前でビールを飲みながらぼんやり。
その次にはザックに忍ばせてきたウィスキー
ほろ酔い気分、ゆっくりと進む時間
・・・
やがて夕暮れ時へ
夕日に染まる飛行機雲







明日は荒川岳、天気が心配ですが


続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その6

2009-09-30 21:59:15 | 南アルプス

9月21日  赤石岳へ


百間洞の朝
今日もピーカンです。
朝日に染まる中盛丸山を見上げつつ出発。





まだ薄暗い空気の中、百間平へと登って行きます。
ほんのりと染まった景色を見ながらジグザグの道を進む。







背後の大沢岳が明るく照らされてきました。





左手に見える荒川岳からも曙光が射しています。





中盛丸山と兎岳





やがて道はなだらかになり百間平へ
遠方に悪沢岳のピーク





百間平
2700mを超える高所に広がる穏やかな空間
早朝の澄み切った空
周囲のおおらかな山々
下界を覆う雲海

素晴らしいの一言!

今回の山旅の中の白眉ともいえる
気持のよいところでした。









聖岳








白く輝く雲海





中央アルプス





そして前方に大きく立ちはだかる赤石岳



ゆっくりと周囲の景色を味わいつつ
ハイマツの稜線を進んでゆきます。

百間平、振り返るとこんな感じです。













荒川岳
その先の丸いピークは塩見岳





巨大な赤石岳の影となる西面、ガレ場の道を登り始めます。









ぐるりと南側にトラバースし標柱の先からしばしの急坂





ゆっくりじっくりと足を進めていきます。




いよいよ山頂の避難小屋が見えてきました




百間平や中盛丸山も眼下に小さくなっています。









聖岳の高さも超えたようです。




大きくうねるような山頂付近の地形
頂上を間近にして逸る心を鎮めつつ




そして山頂です
この山行二つ目の三千メートル峰も、笑顔で迎えてくれました。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その5

2009-09-29 21:47:37 | 南アルプス
兎岳から百間洞の小屋まで


照りつける太陽を背に受け、兎岳の登りにかかります。
聖岳を過ぎてからは、周囲の登山者も減って静かです。
時折、抜きつ抜かれつ数組のパーティと出会う。
百間洞から赤石までは皆さん同じ行程をあどることになりそう。









兎岳の山頂を越え、小兎へ
振り返ると兎岳









前方には次のピーク中盛丸山が近づいてきます。




ピラミッドのような立派なピーク






こちらは赤石岳




再び森林限界に降りてからの登りになります。




三角形の中盛丸山、颯爽とした姿。

兎岳といい、この山といい
聖-赤石の巨峰に挟まれた縦走路にあって地味な存在ですが
他の山域にあれば主役を張れる山ではないかと。






中盛丸山へ急な斜面をひと頑張り





山頂に出ました。
登り下りをくり返し、百間洞まではもう一息です。
皆さんここで一服。
私もとっておきのフルーツミックスでリフレッシュ。





前方には大沢岳の二重山稜





中盛丸山を下り、百間洞へのトラバースに入ります。









再び樹林帯。黄色から黄緑に色づいた広葉樹の中の道。





聖岳も遠くなりました。





ここも冬は相当雪が積もるのでしょうか。
Jの字に曲がった木々。





少し西に傾き始めた日を浴びる中盛丸山。




百間洞小屋の赤い屋根が見えてきました。
遠方には荒川岳が見えています。









今夜はこの小屋に泊まります。
帰路、椹島から畑薙ダムへの送迎バスに乗るためには
山小屋で最低一泊しなくてはならないので。
素泊まりでも良かったのですが、
百間洞小屋のトンカツは色々な方のブログで評判が良いので
夕食のみ付けてもらいました。
実際、揚げたてのトンカツをはじめおかずも豊富で
山行半ばにしてしっかりと栄養を付けました。


夕暮れ迫る聖岳
今日は一日快晴でした。
明日もどうやら好天が続きそうです。




夜中、オリオン座が登ってきました。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その4

2009-09-28 21:30:58 | 南アルプス
聖岳山頂から東に伸びる尾根、その先に奥聖岳があります。
荷物を山頂において空身で歩いてみました。
最高点の前聖はにぎやかですが、それに比べると静かで好ましい雰囲気です。





岩とハイマツと高山植物に飾られたちょっとした庭園です。
もちろん花はほとんど終わってましたが。




















奥聖からみた奥秩父の連山。
先週登ったばかりの金峰山、北奥千丈岳、今日は反対側から眺めます。




再び前聖に戻り、荷物を担ぎ直して縦走路をたどります。





次の目標、兎岳を正面にはじめは緩やかに、やがて急な尾根道を下ってゆきます。
彼方に見える丸く大きな山は恵那山でしょう。









振り返ると奥聖への稜線をたどる人たちが見えます。





眼下に兎岳。
途中の鞍部まで400mほど下り、また200m登り返します。
もったいない、もったいない・・・




下り道の右手には赤石岳。
少しずつ形を変えながら、それでもどっしりと構えています。




いったん森林限界の下へ。
このあたり紅葉が進んで色鮮やかでした。


















相変わらず真っ青な空。
強い日差しを浴びながら登りにかかります。






振り返れば聖岳。
息を整えながら、今降りてきたばかりの尾根道を目でたどってみます。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その3

2009-09-27 17:29:11 | 南アルプス
9月20日 聖岳へ

今日は聖岳、兎岳と縦走し百間洞の山小屋までです。
まずは聖平から聖岳の山頂まで、標高差約750mを上がります。

テントを畳んで、聖平小屋の裏から主稜線へ
申し分のない快晴。
未明の薄暗い中、草地の木道を進んで行きます。









やがて射してきた朝日に、目指す聖岳が染まってきました。





薊畑の分岐までは草地と林のミックス
着々と高度を上げます。





薊畑は南に展望が開けています。
谷間の向こうに光岳が聳えています。





それにしても朝の秋空、澄みわたって気持のよいこと。





聖沢の谷間の向こう、朝日が昇ってきたその下には富士のシルエット









やがて森林限界を超え、小聖岳へ。
標高差にしておよそ半分。
ここから山頂へのガレ場の急登に備え一服。
連休の百名山とあって、次々とパーティーが登ってきます。

ここからの聖岳、西側の険しい崖と東側の緑の斜面、
登高意欲をそそる立派な山容です。




小聖を出て間もなく、聖岳南面のガレ場の斜面が始まります。
ここはマイペースで着実に足を進めていくだけ。
時折振り返れば上河内岳、光岳といった南部の山々の展望が慰めてくれます。




上河内岳2803mを越えてきました。




光岳もどっしりと構えています。




小聖岳を見下ろす。
だいぶ高度を稼いだようです。




単調なジグザグ道がゆるんだころ、本山行の第一のピーク聖岳に到着です。
山頂の向こう側には期待通りの展望が開けていました。





まずは明日の目的地、赤石岳。
大地に大きく根を張った堂々たる姿です。






御嶽、中央アルプス、さらには北アルプス




中央アルプスの峰々、木曽駒、宝剣、檜尾、空木、南駒、越百、一つひとつ見分けられるほどにくっきりと見えています。




北アルプスも槍穂から後立山まで全貌を見せています。




槍穂連峰から立山、剱まで





そして北部、遠く白馬岳まで





富士山





赤石岳の左には仙丈ヶ岳、右遠方には奥秩父の山々が見渡せます。




聖岳山頂に荷物を置いて、山上の小庭園、奥聖に足をのばしてみます。

続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その2

2009-09-26 18:39:24 | 南アルプス


9月19日 聖平へ


高速の渋滞を避けて、前日に東名の清水から長い山道を越えて畑薙ダム前の駐車場へ。大型連休だけあって、駐車場が見る見るうちに埋まって行きます。東海フォレストの送迎バスも通常より早い時間に来てもらえました。バスに揺られること約五十分で聖沢の登山口に到着。

初日のザックは重たく感じます。





まずは杉林の中、ジグザグの登りから。





天気は今のところ良好








聖沢に沿ったトラバースがしばらく続いたあと吊橋を渡ると
再び急登が待っています。
造林小屋跡には道標が立っています。
このあたり紅葉が始まっていました。












しばらく尾根道を進んだあと、乗越のあたりで聖岳の一部が姿を現しました。
尖ったピークは奥聖でしょうか。





再び森の中のトラバースの道。





小さな沢を横切ります。
エアリアマップでは水場となっているところです。
傍らにトリカブトが咲いていました。




さらに進むと今度は吊橋。
木の板が一部ずれているのがなんとも・・・












尾根を回り込み、開けた岩場があります。
エアリアマップに露地とでているあたり、
小さな慰霊碑がありました。

岩の向こうは深い谷底です。









渓流に向かって多少下っていき沢を渡ります。
清涼感のあるところ、いくつかのパーティーが休憩していました。








すでに源流にちかい谷間、林の中の気持ちの良い道が続きます。









間もなく聖平の小屋に到着しました。
すでに小屋の前にはいくつものテントが並んでいます。

ここに泊まった方のブログをいくつか拝見していましたが、
評判通り、小屋番の方の気持ちの良い応対でした。
お茶とクッキーを進めていただき、ほっと一息です。
(もちろんそのあとのビールも欠かしませんでしたが)






夕食を済ませるとあとはのんびりと夕暮れを眺めるだけ。
テント場の周囲が次第に鮮やかなオレンジ色に染まっていきます。





南アルプス初日、結構なアルバイトを覚悟していましたが、
急登と感じる部分は少なく、沢沿いのトラバースの道が多かったように思います。
沢沿いの変化のある山道に、思ったよりも疲れを感じることなくたどり着くことができました。

明日の好天を確信させる、きれいな夕焼け空をながめつつ無事に初日を終えました。





続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その1

2009-09-24 20:47:50 | 南アルプス

大型連休
南アルプスのスケールを味わいに出かけました。

実を言いますと、なまった体に不安があったのですが
しっかり歩き通すことが出来ました。



今回登った山は・・・


最南の三千メートルの秀峰、聖岳





盟主、赤石岳





そして荒川三山





稜線上は既に紅葉が始まっています。
青空とハイマツの緑を背景に、赤く染まった葉が映えます。






常に見守ってくれた富士山
その傍らから登る朝日






天候にも恵まれ、
南北中のアルプスは勿論、
遠くは白山、近くには奥秩父の山塊と素晴らしい大展望。
充実した山行になりました。