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星・宙・標石・之波太(しばた)

星、宇宙、標石、之波太(しばた:柴田)をこよなく愛するサイト。

また会う日まで・主よ、みもとに

2022-02-05 23:49:24 | その他

 朝日新聞の連載小説「また会う日まで」が2020年8月から始まっています。

第1章 終わりの思い

第2章 海軍兵学校

第3章 練習艦隊

第4章 第七戒

第5章 海から陸へ、空へ

第6章 三つの光、一つの闇

第7章 チヨよ、チヨよ

第8章 ローソップ島

第9章 ベターハーフ

第10章 潜水艦とスカーレット・オハラ

第11章 緒戦とその後

第12章 戦争の日常

第13章 立教高等女学校

第14章 東京から笠岡へ

第15章 終戦/敗戦

第16章 希望と失意

第17章(最終章) 主よ、みもとに

が1月1日から1月31日まで30回の連載で終わった。

531回の連載であった。

 

4 秋吉少将を新しい水路部の長に任ずるという話は実現の見込みがなくなった。

8 歴史家、ヒストリアン。

その意味を聞いたことがあった。

漢字の「歴」の本義は過去に起こったことの一覧、つまりは年表だという。

 故に「歴」と「暦」は字として似ている。

 更に、「歴」には軍事的な勲功の羅列の意がある。それを神前に報告する。

 しかし、年表は年表でしかない。

 「史」は文(ふみ)、文章だ。

 年表は文にしなければ歴史にならない。

 英語ならヒストリーはストーリーと同語源。フランス語ならばどちらもイストワール。

19 父の葬儀が旗の台の三光教会で行なわれました。

 親類縁者、海軍、水路部、教会仲間、たくさんの方が集まって父を送ってくださりました。

   神ともにいまして ゆく道をまもり

   天(あめ)の御糧(みかて)もて 力を与えませ

   また会う日まで また会う日まで

   神の守り 汝(な)が身を離れざれ

 この聖歌は別離の歌ですが再会を約する歌でもあります。

 

 遙か南のローソップ島に日食観測に行った時、すべてがうまく終った後で島を離れる前に、

父は島の人々の主の導きについて話しました(島の人たちはみな信徒でしたから)。

27 西部是政線に乗る。多磨墓地前駅で下車、それから墓地行のバスがある。終点の現地に着く。

  海軍少将従四位勲二等理學博士秋吉利雄昭和二十二年三月二十三日 (享年五十七歳)

 8区1種11側34番

29 秋吉少将

30 2018年、「海底地形名小委員会」(SCUFN)という国際機関が太平洋の海底の

山の一つを「秋吉平頂海山」と命名しました。「我が国独自の天測暦を完成させた」功績に

よるものです。

 海の中にも山があります。

 頂上が海面より出ていれば島ですが、そこまで届かない山もあって海山と呼ばれています。

 大洋の海底から1000メートル以上の高さがあれば海山とされます。

 さて、平頂海山。

 海山の中に頂上が平らなものがあります。火山島だったのだけれど海水の浸食で平らになった

後で沈下したらしい。

 秋吉平頂海山は北緯20度、東経156度あたりにあります。山頂は水面下1579メートル

(ご近所においでの節はお立ち寄りください)。

 秋吉利雄の業績は世界地理に名を残すほどのものだったのです。

(了)

★毎朝、朝食を摂りながら新聞を読む。

新聞の連載小説を読むのは初めてだ。読み続けていると、次回が待ち遠しい。

1月31日531回で連載が終了した。

秋吉海軍少将で天文、編暦関係の小説ということで1年半読み続けてきました。

大変楽しく読ませていただきました。

作家の池澤夏樹さんありがとうございました。

挿絵も良かったです。影山徹さんありがとうございました。