14日、未明まで降雨であったものの絶好のお天気になった。しかし鍼治療の予約が9時だったからお山詣では出来ず、朝はゆったりと過ごしていたのだが朝日の当たるリビングのカーテン越しにチョウの飛来と網戸に止まったのが見えたのだった。カーテン越しに覗くと真っ黒なアゲハだったから「ジャコウアゲハ」に間違いないだろうとカメラを取り出して庭に出る。まず最初は家の土台の蛹を確認したら1体だけ空になっている。もう間違いなくジャコウアゲハの羽化が始ったのであった。ついでにウマノスズクサの様子を見ると長い蔓は1mほどに達し、若葉も産卵すれば幼虫の食料になる段階になっている。まあ、自然界のメカニズムは良く出来ておるわい。
前の日は降雨で資料作り、であるから蛹の色合いは見ていない。しかし前々日の様子では黒い色彩にはなっておらずまだ羽化には余裕があると思っていたのだが違ったようだ。他の蛹の色合いも越冬時のままだし連日の羽化は無いだろう。個人的には蛹の色合いが黒くなって翌日には羽化してしまうなんて認識はしていなかったのだが、一日の空白があっての翌日の羽化だと考えていたより羽化までに経過は早く進んでしまうようだ。残念な事ではあるが自宅の外壁などで蛹化した個体はウマノスズクサを移植してから二十数年、百体以上になるだろうけれど羽化の様子は未だに見たことが無い。蛹から出て来る時間帯は結構、早いのであって、早朝に確認しても「もぬけの殻」の時ばかりだ。
この日の羽化は早朝に見に行けば空の蛹と撮影できたかもしれないなあ。ところで数日前に見た羽化失敗の小柄な黒いチョウ、今日の個体の触角と比較すればほぼ同じに見えるし、裏側から見える赤い文様を合わせ考えるときっとジャコウアゲハだったに違いない。