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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

やってはいけない元玉切り

2021-02-13 | 今日は真面目に
 枝は大暴れしているマキの列植樹を伐採するのは難儀だ。1本1本がオーダーメイドの伐採になってしまう。今回、掛かり木になってしまったマキも空間のある範囲に引いたのだがやはり掛かってしまった。1本直立している針葉樹の様にはいかないのだった。掛かられたモチは前もって伐採する方が良いと思ったけれど林床を明るくしたい方が勝って、結果として掛かり木を発生させたのだ。まあ、手間を惜しんでこの様である。頭に手を当てて反省した。

 掛かってしまったとは言え、そのままには出来ない。出来るだけ早く地上に落ち着かせなばならない。牽引器はあるから木元から引けば「落ちるだろう」とはいかず、両手の指を組み合わせるがごとく枝と枝が絡まっているのだ。こうなると斜面上部へ木元を引き上げれば落ちてくれるものの牽引荷重500kgの道具では非力だ。
 結局は「やってはいけない危険行為の元玉切り」を選択する。木元から4尺程度のところを上面をVカットし下側からチェーンソーで切り上げる。針葉樹のように整った幹1本状態ではないからどういう挙動がでるか神経を使う。チェーンソーを入れる場所によって圧縮力が働く場合や引っ張り力や回転力が発生する場合もあるし、跳ねたりズルッと滑る場合など想定外の挙動不審と危険に満ちている。

 ともかく幹の元玉切り2回で大枝で分かれた箇所まで地上に落としたのだが、その位置で立ち木と並んで立ってしまった。こうなって元玉切りをすると足を潰される可能性が高くなる。この日の作業はここまでにして次回に牽引器で木元を引いて倒す事にした。まあ、とにもかくにもこの日の危険作業は無事に終わったのであった。
 難しい伐採や大樹の伐採の前には光明真言を3回唱えてから取り掛かるのが習慣だけれど、これだけでも「安全作業をしなくては…」と言う意識が露わになる。神仏頼みではない注意万端自助努力こそが安全につながるだろう。と、大言壮語した一カ月前には側頭部直撃フックでCT撮影までした小生なので「嘘八百言うでない!」とたしなめる輩もいるかもしれん。

       牽引  ➡    掛かった  ➡    地上に落とす