「えー!」と思ったのだ。作業を終えての帰り道にシマヘビの生々しい胴体が転がっていたからだ。林内に猛禽類の進入は容易になって飛翔も確認したが、この時期に蛇の活動はまず無いと断言してよい。
越冬中の個体を獣類が臭いで嗅ぎ付け捕食したのだろうと思ったが、それにしてもまだ生々しい新鮮な物だった。胴径は3センチはあったから体長は70~80cmくらいの個体だろうか。
上をみればマツボックリが鈴なりで、小鳥が啄ばんでいるのが見てとれる。同じ命を繋ぐための行動でも、動物が餌になるのと植物が餌になる場面の感じ方が異なるのはどうしてだろうか。
どうでも良いことだが、自宅には冬牡丹が一個だけ開花してくれた。生きとし生きるものの営みは寒の時期にも休むことは無いが、命を繋ぐことは「頂きます」に他ならないのを実感した日でもある。
『大蛇になれただろうに寒ざらし』
『地をよそに松かさ渡るウソの群れ』
『凍てし日々首折りて咲く寒牡丹』