(原題:HUGO)
【2011年・アメリカ】完成披露試写で鑑賞(★★★★☆)
第37回LA映画批評家協会賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)受賞。
第69回ゴールデングローブ賞、監督賞(マーティン・スコセッシ)受賞。
第17回放送映画批評家協会賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)受賞。
第65回英国アカデミー賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)、音響賞(フィリップ・ストックトン他)受賞。
第84回アカデミー賞、美術賞・撮影賞(ロバート・リチャードソン)・視覚効果賞・録音賞・音響編集賞・受賞。
数々の賞を受賞したブライアン・セルズニック原作のベストセラー小説『ユゴーの不思議な発明』を映像化。
父親が残したからくり人形に隠された秘密を探る少年と、その人形にまつわる映画創世記のパイオニアと言われた人物の半生を描くヒューマンドラマ。
1930年代のパリ。孤児の少年ヒューゴ・カブレ(エイサ・バターフィールド)は、駅の時計台に独りで隠れ住んでいた。かつては時計屋の父(ジュード・ロウ)と一緒に暮らしていたが、火事で父親を亡くしてしまう。ヒューゴは駅の時計を管理するクロードおじさん(レイ・ウィンストン)に引き取られることになるが、いつの間にかそのおじさんも帰って来なくなり、ヒューゴは独りで駅の時計のネジを巻きながら暮らしていた。彼の一番の楽しみは、父親が博物館から見つけてきたからくり人形を修理すること。ある日、修理の部品を調達するため、駅構内でオモチャ屋を営むパパ・ジョルジュ(ベン・キングズレー)の店で盗みを働くが、ジョルジュに見つかり、父が遺したからくり人形に関するメモ帳を取られてしまう。ヒューゴは必死にメモ帳を取り戻そうとし、そこでジョシュの養子であるイザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と出会うことになる…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/04/3037365dd9ca11e6d15685d2c35f24cd.jpg)
いろんな意味で観るまで不安を隠しきれなかった作品。
だって、マーティン・スコセッシ監督がファンタジー・アドベンチャーって…。
『タクシードライバー』(1976年)、『レイジング・ブル』(1980年)、『ケープ・フィアー』(1991年)、『救命士』(1999年)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2001年)、『ディパーテッド』(2006年)、『シャッター アイランド』(2009年)など、殺伐とした映画を撮ってきたマーティン・スコセッシ監督がファンタジー・アドベンチャーだよ?
しかも3D映画…。
「何をトチ狂った、スコセッシ? どうした、スコセッシ?」って思っちゃうよね。
…でもね、いい意味で裏切られた。
こんな映画だとは思わなかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/14/d14e80dbd0961c70983b14b6e4a66fda.jpg)
3D字幕版(masterimage方式)で鑑賞。
この映画は紹介が難しいなぁ。
原作を読んでいないので何とも言えないんだけど、主人公はヒューゴじゃないです!
(原題のタイトルにもなってるけど、やっぱり主人公ではないです!)
確かに前半は、父親が残したからくり人形を修理することで、父親との絆を確かめようとするヒューゴが描かれている。
しかし、後半で描かれるのはベン・キングズレー演じるパパ・ジョルジュの人生。
主人公はベン・キングズレー、ベン・キングズレーのための映画なのである。
(それに劇中でヒューゴは、発明なんか1つもしてないしね)
いろいろ奥歯に物が挟まった言い方をするけど、この映画は間違っても子供向けのファンタジー映画などではない。
逆に小さい子供を連れていくと、子供が可愛そうな映画。
さっき「ベン・キングズレーのための映画」って言ったけど、それもちょっと違うな。
映画のための映画。
映画が持っている「人を楽しませる・驚かせる・喜ばせる」という根本的な基礎を作ってきた人物の物語。
あ~、歯がゆいね。
奥歯に物が挟まりまくってるよね。
うん。
でもこれは3Dで観た方がいいかも!
(3D否定派のともやにしては珍しい意見)
たくさんの歯車がひしめく時計台のシーンとかすごいな。
『カリオストロの城』を思い出しちゃうww。
イザベルを演じるクロエ・グレース・モレッツも良かったしね。
映画館でのシーンなんか可愛さ爆発♪
ひとつ気になったのは、共演のエイサ・バターフィールドがクロエよりも身長が低いので、(クロエがそれに合わせて?)クロエの姿勢が終始猫背気味でちょっと格好悪いのである。
この作品でだいぶ成長しちゃってるので、『キックアス2』がちょっと心配だなぁ。
もうやんちゃな少女ではなく、レイディなんですもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/c3/e4008063b28669be554ccd724144bd37.jpg)
ヒューゴの父親役でジュード・ロウが出演しているけれど、出番は回想シーンのちょっとだけ。
ジュード・ファンはワクワクし過ぎないように注意してね~。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/42/a89bb70be77704fc6dd346df4ddc1514.jpg)
この映画で重要なキーワードとなっているのは、1902年に製作された『月世界旅行』。
ジュール・ヴェルヌ原作のSF小説の映画化作品。
写真や資料などで存在は知っているけど、ともやも観たことが無い作品。
動いている映像も、ちょっと観たことがあるレベルである。
ちなみに古典映画でともやが観たことのある作品といったら、1984年にリバイバル公開された『メトロポリス』(1926年)と1976年に復元され「オデッサの階段」シーンがすごいと話題になった『戦艦ポチョムキン』(1925年)くらいである。
重ねて言うが、これはファンタジー・アドベンチャーではまったく無いです。
映画という「魔法」を描いているけれど、映画愛に満ちあふれたスコセッシ版『ニュー・シネマ・パラダイス』と言っていいだろう。
スコセッシがこういう映画を撮ったということに、本当に驚きを隠せない作品でしたわん。
監督・製作はマーティン・スコセッシ。
製作はジョニー・デップ。
全米興行成績(2011年11月公開):初登場5位→3位→6位→8位→10位→ランク外
全米興行収入:4365万ドル(2011/12/25現在)
日本興行成績(2012年3月公開):初登場3位→4位→9位→ランク外
2012年3月1日公開
公式HP:ヒューゴの不思議な発明
【2011年・アメリカ】完成披露試写で鑑賞(★★★★☆)
第37回LA映画批評家協会賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)受賞。
第69回ゴールデングローブ賞、監督賞(マーティン・スコセッシ)受賞。
第17回放送映画批評家協会賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)受賞。
第65回英国アカデミー賞、美術賞(ダンテ・フェレッティ)、音響賞(フィリップ・ストックトン他)受賞。
第84回アカデミー賞、美術賞・撮影賞(ロバート・リチャードソン)・視覚効果賞・録音賞・音響編集賞・受賞。
数々の賞を受賞したブライアン・セルズニック原作のベストセラー小説『ユゴーの不思議な発明』を映像化。
父親が残したからくり人形に隠された秘密を探る少年と、その人形にまつわる映画創世記のパイオニアと言われた人物の半生を描くヒューマンドラマ。
1930年代のパリ。孤児の少年ヒューゴ・カブレ(エイサ・バターフィールド)は、駅の時計台に独りで隠れ住んでいた。かつては時計屋の父(ジュード・ロウ)と一緒に暮らしていたが、火事で父親を亡くしてしまう。ヒューゴは駅の時計を管理するクロードおじさん(レイ・ウィンストン)に引き取られることになるが、いつの間にかそのおじさんも帰って来なくなり、ヒューゴは独りで駅の時計のネジを巻きながら暮らしていた。彼の一番の楽しみは、父親が博物館から見つけてきたからくり人形を修理すること。ある日、修理の部品を調達するため、駅構内でオモチャ屋を営むパパ・ジョルジュ(ベン・キングズレー)の店で盗みを働くが、ジョルジュに見つかり、父が遺したからくり人形に関するメモ帳を取られてしまう。ヒューゴは必死にメモ帳を取り戻そうとし、そこでジョシュの養子であるイザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と出会うことになる…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/04/3037365dd9ca11e6d15685d2c35f24cd.jpg)
いろんな意味で観るまで不安を隠しきれなかった作品。
だって、マーティン・スコセッシ監督がファンタジー・アドベンチャーって…。
『タクシードライバー』(1976年)、『レイジング・ブル』(1980年)、『ケープ・フィアー』(1991年)、『救命士』(1999年)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2001年)、『ディパーテッド』(2006年)、『シャッター アイランド』(2009年)など、殺伐とした映画を撮ってきたマーティン・スコセッシ監督がファンタジー・アドベンチャーだよ?
しかも3D映画…。
「何をトチ狂った、スコセッシ? どうした、スコセッシ?」って思っちゃうよね。
…でもね、いい意味で裏切られた。
こんな映画だとは思わなかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/14/d14e80dbd0961c70983b14b6e4a66fda.jpg)
3D字幕版(masterimage方式)で鑑賞。
この映画は紹介が難しいなぁ。
原作を読んでいないので何とも言えないんだけど、主人公はヒューゴじゃないです!
(原題のタイトルにもなってるけど、やっぱり主人公ではないです!)
確かに前半は、父親が残したからくり人形を修理することで、父親との絆を確かめようとするヒューゴが描かれている。
しかし、後半で描かれるのはベン・キングズレー演じるパパ・ジョルジュの人生。
主人公はベン・キングズレー、ベン・キングズレーのための映画なのである。
(それに劇中でヒューゴは、発明なんか1つもしてないしね)
いろいろ奥歯に物が挟まった言い方をするけど、この映画は間違っても子供向けのファンタジー映画などではない。
逆に小さい子供を連れていくと、子供が可愛そうな映画。
さっき「ベン・キングズレーのための映画」って言ったけど、それもちょっと違うな。
映画のための映画。
映画が持っている「人を楽しませる・驚かせる・喜ばせる」という根本的な基礎を作ってきた人物の物語。
あ~、歯がゆいね。
奥歯に物が挟まりまくってるよね。
うん。
でもこれは3Dで観た方がいいかも!
(3D否定派のともやにしては珍しい意見)
たくさんの歯車がひしめく時計台のシーンとかすごいな。
『カリオストロの城』を思い出しちゃうww。
イザベルを演じるクロエ・グレース・モレッツも良かったしね。
映画館でのシーンなんか可愛さ爆発♪
ひとつ気になったのは、共演のエイサ・バターフィールドがクロエよりも身長が低いので、(クロエがそれに合わせて?)クロエの姿勢が終始猫背気味でちょっと格好悪いのである。
この作品でだいぶ成長しちゃってるので、『キックアス2』がちょっと心配だなぁ。
もうやんちゃな少女ではなく、レイディなんですもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/c3/e4008063b28669be554ccd724144bd37.jpg)
ヒューゴの父親役でジュード・ロウが出演しているけれど、出番は回想シーンのちょっとだけ。
ジュード・ファンはワクワクし過ぎないように注意してね~。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/42/a89bb70be77704fc6dd346df4ddc1514.jpg)
この映画で重要なキーワードとなっているのは、1902年に製作された『月世界旅行』。
ジュール・ヴェルヌ原作のSF小説の映画化作品。
写真や資料などで存在は知っているけど、ともやも観たことが無い作品。
動いている映像も、ちょっと観たことがあるレベルである。
ちなみに古典映画でともやが観たことのある作品といったら、1984年にリバイバル公開された『メトロポリス』(1926年)と1976年に復元され「オデッサの階段」シーンがすごいと話題になった『戦艦ポチョムキン』(1925年)くらいである。
重ねて言うが、これはファンタジー・アドベンチャーではまったく無いです。
映画という「魔法」を描いているけれど、映画愛に満ちあふれたスコセッシ版『ニュー・シネマ・パラダイス』と言っていいだろう。
スコセッシがこういう映画を撮ったということに、本当に驚きを隠せない作品でしたわん。
監督・製作はマーティン・スコセッシ。
製作はジョニー・デップ。
全米興行成績(2011年11月公開):初登場5位→3位→6位→8位→10位→ランク外
全米興行収入:4365万ドル(2011/12/25現在)
日本興行成績(2012年3月公開):初登場3位→4位→9位→ランク外
2012年3月1日公開
公式HP:ヒューゴの不思議な発明
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