(原題:ROCKET MEN)
【2009年・イギリス】試写で鑑賞(★★★☆☆)
1958年発足当初から全てのプロジェクトの仔細を、16mmカラーフィルムに記録していたNASA=アメリカ航空宇宙局。
撮影されたまま誰の目にも触れずに、文字通り"凍結"されていたNASA50年に及ぶ膨大なオリジナルフィルムに、史上初めてアクセスして作られたドキュメンタリー。
ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で、初めて宇宙を眺めてから400年。
人間の探究心、好奇心、向上心には底が無いですよね。
これはNASAが行ってきた宇宙開発の記録。
1950年代の冷戦時代。
ソ連に一歩先を越されながらも、有人宇宙船の打ち上げと地球軌道飛行を主目的として遂行されたマーキュリー計画。
まだ誰も行った事の無い宇宙。
宇宙で人体にどんな影響が出るかわからないまま、1961年に初めて宇宙へ行き(ここで言う宇宙は高度100km以上の大気の密度が濃くなる空間のこと)生還したチンパンジーのハム。
同年、アラン・シェパードがフリーダム7に乗り込み、約16分の弾道飛行に成功。
翌年1962年。
ジョン・グレンの乗ったフレンドシップ7が、4時間56分の弾道飛行に成功し、ジョン・F・ケネディ大統領は『1960年代中に月への有人飛行を行う』と宣言する。
次にNASAが打ち立てたのは、月着陸を明確な目標においたジェミニ計画。
1965年に宇宙空間で、エドワード・ホワイトがアメリカ人初の船外活動を行う。
そして、軌道船同士のランデブーとドッキング、大気圏突入をして地球に帰還する回収技術や生命維持技術の実用化に挑んでいく。
マーキュリー計画、ジェミニ計画を経て発動されたのは、月への有人宇宙飛行となるアポロ計画。
1969年。ニール・アームストロングとバズ・オルドリンが搭乗したアポロ11号が、初の月面着陸に成功。
1972年までに計6回の月面着陸が行われる。
その後は、スペースシャトルが開発され、宇宙開発計画は今も進められている。
ただ輝かしい出来事ばかりではなかった。
アポロ1号では、コックピットの火災事故で3名の宇宙飛行士が死亡。
そして1986年に起きたスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故と2003年に起きたスペースシャトル・コロンビア号の空中分解事故では、それぞれ7名の宇宙飛行士が死亡している。
宇宙開発は多くの犠牲の上に成り立っているのだ。
それでも人々は宇宙を目指す。
その大海原には、人を引きつける何かがあるんだろうねぇ。
それにしても普段は絶対見られない映像の素晴らしさよ。
映画「アポロ13」でもサターン型ロケットの発射シーンがありましたが、CGでは絶対表現できないリアルの映像が持っている迫力。
これは大画面で観ておきたい作品でっす♪
※UFOが映ってないか…とか、本当の月での撮影か…なんて、勘ぐりながら鑑賞していた事は、内緒ですよ(笑)。
監督はリチャード・デイル。
2009年8月21日公開
公式HP:
宇宙(そら)へ。
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