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今日の筆洗

2016年01月23日 | Weblog

 米国の名門カリフォルニア工科大学の天文学者マイク・ブラウン博士は、『冥王星を殺したのは私です』という物騒な題の本を書いている▼彼は二〇〇五年、冥王星より大きな天体を太陽系の外縁部で見つけたと発表した。「第十惑星発見」と大騒ぎになったが、この快挙は「そもそも惑星とは何か?」という議論を喚起し、結局、冥王星は惑星から「準惑星」に格下げされてしまった▼米国の天文学者によって発見され、その英名プルート(Pluto)がディズニーの人気キャラクターの名にもなった星の降格に、米国民は悲しみ憤った。プルートという単語が「格下げする」との意味でも使われるようになったというから、大変な失望である▼その「冥王星を殺した博士」が再び、世界を驚かせた。「第九惑星」がある証拠をつかんだというのだ。地球の十倍の質量を持ち、公転周期は一万~二万年。軌道は分かるが、今どこを歩んでいるかは分からない。そんな星である▼米紙によると、ブラウン博士の十歳の娘ライラさんも、父が冥王星の格下げに一役買ったことが不満で、「もしも新しい惑星を見つけたなら、パパを許してあげる」と言っていたそうだから、博士も観測による「新惑星発見」が待ち遠しいだろう▼ライラとは、アラビア語で「夜」の意味。遠い夜空をひっそり歩む地球の兄弟はいつ、その姿を見せてくれるだろうか。


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