東京新聞寄居専売所

読んで納得!価格で満足!
家計の負担を減らしましょう!
1ヶ月月極2950円です!
アルバイト大募集中です!

【私説・論説室から】

2016年12月27日 | Weblog

【私説・論説室から】

「ただ乗り」はどっちだ

 トランプ次期米大統領が主張する「安保ただ乗り論」で思い出した。

 防衛省は日米地位協定五条二項に基づき、在日米軍が演習場へ向かうなどの公務で高速道路を使う際の通行料を負担している。

 在日米軍はこの条項を拡大解釈して、米兵とその家族にレンタカーを貸し出す際にも通行料が無料となる「軍用車両有料道路通行証明書」を渡している。レンタカーは軍用車両ではないし、レンタカーを使ったレジャーは公務ではない。

 二〇〇八年五月、横田基地を管理する第三七四空輸航空団のホームページに「レンタカーは高速料無料」の記述があり、判明した。

 米軍発行の通行証明書は、料金所から防衛省に回され、通行料を肩代わりする。一五年度、防衛省が負担した通行料は延べ七十二万台分、七億二千九百万円に上った。レジャーなど公務外の使用は肩代わりしないが、通行証明書をみただけではレジャーか公務かわからない。在日米軍は「米兵がレンタカーを使用するのは公務の福利厚生に当たる」と主張し、無料配布をやめようとしない。結局、日本政府による全額負担が続いている。

 日本が負担する在日米軍経費は米兵の光熱水料まで含まれ、本年度五千五百六十六億円。基地を抱える各国中、ダントツの負担額、負担割合である。加えて高速道路の「ただ乗り」だ。米兵の天国ではないか。 (半田滋)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿