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今日の筆洗

2020年07月06日 | Weblog

相手は強い。お前が平幕なら、向こうは横綱だ。しかし、だからこそ勝機がある。向こうは勝って当たり前だからな」。大学の弱小相撲部を描いた映画「シコふんじゃった。」(周防正行監督)。試合を前に選手に声をかける監督のセリフである▼現実の世界では逆転劇はそうは起きない。とりわけ、政治の世界は難しいか。東京都知事選。現職の小池百合子さんが大勝で再選を果たした▼横綱に挑んだライバル候補たちはまとめて土俵の外にうっちゃられた感さえあるが、小池さんに、その大勝が都民からの全幅の信頼の結果と勘違いされては困る▼新型コロナウイルス対応に当たっている小池さんへの不満はある。それでも、都民はこれまでのコロナ対策を大幅に変えることにも慎重でこの段階で小池さんを交代させたくなかったのだろう。言い方は悪いが、コロナという状況が小池さんに有利に働いた▼さて選挙は終わった。今度は小池さんが「平幕」として、強い相手に挑むことになる。無論、相手は憎き「横綱」コロナである。都内での新規感染者が急増するなど事態は深刻である▼情報発信力に定評がある人だが、最近の発言はどうもはっきりしない。正直、状況に手をこまねいている印象もある。かぶとの緒を強く締めていただきたい。コロナとの闘いでは何としても形勢を逆転してもらわなければ困るのである。