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今日の筆洗

2017年07月28日 | Weblog
逆境こそ好機…なのではあろうが、強い逆風を浴び続けようが、追い風らしい風が吹こうが、ちっとも揚がる気配がない凧もある。民進党だ▼天高く舞いあがり続けていた安倍政権の支持率が風を失った凧よろしく急落しても、野党第一党の支持率は上昇せず、都議選でも敗北。ついには、蓮舫氏が党代表の座を降りることになったが、ただ凧の絵を描き替えるだけなら、低空をふらふらさまようままだろう▼何しろ、この凧は骨がふにゃふにゃだ。本来なら自民党との対立軸となるはずの脱原発一つをとっても、原発を容認する電力会社の労組への配慮を優先させて、政策はあいまいなまま▼憲法にしても安全保障政策にしても、党内で議論に議論を重ねて、しっかりとした政策の骨格を作っていく覚悟が見えない。それで、どんな風を受け止められるというのか▼十九世紀の英国で首相を務めたディズレーリは、四十年余に及ぶ政治生活のうち三十年余は、政権の外で過ごしたそうだが、こんな誇りに満ちた言葉を残している。「いかなる政府も、手ごわい野党なくしては、長く安定することはできないものなのだ」