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ちょっとビックリ。

2016年06月04日 | Weblog

ガリレオ・ガリレイ

天体観測に望遠鏡を導入し、太陽に黒点があること、それが移動すること、木星の衛星や土星の環 など、多くの発見をした天文学の父とされるガリレオ・ガリレイ Galileo Galilei (1564 - 1642) は、「天文対話」すなわち、『二大世界体系についての対話』Dialogue Concerning the Two Chief World Systems (1632; in Italian Dialogo dei due massimi sistemi del mondo) の中で天動説を否定し、地動説をといています。

ガリレオ・ガリレイは地動説を唱えたとしてローマ教皇庁ならびにカトリックから迫害を受けました。
1616年と1633年の2度、ローマの異端審問所に呼び出され、地動説を唱えないことを宣誓させられたのです。
コペルニクスとの立場の違いを考えると興味深いものがあります。

ローマ教皇庁ならびにカトリックが正式に天動説を放棄し、地動説を承認したのは、1992年の事です。
ガリレオの死から359年が経過していました。


今日の筆洗

2016年06月04日 | Weblog

地球の大きさを測るという偉業を初めて成し遂げたのは、古代ギリシャのエラトステネスである▼南北に八百数十キロ離れた二つの地点で夏至の正午にできる影の角度を測り、地球の円周を計算した。たった一つの頭脳と影をつくる棒だけで巨大な謎を解いた。その興奮はどれほどだったろう▼それからおよそ二千二百年後、小学五年の少年が名古屋の繁華街にある中日ビルの展望レストランから風景を眺めていた。遠くに父の故郷が見え、そこまで二十キロと聞いた。ビルの高さを五十メートルとして学校で習った図形の性質を使えば、自分で地球の大きさを計算できるはず。少年は、エラトステネスの興奮を追体験したわけだ▼その小学生が、きのう中日文化賞を贈られた世界的な物理学者・大栗博司さん(54)だ。中日ビルでの贈呈式で「観察と思考の力によって、窓から見える風景だけで地球の大きさが分かるということは素晴らしいと、その時に強い印象を受けました」と語った▼二十世紀を代表する物理学者の一人・ファインマン博士は、こういう言葉を残したという。「本は事実を示してくれるが、そこに命を吹きこむのは君の想像力だ」(『ファインマン語録』岩波書店)▼かつて大栗少年がそうしたように、想像力で命を吹き込まれることを静かに待っている事実や知識が、私たちのまわりには、満ちあふれているのだろう。


【地球の概観と構造】エラトステネスの方法について

エラトステネスの方法について

この問題がまったくわからず,解説を読んでも理解できませんでした。 
エラトステネスの方法について,もっと具体的に,わかりやすくおしえて下さい。

 

こんにちは。 さっそく質問に回答しますね。

【質問の確認】

【問題】 
紀元前230年頃,ギリシャのエラトステネスは,初めて地球の大きさを求めた。 
彼は,シエネという町では夏至の日の正午に深い井戸の底まで太陽の光が差し込むことを知った。また,シエネの北にあるアレキサンドリアで夏至の日の正午に太陽の位置と天頂とのなす角度が360°の倍となることを測定した。さらに,シエネとアレキサンドリアの間をキャラバンが50日かかって歩いていたことから,シエネからアレキサンドリアまでの距離を求めた。 

以上の値を利用して,地球が完全な球であるとすれば,地球の全周は[ A ]km,半径は[ B ]km と計算することができた。 
※キャラバンとは,らくだに荷物を載せて隊列を組んで行商する隊商のことである。

[ A ],[ B ]に入る数値を求めよ。ただし,円周率π = 3.14 とし,有効数字2桁で答えよ。

という問題について,

【解答解説】

夏至の日の正午に,シエネでは天頂に見える太陽が,アレキサンドリアでは天頂からずれているということなので,問題の図で両地点の緯度差θ=7.2°である。 
地球の全周を L〔km〕 とすると,

の解説を,もっと詳しく教えてほしい, 
というご質問ですね。
エラトステネスの方法について,一緒にみていきましょう。

【解説】

エラトステネスは,地球が球形であると仮定し,エジプトのアレキサンドリアとそのほぼ真南にあるシエネの間の距離と緯度の差を測定して,地球の周囲の長さを求めました。

アレキサンドリアとシエネの間の距離は,前の設問で求めていて,925kmとわかっていますから,緯度の差をどのように求めたのかを解説します。

[アレキサンドリアとシエネの緯度の差]

天頂と太陽の光の方向について確認しておきましょう。 
天頂は,それぞれの地点の真上を指しています。(地表面と垂直な方向) 
太陽は非常に遠方にあるので,太陽の光の方向は平行光線と考えることができます。

シエネでは,夏至の日の正午に太陽が真上から照らしていることを,井戸の水面に太陽がうつることで知りました。 
これより,シエネでは,夏至の日の正午の太陽の光の方向と,天頂は一致していることがわかります。

アレキサンドリアでは,夏至の日に正午の太陽の方向と,天頂のなす角を測定したら360°のでした。

つまり

です。
よって,この2地点の緯度の差は,7.2°とわかります。

下の図を参考にしてください。

よって,①の式に,2地点の緯度の差7.2°を代入して,地球の全周の長さを求めることができます。
エラトステネスの方法は「地球が球である」という仮定のもとに行われています。
実際には地球は回転楕円体に近い形です。シエネとアレキサンドリア間の距離も正確とはいえません。
ほかにも正確でない点がいくつかあり,この方法で計算された地球の全周は,実際の約40000kmとは一致しません。
とはいえ紀元前230年に地球の大きさを計算して求めた数値だということを考えれば,かなり近い数値を出しているといえるのではないでしょうか。

【アドバイス】

初めて地球の全周の長さを求めた方法として,エラトステネスの方法はよく出題されます。
どのように考えたのかを正確に理解しておきましょう。

今後も『進研ゼミ高校講座』を使って,得点を伸ばしていってくださいね。