短命に終わってしまった「辣」。
独特の雰囲気を持っているだけに、惜しまれます。本格的に撤退する工事が始まりました。どんな変化が現れるのでしょうか。
確かオーナーは、元町の「近沢レース」。ご期待いたします。
「以前のイメージ」
辣(MAPO,ラー) 「四川・湖南料理」
850円(麻婆豆腐+菜品+長粒種ご飯)
中華街に新たな新風が吹いたような店舗である。以前雑貨店だったか八百屋だった場所に,現代的な打ち放しコンクリートで作られた小さな建物が角地に出現した。このあたりは楽しい町並みが少しづつ作られている。そんな新しい雰囲気のする店である。確か,鳴り物入り(横浜まちづくり倶楽部)というところが後押しして作られた店と聞く。オーナーは有名な「元町近沢レースの社長:近澤弘明氏」。今日は空いていたので入ってみた。外観から見れば喫茶店。コンクリートと白を基調としたインテリアは中華街の雰囲気ではない。中華街は,「中華街らしい人間味」を求めて来る人が多いという私の持論に反する雰囲気,多少は心配ではある。
非常にモダンにまとめられた店は,この店由来のデザイナーが手がけ,建築家も関わっているらしい。良いものを中華街に入れ込んでみようと言う試みは敬服するが,土着感を求めてくる観光客には室の高さだけではどうにもならないところがあるのかもしれない。開店当初カウンター席だけだった1階も改修され,拡張後モダンな椅子が置かれている。2階は入ったことがないが,大テーブルがあるらしい。ランチタイムは麻婆豆腐のみのニュー。アラカルトもあるがやや高めの設定である。
イケメンの店長が迎えてくれる。特に営業中の札も掲げていないので,やや入りずらい。基本的に麻婆豆腐の店と解っていたがランチメニューは4種。850円からとこのあたりでは高めの設定である。
基本の麻婆豆腐を注文する。メニューにはセットとなっているが,水以外は出てこない。しばらくはして絹さやのゆでた物に鶏肉のささみをあえた物が出されてきた。最後に「麻婆豆腐」とご飯が提供される。箸とレンゲはテーブルに準備されているのでそれを使う。
四角いモダンな器に入れられた麻婆豆腐は,店の雰囲気からは創造できない本格中華の一品。ボリュームもなかなかの物。中国山椒がたくさんかけられており香りとともに,美味しい。価格のほどはある。肉も単なるミンチではなさそう。切り刻んだ上質の物を使っているようである。そのほかの素材も同様であろう。豆腐も独特のうまみが感じられる。特記すべきはご飯。長粒種を使っているらしく独特の感覚。炊き方も丁度良い。タイ米のような粗雑な感じはない。
客あたりが非常に良い店長は,食べ方(「ご飯にかけて食べてください」:私はすべての店で鉄則としている)なども教えてくれる。ランチはご飯のお代わりも可能なので,2杯以上は十分に食べられる。当然頃合いをみて聞いてくる心使いもある。麻婆豆腐の辛さも最初に聞いてくるので,慎重に検討すべき。私も辛い方が好きなタイプであるが,「普通」で十分に満足できる辛さであった。
ランチ例)①麻婆豆腐+白飯850円②麻婆豆腐+炒飯1000円③麻婆ラーメン950円④麻婆豆腐+湯麺1200円
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