年末も押し迫り、また今年一年を振り返る時節となりました。
政治の世界では先日日露の経済交渉があり、期待された北方領土の話自体がオミットされ
た形となり多くの人は肩透かしを食ったと感じているようです。交渉にあたった安倍総理
自身はスタート地点に立ったという談話を残していますが、氏は東京オリンピックまで続
投する気概でいるらしく、その視点に立っての発言なのでしょう。
そのように考えると、今年起きたことは今後の変動の序章と見られることが多く、示唆
に富んでいたように思えます。
タイのプミポン国王並びにキューバのカストロ首相の死去。いずれも独自の形で独立を
堅持してきた政治的手練れの逝去で不安定要素が増しており、ヨーロッパではイギリスの
EU脱退の決議および避難移民の問題とこちらも予断を許しません。
なによりもアメリカの次期大統領に経済界出身のトランプ氏が決まり、中国の軍事強化
と相まって日本の周囲も不安定要素が増えています。その一方でロシアと日本の政治は長
期政権によって安定しており、日本はオリンピックまでは慎重な対応が必要なものの成長
が保障されています。世界情勢が不安定な時に日本の円はその逃げ場として買われると言
われており、ざっとみたかぎりでは日本に良い要素が集まるように思えます。
一説にはトランプ氏は合理主義者で実利政策をとると言われていますが、それはいずれ
明らかになります。実利主義者は強者との付き合い方がうまい一方で自国の増強にも秀で
ていますので、日本との密接度は今までと変わらないでしょう。
そんな中で今年のエンターテインメント業界ではビッグ・ヒットが起き、ちょっとした
騒動になりました。件の劇場作品群に関しては未見なので評論することはできませんが、
その社会現象を周囲から見る限り、やはり世の中を動かすのはヒューマンファクターなの
だと思えました。しかもそれは顔の見える個性のはっきりした人間です。
こう言っては失礼かもしれませんが、顔の見えないネット社会による発展は大きな進化
ではあっても、そうした強い個性の周囲を周回するばかりで決定的な威力に欠けるのでは
ないかと思えるのです。
その一方でカジノ法案が年の瀬に可決し、ネット方面への影響も考えられるようになり
ました。ギャンブル性の高いガチャ等は取り締まりの対象であったのが、緩和される危険
性があります。これはエンターテインメントとは別な方向の力関係を生みます。大きな資
金が動く所には不法な勢力やバブル形成の動きがあるのが常です。こうした動きは実の無
い巨大な渦を生み出すので、巻き込まれないように注視する必要があります。
これまでの低迷の時代が終わって、チャンスとリスクが同居する時代が来ると私は考え
ました。というか一部の人間にとっては既に来ていると思います。かつてのバブルの狂乱
を教訓にして、慎重にその時代を生きて行きたいものです。
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交換したシフターは良く動いています。ワイヤーも換えたためか操作も軽く、ストレス
も感じなくなりました。しかしそろそろ代車を考える時期に来ています。
それでは皆さん良いお年を。