出雲大社へ参拝に行くとき、出雲地方の特有の築地松(ついじまつ)に囲まれた白壁の大きな建物には
何があるのかしらと思いながら通過していましたがやっと行ってきました。
平成3年に出雲の歴史と文化に触れることが出来る憩いの場所として開館されたそうですが、敷地には
出雲平野の大地主の母屋と長屋門、庭園を移築したほかに松平不昧公が愛用した茶室「独楽庵」と路地、
現代を代表する数寄屋建築の茶室「松籟亭」、文化財や美術品を展示する展示室などがありました。
●出雲屋敷
明治29年に建てられた江角家を移築されたもので、南に面する大戸口を入ると広い土間に立派な欅(けやき)の大黒柱、
黒松の重厚な梁組が風格を表しています。建物の南側は、三の間、二の間、書院と座敷が続く三間造りです。
書院からは出雲流庭園が見渡せます。お座敷でのんびりと会話を楽しみながら庭園を眺めているグループ、
家族でひと休憩とそれぞれが落ち着いた時を過ごされていました。
裏側は居間や納戸があって日用道具も少々展示されていました。欄間は、表座敷と違って居間には画が描かれていていました。
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大戸口(出入口) 表側の三間続きの座敷
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床の間の横 南側の縁側から
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表部屋と居間の間の格子戸 土間に布志名焼の水甕 昔の徳利、火鉢、行李など
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居間の飾り棚≪枠樽(わくたる)・行器(ほかい)餅をいれ≫ 居間からの庭 平書院
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客間の欄間 居間の欄間
●出雲流庭園
座敷の北西に設けられている庭園は回遊式の平庭枯山水形式で、巨大な飛び石や短冊石による豪快な平面構成を示しています。
植栽は黒松を中心にモッコク・ヒバ・モチなどの緑樹ですが、初めて出雲流庭園を眺めました。
出雲平野は山陰屈指の穀倉地帯と言われるだけあって豊かですね!
また古代出雲の国と言われるだけあって伝統を大切にしておられるます。
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●独楽庵(どくらくあん)
千利休が名橋・長柄(ながら)の橋杭を得て宇治田原に建てたと伝えられている茶室(復元)を
不昧公によって譲り伝えられた名席だそうです。
路地庭は不昧公が考案した三関三露(さんかんさんろ)と称される導入部を配したものです。
お茶室には造詣がなくじっくり見学しなかったことが残念でした。
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独楽庵 庭
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●松籟亭(しょうらいてい)
お庭を眺めながらお抹茶を一服しました。床の間には掛け軸、茶花はシュカイドウと実のある小枝が活けてありました。
美しい和菓子はとっても美味しく満足して頂きました。
帰宅してから私も裏庭に少々咲いていたピンクの可愛いシュウカイドウをさっそく活けました。
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長屋門から入り、中央に出雲屋敷、奥に行くと二本の大木を中心に右に企画室、左に松籟亭・独楽庵があります。
●展示室
有馬侃(ありまただし)回顧展
7月26日から9月23日まで開催されていたので鑑賞することが出来ました。
出雲市を代表される洋画家。仁摩高校、出雲高校の美術教諭を勤め、東光展、日展を中心に活躍されました。
55才で上京された後に日展の審査員や評議員を勤め、平成15年から東光会の理事長に就任され方だそうです。
平成15年84才で急逝された画伯の回顧展ですが、作品は島根県を題材された作品が多くありました。
印象に残った作品は「仁摩町風景」「ひととき」「晴れゆく山」緑の色彩の変化を楽しみました。
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次回の展示室
特別展「出雲焼の美」10月18日~11月30日開催
出雲文化伝承館にはそば店が二ヶ所あります。次回はそば好きの夫を誘って「出雲焼」を観に行きたいと思っています。
石見地方では大田市温泉津町「やきものの里」で「秋のやきもの祭り」が10月18日・19日に開催
19日には登り窯で焼き上げた作品を窯出し即売されますので賑やかです。
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