自然を愛して

田舎暮らし

福光石 石きり場見学

2011-04-20 11:38:34 | Weblog

「ハルノヤキモノ祭り」のイベントに参加して温泉津やきもの館から車で10分の所にある“福光石きり場見学ツアー”に行きました。
新芽の出始めた木々を眺めながら山道を抜けるとすぐ岩山が聳えていました。
入口でヘルメット被り、靴も濡れないようにカバーをしてから、ガイドさんの説明を聞きながら採石場に入っていくと
幻想的な地下空間がありました。説明は分りやすく石の種類、生成、特徴、福光石の歴史を話して下さいました。
●石の種類
凝灰岩(火山灰など、火山噴出物が主成分の堆積岩)
● 生成
1500~1600万年前、日本列島が大陸から分かれ始めた頃、海底火山から噴出された火山灰などが海底に堆積し、
年月をかけて凝灰岩といわれる岩石になりました。
● 福光石の歴史
室町時代から現代まで約400年間採掘・加工を続け、石像・鳥居・狛犬・灯蘢・墓石から石臼・流し台などの生活用品、
そして建物の地伏石、石畳・道標などを生産、石見の国を中心に福光製品が広がり、出雲の来待石と共に
明治時代まで山陰地方の石製品の一大産地として栄えました。
特に歴史の中でひときわ光を放っているのは江戸時代の名工坪内平七を中心に制作された(1744年~1766年)
「石見銀山五百羅漢像」です。石像501体は損傷もなく現存しています。
現在は、福光石のソフトで淡青色がもつ雰囲気や感触が好まれ、湿度調整・吸音効果、滑りにくい材質等の特性を生かして、
建物の壁・床材・浴場の床材や造園用材に、サインやモニュメントの素材として、島根県を中心に、
東北から九州までの各地で使用されています。「しまね海洋館アクアス」の建物にも使用されているそうです。
最近は吸湿性や吸臭性に優れている石粉を商品開発され「においとり」として販売されています。

           写真をクリックすると大きくなります。
     
1.エメラルドグリーンの池と石が調和して素晴らしく、カメラマンのお気に入りの場所です。
2.入口付近
3.4.昔採掘していた場所はノミで削った跡が美しい。地上から地下に向かって掘るため階段のようになっていました。

   
5.ふいご(火力を強めるために用いる送風装置。箱の中のピストンを動かして風を送る精錬や加工に使用)
  ノミの手入れに使っていたそうです。
6.7.採掘した石
8.地下の広場で石見神楽の公演が行われた事がありました。


9.現在の採石場
10.ワイヤーソーチェーンソで切り出すそうです。水が貯まっていたところもありましたが、
   空気中の水分が結露して水滴になって溜まったものです。
11.作品の灯籠が飾ってありました。


12.採掘場の外に石屑が置かれていました。この石が「においとり」の製品になります。
13.石を粉にする機械です。
14.以前、採掘していた所を出た景色。遠くに見える左側の山は高山です。
  4月10日過ぎは山桜が点在してきれいだったそうです。


「福光石切り場の見学」
年中無休(年末年始を除く)時間9:00~17:00 所要時間40分~60分 受付 要予約・ガイド付き
     ご予約は大田市温泉津町「やきもの館」

「ゆのつやきもの祭」
毎年春と秋に「やきもの祭り」がやきものの里で開催されます。15段の登り窯から窯出した商品が販売されます。
イベントも多く県外からも買物に見えます。秋の祭りには窯元めぐり、創作体験はいかがですか

イズモコバイモ

2011-04-07 09:21:05 | Weblog
島根県固有の希少植物で、「春の妖精」と表現されるイズモコバイモの観察に川本町谷戸の群生地に出かけました。




イズモコバイモ(ユリ科)について

● 山林地内に映える多年生植物
● 草丈は15cm~20cm
● 葉は長楕円形で長さ5cm~6㎝、幅は2cm前後対生又は三輪生
● 開花時期は2月下旬~4月一杯
● 開花、結実の後、周りの樹木が出揃う頃枯れてしまう。

春に咲く薄紫色のかたくりの花(ユリ科)を想像していましたら、花びらは純白で小さく釣鐘のように下向きです。
山の斜面一面に微風に揺られながら咲いている姿はとても清純可憐でした。
地元の方が説明して下さいましたが、ゴールデンウィークが終わった頃小豆のような種ができて観察するのも良いそうです。

自宅近くの山に咲くスミレを撮影したものですが、イズモコバイモの山にもスミレが咲いていました。
これからは、春の陽ざしを浴びて草花の散策に出かけるのも楽しいですね

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