自然を愛して

田舎暮らし

遠方の三瓶山

2010-03-16 17:25:42 | Weblog


なごり雪 三瓶三山 みさと道
美しい雪景色を見たいと願っていましたが、3月9日に中国地方は発達した低気圧が太平洋岸を通過して、
県内各地では未明から雪が降り続き交通機関も乱れました。
石見地方では、三江線が一部不通、三瓶山は積雪30cmになりました。
晴れた11日に三瓶山の男三瓶、子三瓶、孫三瓶の雪山が写せる場所の美郷町に写真撮影に出かけました。


行き方は国道9号線の仁摩砂時計の交差点を石見銀山大森方面に曲がり、県道31号のTの字交差を右折し、
大森世界遺産センターを過ぎ、トンネルを出て800m走ると美郷町・川本方面に進みます。
福原農道の左側を見ると遠方に雄大な三瓶山を見ることが出来ました。なごり雪です。

美郷町には広島県の尾道と石見銀山を結んだ銀山街道「やりしお道」があります。
春にはハイキングに出かけるのもいいでしょう!温泉もあります。





足立美術館

2010-03-08 16:41:26 | Weblog
  

           枯山水庭                                     苔庭

  

         白砂青松庭の石                         生の掛軸                   池庭 


島根県安来市には7年連続「庭園日本一」になった足立美術館があります。(米国の日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」発表)
500万坪の日本庭園は枯山水式と借景の山々が織りなす深遠な調和美の世界が広がり・苔庭・鶴亀の滝・池庭・白砂青松庭・茶庭など
閑雅な風情は四季を通して美しい自然の変化を楽しむことが出来ます。今年こそは静寂の雪景色をカメラに収めたいと願っていましたが、
山陰地方は最近2月末には雪が少なく時期を外してしまいましたが、名画はゆっくり鑑賞してきました。
美術館のコレクションは総数1,300点、横山大観は130点あるそうで、年4回特別展を企画され順次公開されています。
館内には横山大観特別展示室、大展示室、小展示室、陶器館(河井合寛治郎、北大路魯山人作品)があります。
足立美術館の存在を知ったのは東京で開催された「日本美術院創立100周年記念特別展」を鑑賞して、会場の中で最も絢爛豪華な屏風の「紅葉」でした。
群青の川に朱の紅葉が対比、全体を覆うプラチナの輝きが、一層引き立てて見事でした。帰郷したら足立美術館に行きたいと思い、
島根県の美術館のうち最初に訪れたのが当館でした。

今回は、冬季特別展の「横山大観の12ヶ月」と「長寿の芸術家たち」です。
「横山大観の12ヶ月」は「愛宕寺」「朝春」「晩春」「白梅」「桐之冬」「海潮四題」「乾坤輝く」など・・・
一般に大観作品はと聞かれると「無我」「湿原」「生々流転」「那智の滝」多数の富士と答えますが、
今回は様々な画風を鑑賞し、花鳥画を通して四季の美しさを知ることが出来ました。

「長寿の芸術家たち」
長寿に恵まれた芸術家の60歳を超えてから制作された作品を展示。
●平櫛田中「鏡獅子」(木彫)「白寿書」(書) ●森寛斎「雪中松楽壑飛雁之図」せつちゅうしょうがくひがんのず)
●松林桂月「山泉」 ●河合玉堂「雪降る日」「湖畔の雪」「春雨」 ●前田青邨「鵜」「知盛幻生」(とももりげんしょう)
●横山大観「午下り」[竹外一枝]「漁夫」「蓬莱山」「流れ行く水」「月出皎兮」(つきいでてこうたり)「明け行く日本」「山川悠遠」
「壽」(書)「壽」
●富岡鉄斎「花中富貴図」「群僊祝壽図」(ぐんせんしゅくず)「蓬莱仙境図」
●小川千甕(せんよう)「南極寿老」「「金毛獅子」 ●山口華楊「深秋」 ● 奥田元宋「日照雨」(そばえ)
●小杉放菴「酔李白」「金時」 ●福田平八郎「茄子」 ●宇多萩邨(うだてきそん)「牡丹」
●榊原紫峰「雪中凄小禽」(せっちゅうせいしょうきん)「老松鷹」「鶏頭花」「牡丹大和鵲」「墨梅」「柿竹」
●鏑木清方「潮干狩り」  ●伊藤小坡(しょうは)「春すがた」
●安田靫彦(ゆきひこ)「王昭君」「酔貴妃」 ●北沢映月「玉瀾」 ●寺島紫明「二人の舞子」

    印象に残った作品
■「白寿書」(書)“67才ははなたれこぞうおとこざかりは百から百から”最近年齢を感じる私ですが、まだ諦めないこと。
  107歳まで生きられた彫刻家だけあって、教訓が真に感じられた方が多かったと思います。

■「群僊祝壽図」満悦した仙人たちの姿が自由闊達な筆で描かれ楽しさを与えてくれます。

■「墨梅」墨一色で描かれ力強く、また軽やかに描かれた枝には、可憐で柔らかそうな梅の花がほころび、いつも見る梅の構図と違い気を引きました。
  榊原紫峰の作品は小展示室にもありましたが、墨画を数多く遺し、生涯にわたり花鳥画を描いた画家であることを知りました。

■「春雨」四季が織りなす美しい風物詩を情趣豊かに描かれ、気品があり作者はすぐ判りました。

■「鵜」鮮やかな歴史画の名作を生み出した前田青邨ですが、今まで観た作品と違って、鵜の一群の瞬間的動作を多面的にとられて表現してありました。

■「王昭君」正確な時代考証と解釈のもと、新古典主義と言われる高雅で洗練された歴史画を確立された作者の作風が現れ、王昭君の厳しい表情と気品が見事です。

■「潮干狩り」清方は情緒溢れる細やかな内面描写に優れた美人画家ですが、この町娘の浮き浮きした心の動きが演出されていました。

■「壽」白砂の岸に二股の老松、梅の古木と下笹で、この岸を洗う波と日輪のお芽出度い絵ですが、その老松の中間に黒々と描いた鶴四羽を
  組合せて「 壽」の文字を象形文字風に構成したもので目を引きます。




★春季特別展(3月1日~5月31日)
  横山大観と日本画の巨匠たち
  (主な作者)横山大観「竹内栖風、川端龍子、河合玉堂、今村紫紅、村上華岳、橋本関雪
平成22年10月29日「新館」がオープン!
 ★杮落しとして「再興第95回院展」を開催10月29日~11月16日
 ★「現代日本画展」11月25日~
   紅葉と新館を楽しみにしてます。



横山大観記念館(東京都台東区池之端1-4-24)
上野公園の不忍池を散歩しながら進むと「東天紅」近くに静かな邸宅があります。(旧横山大観邸)
明治42年~昭和33年まで居住し制作活動を行われたところです。昭和20年の空襲で焼失して昭和29年に再建され、
昭和51年に横山大観記念館記念館として一般公開されました。
館内は1、「鉦鼓洞」客間(炉の間) 2、晩年の画室 3、居間、二階(二間)画室。
庭園は四季折々の自然を生かすよう、一木一草にいたるまで大観好みに植えられて、どこから見ても違った趣があります。
玄関を出ると黄色の可憐に咲いたつわぶきを見つけました。
所蔵品は大観の作品、スケッチ帳、交流があった作家の絵画、収集された陶器、竹細工、骨董品、仏像など。

玉堂美術館(東京都青梅市御岳1の75)
河合玉堂が昭和19年から昭和32年まで過ごした青梅市の御岳渓谷の側にあります。(御岳駅下車)
美しい豊かな自然に囲まれ渓流のせせらぎを聞きながら、東京の雑踏から開放され1日健やかに過ごせます。
館内の展示室には季節に応じて玉堂の作品を展示、展示室を抜けると龍安寺の石庭のような白い石が敷き詰められ、
白壁外の木々も素晴らしい背景です。また当時の画室も再現されていて、また訪れたい場所です。