◆絲原記念館(島根県仁多郡奥出雲町大谷)(国の有形登録文化財)
松江藩鉄師頭取の絲原家は400年にわたって伝承してきた美術工芸品やたたら製鉄資料などが記念館に展示され
居宅も一部公開されています。
駐車場側の小川のせせらぎを聴きながら緑色のモミジの美しさに見とれてから、黒門の入り口に行くと杉木立の奥深さを感じます。
入口では左に白壁の記念館、右側に絲原家居宅がありました。
記念館では第1展示室《たたら製鉄コーナー》《有形民俗資料コーナー》第2展示室《美術工芸品コーナー》
第3展示室《茶道具コーナー》《立体展示コーナー》があります。
子供は「永代たたら」と「番子吹子」の3/1復元模型を興味津々、年表では近衛文麿公、歌人与謝野寛、晶子夫妻が訪れられたこと
松江藩と絲原家の関係など説明文を読んでいました。
私は美術工芸品コーナー、茶道具コーナーをじっくり鑑賞しましたが特に特別展の花嫁道具が良かったです。
その中のべっこうのかんざしなどあまり見る機会がないものが展示されていました。
またお茶碗が仕覆(しふく)に入れて展示されているのも珍しいです。
居宅・庭園は部屋数が40室を誇る大邸宅です。客殿、書院の間に庭園が広がり、庭園は森林を借景とした池泉回遊式の出雲流名園です。
飛び石は短冊石と丸石の組み合わせた手法ですが、丸石は珍しい臼石のような感じでした。美しい庭を眺めていますと心が安らぎます。
記念館奥手にある「露地門」は茶道裏千家16代坐忘斎千宗室御家元のご千染筆扁額「洗心之路」が掲げてありました。
少し進むと茶席「庭玉軒」があります。昭和10年近衛文麿公来駕に新築されました。
林間散策路は山野草や茶花、樹木約350種が植栽されています。
花の名前が書いてあり、知っている花、知らない花などじっくりと観察できます。
9月でしたので花は盛りではありませんでしたが、トクサ、ミズヒキが目につきました。
11月半ばも過ぎ、紅葉が一番素晴らしい時期です。訪れるには今が最高の時期でしょう
来年はトロッコ列車に乗って紅葉をゆっくり楽しみたいと思っています。
◆鬼の舌震(おにのしたぶるい)(島根県仁多郡奥出雲町三成)
国の名勝・天然記念物 県立自然公園 中国自然歩道
鬼の舌震は子雲母花崗岩地帯で、斐伊川の支流大馬木川の急流が長年にわたり浸食し、節理や甌穴(おうけつ)によって造られ
約2㎞にわたるV字峡谷です。
一度夫婦で散策しましたが、種々の形をした岩が乱立し、清澄な碧流がその間を屈折して流れる様を眺めながら
自然の素晴らしさを感じてほしく子供を誘いました。
今回は時間がなく「舌震の“恋”吊橋」の上から景色を楽しみました。
吊橋は下流部に川面の高さは45m、長さ160mの大吊橋で、歩いても揺れることなく安心して渡られます。
峡谷を楽しむには宇根駐車場から「玉日女橋」「舌震上橋」の方向に進むと良いと思います。
バリアフリー遊歩道もあり、無料の休憩場もあります。
三瓶山浮布池
帰りは飯南町の方向に進みましたが、稲刈りが終わった田んぼは黄緑がとてもきれいで美しい景色でした。
最後は三瓶山の浮布池を観て帰宅しました。
鼈甲(べっこう)は熱帯に棲むウミガメの一種タイマイの甲羅の加工品です。
背と腹の甲を構成する最外層の角質からなる鱗を10枚程度に剥がして得られます。
色は半透明で、赤み帯びた黄色に濃褐色の斑点あります。