自然を愛して

田舎暮らし

松江城

2009-05-22 19:37:43 | Weblog
松江開府400年際、県立美術館10周年、12年に一度のホーランエイヤが開催され、今年は松江市が輝いています。
5月6日に県立美術館の帰り、松江城を30年ぶりに訪れました。
東京のとき、「出身地が島根県ですと松江城はよく知っていますか。」と質問されたことがあります。
天守閣が現存していて、茶人として名高い松平の殿様が不昧公であることしか知りませんでしたので、今回はゆっくり見学をしました。
レイクラインバスに乗り松江城(大手前)で下車。島根県庁の側にお城の外観が見えてきます。

松江城案内
松江城(千鳥城)は慶長12年(1607)から足かけ5年の歳月を費やして出雲の領主・堀尾吉晴によって築かれました。
以来、堀尾氏3代、京極氏の治政を経て寛永15年(1638)から松平氏が城主となり、その間一度も戦乱に巻き込まれることもなく明治維新を迎えました。
山陰地方で唯一、天守閣を現存する貴重な城郭です。
場所は松江市街の北部に位置し、南に流れる大橋川を外堀とする輪郭連郭複合式平山城です。本丸を中心に据え、東に中郭、北に北出丸、西に後郭、
東から南にかけ外郭、西から南にかけ二の丸が囲んでいて、二の丸の南には一段低く三の丸が配されています。

大手門                   
江戸時代の絵図・文献資料によると、長さ8間(14.5m)、幅3間半(6.4m)のしゃちほこを付けた大きな門で、防御の要となる門でした。
発掘調査によると地下50cmの面に70~80cm角の加工した礎石と雨落溝が発見され、資料とよく合致していることがわかりました。
また、黒瓦質のしゃちほこの破片も出土しました。(説明版より)

石垣
松江城の石垣は、打込はぎといって石切り場で切り出した石の平坦な面の角をたたきつき合わせやすくした積み方がほとんどです。
自然石やその割石を積んだ野面積(のすらづみ)や石を全面加工した切込はぎも一部に見られ石垣台にはよく見ると分銅の形をした記号が
のみでたくさん刻まれています。(堀尾家の紋)
二之丸下ノ段西側西垣にも△印などたくさん刻印を見つけることが出来ます。刻印は、工事の分担や石切り場の区別、合わせ印などの土木工事を
組織的に行うために付けられた記号と考えられています。刻印がある石も側に置いてありました。

        
         二の丸南櫓・中櫓                                石垣刻印の種類(説明板より)

天守閣
附櫓を加えた複合天守は、高さ30m、5層内部は6階となっており、最上階は望楼式で、下見張りの壁や狭間、石落としなど実践本位で安定感ある武骨な体裁に、
桃山風の雄大な姿を伝えおり、国の重要文化財に指定されています。最上階では宍道湖の嫁ケ島もよく見えました。

特徴
◆鯱鉾(しゃちほこ)
  木彫銅張り、向かって左が雄で鱗(うろこ)があらく右が雌。高さは2.08mあり、日本現存の木造ものでは最大級です。

◆望楼式(ぼうろうしき)
  天守閣の起源の一つは四方を展望できる望楼、五層の最上階は手すりを巡らし、壁のない360度の展望のきく楼望で、展望台・司令塔の役割を持っています。

◆入母屋破風(いりもやはふ)
  千鳥が羽を広げたような三角形の部分をいい、天守閣の美観を構成する重要な部分です。望楼式とともに桃山時代の様式を継承しています。

◆下見板張り(したみいたば)
  姫路城や彦根城のような塗(ぬり)籠(ごめ)造り(白壁)は少なく、その大部分が、黒く厚い雨覆板で覆われ古い様式を保っています。

◆華頭窓(かとうまど)
  三層の白い壁面の中央にある寺院様式の窓で、一種の飾りです。

◆鬼瓦(おにがわら)
  各層の隅々にある鬼瓦は、角(つの)がほとんどなく一枚ごとに異なった表情をもっています。

◆牛蒡積み(ごぼう)
  石の大きな部分を内に、小さな面を表に出して、一見粗雑に見えますが石組みでは最も強固な積み方です。
  勾配は力強い直線で中腹もくぼんでおらず、古い形式が見られます。
◆附櫓(つけやぐら)
  天守閣入り口の防衛を堅くするために取り付けた櫓で、入り口に鉄延板張りの大戸があり、入ると枡(ます)形の小広場が
  二段あって進入しにくいようになっています。

内部
▲地階と井戸
  地階(穴蔵の間)は、籠城用生活物資の貯蔵倉庫です 。中央には深さ24mの井戸があるが、北方の方の池の底とほぼ道程で常備飲料が水が得られました。          
▲石落し
 二階の四隅にある幅広い穴が石落としで、石垣に近づく敵に石を落とすようになっています。外部からは発見しにくいように構造物を利用した石落としです。        
▲桐の階段
  板の厚さ約10㎝、幅1.6mで一階から四階の各階の間に設けられています。階段を引き上げたり、防火防腐のために桐を使ったもので他の城では
  見られない特殊のものです。

▲寄木柱
  柱は、肥え松の一本の柱の外側に、板を添えて寄せ合わせて、これを金輪で締めて太い柱が作られています。寄木柱の方が普通の柱より力学的に強いです。

        
                天守閣                                    鬼瓦

                            資料は説明板と入場のとき頂いた松江城案内ガイドを参考にしながら見学してまとめました。
展示物
  鎧・兜・刀・江戸の城下町の模型・全国に現存する天守閣の写真・歴代藩主図・江戸時代の様子を描いた絵などがありました。
  昭和25年から30年にかけて行った解体修理の際、傷みがひどくて再利用できなかった築城のときの材料の鯱、梁、鬼板の材料も
  保存されています。

興雲閣
  二ノ門跡の左に明治期の洋風白塗りの木造建築があります。
  大正天皇が皇太子のとき山陰行啓のときご旅館としてその務めを果たしました。
  現在は松江の郷土資料館です。企画展(2009年3月18日~8月30日)まで
  「ホーランエンヤの衣装と道具」を公開しています。
  

             
      
                興雲閣                ナンジャモンジャ■和名:ヒトツバタゴ モクセイ科


公園の花
  大手門入口の公園に5月初旬から中旬にかけて咲くナンジャモンジャ木は白い花を一面に咲かせ見事でした。


   

■県立美術館会館10周年記念展 フランス絵画の19世紀
 2009年3月6日から5月31日まで
 ル-ブル美術館、オルセー美術館などの珠玉のコレクションが一堂に展示
 作者
  ダヴィッド、アングル、ドラクロワ、クルーベ、ミレー、マネ、モネ、ルノワール・・・
 島根県でこれだけの作品が鑑賞できることは素晴らしいことです。あなたが知っている作品もあります。

■日本三大船神事「ホーランエイヤ」
 12年に一度の豪華絢爛大船行列
 渡御祭(とうぎょさい)と中日祭(ちゅうにちさい)は終わりましたが、
 還御祭(かんぎょさい)が5月24日(日)開催されます。
 櫂伝馬船でホーランエンヤの唄声にあわせ櫂伝馬踊りを奉納します。
 県外からの観光客も訪れ、記念切手も発売されています。

ボタンの花

2009-05-08 22:46:07 | Weblog
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」と言われているボタンは島根県の県花に制定されており、牡丹の生産地としては日本一です。
種類も300種あるそうです。我が家の牡丹は子供の結婚記念に購入育てて4年目ですが、今年は4月の末に5輪の花が咲き「百花の王」と
呼ばれるように絢欄に咲き誇っています。
昨年は2輪だったのが増えたので嬉しくなり、一角を牡丹のコーナーにしたいと思いましたが、苗木は秋に売られるのでそのとき買い、出来たら
接木(つぎき)もして増やしたいと願っています。

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由志園
島根県の中海に浮かぶ大根島(八束町)は全島がぼたんの島と言われるぐらい牡丹園も多数あり、生産は300年前から始まったそうです。
5年前に行ったときの由志園で撮った写真です。庭園は素晴らしく四季折々楽しめますのでお奨めです。

姪の結婚式のとき奈良旅行して、長谷寺の牡丹を観賞しましたが、登廊・東参道・本坊前に150種7000株が植えてあり見事でした。スケッチをする人も見かけました。
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自宅に飾っているボタンの画
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