ごきげんようでござる!
巨大合体ロボの魅力は個々のロボットが合体する事による無意味で合理性が無い巨大感でござるが、日本人は合体・団結の象徴として巨大合体ロボを愛する民族でござる。
そう! 最初から合体したままの巨大ロボの方が合理的だという米国人の意見は分からないでもないが、日本人は無駄に様式美を感じるのでござるよな。 (笑)
さあ今宵は、1997年販売の「勇者王 ガオガイガー」より、氷竜(G-05、DX左右合体RIGHT 氷竜、3000円)と炎竜(G-06、DX左右合体LEFT 炎竜、3000円)が左右合体(シンメトリカルドッキング)により完成する超竜神(G-04、DX左右合体 超竜神、6000円)の紹介でござる!
本品は氷竜・炎竜の単品販売に加えて、合体セットの2種が販売されたでござるが、商品仕様及び説明書は共通で、箱のみが異なるでござる。
拙者は合体セットのみを購入したでござる。
氷竜・炎竜は準同型のヴィークルロボで、クレーン車に変形するのが兄の氷竜で、消防に変形するのが弟の炎竜でござる。
彼らヴィークルロボ(竜シリーズ)は超AI搭載型ロボットで兄の炎竜は冷静沈着な性格で、冷却系の武器を装備するでござる。
炎竜の性格は気象が激しく、着陸が下手で火炎系の武器を装備するでござる。
普段は2体で行動する為に各種の連携プレーや別作業による運用を前提としており、合体は戦闘よりも救助支援を目的にしているでござる。
では、シンメトリカルドッキング!
超竜神!
合体パターンはTVアニメ本編作画と略同じに再現でき、プロポーションも見事に再現できた重量感あるデザインは逸品でござる!
古来(1970年代?)より左右の異なる青と赤のカラーリングはアンバランスではあるが、明暗を分ける対称カラーリングは美しいものがあるでござるな。
しかも、飾り気の無い頭部デザインは脇役(支援型)を心得ており、主役(G-01、DX超人合体 ガオガイガー、7200円)を引き立たせる控えめな自己主張も実に良いでござる。
が!
本品は残念ながら・・・ 合体前では驚異の可動を誇った商品でござるが・・・
合体後は他の商品と同じく、ほとんど動かないのでござるよな。
劇中での使用頻度の高い、パワークレーンとパワーラダーは両腕の可動範囲が狭い故に、劇中同様のダイナミックなポーズが取れないのでござるよな。
折角、プロポーションが良いのでござるから、腕の可動には一工夫欲しかったでござる・・・
しかしまあ、本品の遊び方としては、パワークレーンとパワーラダーを取り外してトンファーとして両手に保持するのが正しい遊び方なのでござるよな。 (笑)
なお、トンファーのグリップ位置は左右で異なる為に、回転範囲は異なりパワークレーンのみしか前方に突き出す事もできないのでござるよな。
拙者的にはちと残念でござる。
なお、劇中で使用したイレイザーヘッドの様な支援兵器も付属しないことも残念でござるよな。
まあ、これが超竜神の評価を下げている原因でござるが、商品の完成度でいえば、他の勇者シリーズ商品の合体勇者ロボ並の可動なので劣る商品じゃないのでござるよな。
そう! 商品の完成度が高かった為に、欠点が目立った商品なのでござるよ。
当時の玩具技術でいえば最高傑作なのでござるが、完成品アクションフィギュアなどの登場により、合体ギミックは無くとも、より劇中イメージに近い商品を求める目の肥えたファンが増えてしまっただけに、玩具が販売不振となり、人気が有るがシリーズ打ち切りも決まったわけなのでござるよな。
玩具タイアップのTVアニメであるから仕方が無い事でござる。
以後、玩具メーカーとのタイアップがないロボット・アニメも作られるのでござるが・・・
無意味な変形・合体より解き放たれた制約の無いのないはずのロボット・アニメはキャラクター中心となりロボット物の面白さも半減したでござる。
やはり、ロボット・アニメは玩具メーカーとのタイアップが一番だと思うでござるよな。