おごじょの気まぐれ日記

人生いろいろあるけど、
すべてを楽しもうっていうのがモットー。

夜と霧

2016年02月19日 | 井上芳雄君
ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」


アウシュビッツなどの強制収容所が背景の話なので、とても有名な本だけれど躊躇していたら、
井上芳雄君の愛読書だと言うし、
その朗読劇をするというじゃない。

これは読むしかないと、勇気をもって職場の図書館で借りた。
それは、日本で一番最初の翻訳本だった。
翻訳はやや読にくかったけど、強制収容所の人間はこんなにまで残酷になれるのかと冒頭の解説で思い知る。
なので、ぐずぐず読書をしていたら、
ウィーン生まれの友人が新訳の「夜と霧」をプレゼントしてくれた。



日本語が分からないのに、よく探せたね~
ありがとう!

新訳は読みやすく、2日間で読了。
フランクルの著作部分は「強制収容所」の告発ではなく、そんな究極な状況に置かれても人間はなお生きるということであり、
希望を持ち、生きる意味を考えるということができ、
運命を受け入れ、苦しみを受け入れるという人間の強さだった。

人間ってすごい!


私はフランクルの想いを静かにたんたんと受け止めたのだけれど、
井上芳雄君の朗読はところどころでフランクルの想いが爆発し、感情がほとばしった。

魂が揺さぶられた。

その感情に共感し、ぐっと気持ちが集中する心地よさ。
真っ暗な中で井上君の声が響き渡り、
フランクルの精神に導かれる。

何とも言えない、精神の高揚感。

最後の歌声は人間のすべてを許容し、抱擁。
涙が止まらない歌声だった。






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