新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

五島にも中国漁船出没

2015年06月20日 | 日記

 長崎県五島列島、福江島を訪れたのは2003年だったか。福江島は近所に住むISさんの故郷であり、ISさんを含めて7人で訪問した。山のなかで生活している私たちにとって海は別世界だった。文字どおりにはしゃぎまわった。船を出してもらって海釣りに出た。川でさえ釣りなどしない私でも、釣り糸を垂れればあっという間に2匹も食いついてくる。海にも釣りにも慣れない素人集団を波の穏やかな入り江で楽しませてくれたのは、船主であるISさんのお兄さんだった。
 そんなのどかな五島の海に、最近、中国漁船の船団が現れているらしい。新聞で読んだのかネットの記事で読んだのかさえ忘れてしまい、正確なことは書けないが、中国漁船が大挙して台風から避難してきたり、沖合で水産資源を根こそぎ捕獲しているらしい。中国漁船が役立たなくなった漁獲網をそのまま海中に残して行ってしまうために、それが五島の漁船のスクリューに巻きつき、動きが取れなくなったこともあるという。
 中国が漁獲量を増やすことに躍起になるのにはわけがある。経済的に発展し、豊かな暮らしをするようになってきた13億の国民の胃袋を満たすために必要な漁獲資源を確保できるだけの海岸線が短かすぎるのだ。ある漁業専門家によれば、日本は島国であるおかげで国土面積は世界で61番目であるにもかかわらず、海の広さ(200カイリ排他的経済水域)は6番目であり、海の体積は4番目になるそうだ(日本近海は深海が多い)。外国に比べても海の資源に恵まれている理由がここにある。
 中国がいま尖閣諸島を埋め立ていることも軍事目的だけではないはずだ。東に広大無辺な太平洋が広がっている日本に比べ、東にちょっと行くと日本、台湾、フィリピンなどとうっとうしい国ぐにが立ちはだかる中国の人たちは、自分たちの国こそ真ん「中」の「華」だと喜んではいられないのだろう。