韓国ではホテルや高級レストランは別にして一般食堂では生温かいトウモロコシ茶が出てくる場合が多い。
日本では食堂に入ると、注文を聞かれると同時に冷たい水を出されるが、韓国ではホテルや高級レストランは別にして一般食堂では生温かいトウモロコシ茶が出てくる場合が多い。
韓国都市部では長い間水道水の味や衛生に対する信頼度が低かったことが原因のひとつだ。
また、仏教を排除した儒教の影響で緑茶を飲まない習慣が500年以上続いたため、庶民はトウモロコシや大麦を炒めて煮出した穀茶を好んだ。
いまはあまり見かけなくなったが、かってソウルなどの食堂では日本人客はキレイに盛り付けられたピビンパの色彩を愛おしむように箸でひとつまみずつ食べていた。
韓国人はピビンパを食べるとき、まずコチュジャンをのせて少なくとも約2分間は一心不乱に混ぜてから食べる。これがピビンパをおいしく食べる手法だという。
かっての宮中では決してこのようなことはしないが、1960~70年代にピビンパが食堂メニューに登場してからはこれが食堂での定番になった。
プルコギ、カルビ焼き、サムギョプサルなど、焼き肉を韓国人はサンチュやエゴマなどの葉野菜に包んで食べるが、これは栄養面や陰陽法則(植物性=陰、動物性=陽)からも非常にバランスのよい合理的な食事法といえる。
しかし「日式」と呼ばれる日本風料理店で刺身まで包んで食べるのは、現代に入ってからの不思議な習慣だ。