夏休みを楽しむために海水浴場を訪れた女性が、アジア系の外国人の男によるわいせつ被害に遭うケースが相次いでいる。
今月1日、ソウルから釜山市の海雲台海水浴場を訪れた女性Lさん(24)は水遊びをしていたところ、不意に誰かに後ろから胸をつかまれ驚いた。Lさんを襲ったのはアジア系外国人だった。Lさんは抗議したが、その外国人は韓国語が分からない表情でその場から逃げ去った。Lさんは「慌てていた上、せっかく遊びに来て警察に行きたくはなかったので、そのままにした」と振り返った。
女子大学生のCさん(21)は、ビキニ姿の女性に向かってシャッターを切るアジア系外国人の男性を見て驚いた。Cさんもソウルからやって来たが、海に入るとアジア系外国人によるわいせつ行為の被害に遭うという話を聞いて、結局一歩も海には入らなかった。海雲台署によると、海水浴場がにぎわう7月中旬以降、これまでに8人を強制わいせつの疑いで逮捕した。8人はいずれもアジア系の外国人の男だった。
今月2日には、ベトナム人の男(24)が、海水浴を楽しんでいた20代女性に近づき、体の特定部位をもむなどのわいせつ行為に及んだとして逮捕された。先月16日には、タイ人の男(41)が水着姿の女性の胸や尻など特定の身体部位を63回にわたり盗撮したとして逮捕された。今月1日にはミャンマー、ベトナム、ウズベキスタン、パキスタン国籍の計4人が摘発された。
被害が出ているのは海雲台だけではない。忠清南道の大川夏季海洋警察署が今夏扱ったわいせつ事件3件のうち、2件がアジア系外国人による犯行だった。捜査関係者は「リゾートでのわいせつ行為は摘発が難しく、実際にはアジア系外国人によるわいせつ行為の件数ははるかに多いのではないか」と推測した。
避暑客の出足がピークを迎えた先月29日から今月2日にかけて海雲台を訪れた外国人男性は、避暑客全体の約30%を占めた。大川海水浴場でも10-15%に達した。釜山市海雲台区庁施設管理事業部のソ・ドンジュンさんは「釜山周辺の工業団地が長期休暇に入り、外国人労働者のための宿舎や食堂も休みになるケースが多く、行くところがない外国人が海水浴場に詰め掛けた」と説明した。他のリゾートに比べ、海水浴場は費用が掛からないことも、外国人が集まる原因となっている。
強制わいせつの疑いで逮捕されたアジア系外国人は、大半が「文化が異なるため、犯罪だとは知らなかった」などと主張した。海雲台区庁関係者によると、アジア系外国人を対象に犯罪原因をモニタリングすると、「自国の海水浴場では他人との身体接触が許される」といったとんでもない主張をする人が多いという。海洋警察関係者は「韓国語ができるにもかかわらず、捕まると分からないふりをして、たどたどしい英語を話す。一部は最初から犯行目的で訪れている」と指摘した。
アジア系外国人による海水浴場でのわいせつ事件が頻発していることを受け、インターネットには被害を受けた女性の書き込みや外国人労働者全体を批判する書き込みが見られる。ある10代女性は「8歳女児が東南アジア人とみられる外国人のいたずらに驚き、おぼれそうになった」と書き込んだ。ある20代女性は「外国人2人がしつこく追いかけてきて、太ももの内側を触るなどしたが、波が押し寄せている状況では防御できなかった。彼らはわいせつ行為が目的で海水浴場に来ている」と指摘した。
東国大警察行政学科の林俊泰(イム・ジュンテ)教授は「国によって女性の身体露出に対する認識に差はあろうが、女性のプライベートな身体部位を触るとなれば話は別だ。我々が外国の文化風俗まで考えて、寛大な処罰にとどめる理由はない」と話した。
海雲台夏季海洋警察署の関係者は「13日から15日まで海雲台では混雑が予想される。体を触られたら慌てず、落ち着いてパトロール中の海洋警察官に届け出るか、緊急通報電話で知らせてほしい」と呼びかけた。