ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

東洋太平洋Sミドル級暫定王座決定戦 クレイジー・キムvsズルフィカル・アリ

2007年11月20日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
キムが6ラウンドにボディでダウンを奪い、KO勝ちで王座獲得。
これでキムは、スーパー・ウェルター、ライト・ヘビーに続く
東洋太平洋タイトル3階級制覇を達成した。

長らく主戦場としていたスーパー・ウェルター級を離れ、
いきなり3階級上げてライト・ヘビー級王座獲得。そしてその
防衛戦も行わないままに、今回は1階級下げての戦いとなった。

この、無軌道とも思える破天荒なマッチメイクは、一体何を
意味しているのだろうか。多階級でタイトルを獲ることで少しでも
チャンスを広げようとしている、つまりキム陣営が世界挑戦へ本気に
なっている、と解釈するべきなのかもしれない。


これまでキムは、アジア圏においては無敵の強さを発揮してきた。
軽量級ならばとっくに世界挑戦していてもおかしくない実績だが、
本場アメリカ勢の層が厚い中重量級では、なかなかそうは行かない。

しかし、例え勝機が薄くとも、このような選手にこそ一度くらい
チャンスを与えてあげて欲しいと個人的には思う。