ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

東洋太平洋ミニマム級TM 和賀寿和vsガオフラチャーン・シットサイトーン

2007年11月03日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
今日は名古屋で東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチも行われ、
和賀が凡戦の末、判定勝ちで初防衛に成功した模様。

網膜裂孔からのブランク明けで、致し方ない面もあるのかも
しれない。取りあえず、勝ったことで次に繋がった。

日本フェザー級TM 粟生隆寛vs上野則之、ゴンサレスvsゲホン

2007年11月03日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
粟生が、大差判定勝ちで2度目の防衛に成功。
ランク下位の挑戦者とあってKOが期待され、本人も
KO宣言をしていたが、かえって力んでしまい、
倒すことは出来なかった。

以前に比べて自分から手数を出して攻めていくことは
出来ていたものの、相手が攻めてきた時には守りに徹して
しまう場面が多く見受けられた。その意味で、進歩と
課題の見えた試合だったと言える。

「史上初の高校6冠」という稀有なアマ成績を引っさげて
プロ入りし、常に大きな期待を背負っている粟生だが、
個人的には、課題を一つずつクリアしながら一歩一歩
進んでいってもらいたいと思う。


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しかし実際のところ、観客に与えたインパクトにおいては
セミファイナルの方が上回っていたのではないだろうか。
世界1位で、最軽量のミニマム級において14戦全勝
全KOという驚異的な戦績を記録している、ニカラグアの
ローマン・ゴンサレスが日本に初お目見えしたのだ。

しかも相手は、世界戦2度出場(新井田豊へ挑戦)の実績がある
エリベルト・ゲホン。このやっかいな敵をどう攻略するのかと
思って見ていたら、あっという間に終わってしまった。1ラウンド、
ボディで倒してそのままKO勝ちを収めたのだ。

最初から気圧されていた観はあったにせよ、あの懐の深い
ゲホンが、いとも簡単に中に入られてしまう。盛んに左を出す
ゲホンだが、それも全く意に介さないゴンサレス。噂の攻撃力も
さることながら、ディフェンス力の高さ、そしていつの間にか
ススッと入ってくるステップインの鋭さなども目に付いた。

ボクシングにおいては、数字はあまり当てにならないことが多い。
ゲホンを1ラウンドで倒したゴンサレスと、ゲホンと2度戦って
いずれも判定まで行った新井田・・・という比較には、さほど
意味がない。ただ、この日の戦い方を見ると、やはりゴンサレスには
分厚い戦力があり、これは新井田にとっても少々荷の重い相手では
ないか、と思わざるを得なかった。

まったく、とんでもない選手が出てきたものだ。

今日と明日

2007年11月03日 | その他
このところ立て続けにアマチュアの試合について
書いてきたが、もちろんプロも忘れてはいけない。

今日は日本フェザー級タイトルマッチ、粟生隆寛の
2度目の防衛戦。

明日はWBA世界フライ級タイトルマッチ、坂田健史の
同じく2度目の防衛戦が行われる。


ちなみに粟生は、昨日の日本テレビのスポーツニュースでも
取り上げられていた。日本タイトルマッチの話題が
ニュースに出るのは非常に珍しく、粟生に対する
注目度の高さが伺える。


坂田に関しては、テレビ放送は関東と広島(坂田の出身地)、
そしてなぜか愛媛でも放送があるという。今のところ、
それ以外の地域の人は見ることができない。

頼みの綱は、過去にも坂田の試合を数日遅れで放送したことが
あるスカパーのTBSチャンネルだけだ。未だに放送予定は
ないようだが、見たい方はぜひリクエストしていただきたい。

川内の結果

2007年11月03日 | 海外試合(その他)
世界選手権の準決勝、川内将嗣は残念ながら3ラウンドに
RSCOS(ポイントが20点以上離れること)で敗退した。
なお、川内に勝ったセリク・サピエフは、前回(2005年)の
世界選手権の金メダリスト。2連覇も視野に入ったわけだ。

しかし、世界選手権では日本で史上2人目となるメダルを
獲得したことは偉業だと言える。しかも川内は、これがわずか
2度目の国際大会出場(1度目は、タイで行われ32カ国が
参加した「キングス・カップ」という大会)だったのだ。
川内はその大会でも、ベスト8に入る健闘を見せている。
北京オリンピックでの活躍が楽しみだ。