自己と他者 

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原丈人(はらじょうじ)氏と今北純一(いまきたじゅんいち)氏

2016-03-13 21:31:31 | 経営-ミッション-ビジョン-グランドデザ

この二人は、すごいし、似ていると思うのは私だけ?

★原さんはほぼ日で糸井さんと対談し、有名に、

また、報道2001にも出演。考古学者で

シリコンバレーのベンチャーキャピタリストで、

「会社は株主のもの」というのは間違っていると、共和党の

ビジネスアドバイザリーボードの共同議長まで勤めていた

人が語る。

ほぼ日はこちら

★今北純一氏は、フランスで国家功績勲章を受勲している。

この人の著書『ミッション』は、すごい。

こういう情熱のある実業家(ビジネスマン)が

中学・高校の学生前(もしくはPTAの親たち)にして思う存分に語ってもらったら、

自分は一瞬にファンになってしまうだろう。

 

★原さんも今北さんも共通しているのは、今の市場万能主義、収益至上主義を批判。

二人ともミッションやビジョンの重要性を説く。

アメリカの50年代~70年代は、どんな企業であるべきかという理念に基づいた経営をしていたが、

80年代に参謀から社長にMBAホルダーが社長につき始めて、企業目的自体が、数値になってしまったという。

そこにビジネススクールが得意とするM&Aが加わった。

この点は、今北さんもタイトル通り、ミッションやビジョンが経営にとって最も大切な位置づけであるべきということを

説き、上場企業の有価証券報告書などを読むとどの企業も同じようなことを言っていると指摘。

もっというと、数年でCEOは、株価の影響で短任期で上がりを決めこんで悠々自適生活へ。

株価をいち早く中身関係なく上げるなら手っ取り早いM&Aに手を出せばよいのだ。

株主価値を最優先にしながら経営を行う、会社を安易に買い、株価が上がったらストックオプションを利用して、

株を売ってやめる。

しかし、これではまともなR&D投資ができず、企業が競争力のある種を時間をかけて育てるなんてことできるわけない。

CEO任期とこの点が密接であるという点はまさしくその通りだろう。

このことは三品和弘氏『経営は10年にして成らず』でも強調していたこと。「すくなくとも経営者の任期は10年以上は必要だ」

真にイノベーションにつながるようなビジネスモデル・研究開発から生まれる儲かるコンセプトや製品なんて

2~3年で次々に生まれるなら誰も苦労しないのだ。

一新塾(11期です)に通っていた時や、大学に通っていた時に、世界中が新たな思想

(たぶん共産主義や資本主義に代わるイデオロギー?)を待ちわびているなんて会話を

耳にしましたが、たぶんそうなんでしょう。ブレア政権のブレーンだったアンソニー・ギデンスの『第三の道』

も同じようなもんでしょうか。ケインズ理論の「民間市場において足りない需要は政府が補えばよい」

という焼き直しに近いものがありますが。そういった似通ったものではない何か?これは難しい。 

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書名:21世紀の国富論

著者名:原丈人

出版年:2008年9月第六刷(2007年6月第一刷)

出版社:平凡社 

定価;1400円プラス税 254ページ

偶然か今北さんの価格と一緒ですね。

※ただし21世紀の国富論は、増補版が2013年9月(こちらは367ページ)

に出ていますのでご注意ください。

 

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書名:ミッション いま、企業を救うカギはこれだ

著者名:今北 純一

出版年:2002年10月

出版社:新潮社 

定価:1400円プラス税 219ページ

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